三重県 答志島温泉「旅館 寿々波」若女将 橋本千春さん

三重県 答志島温泉「旅館 寿々波」若女将 橋本千春さん

三重県鳥羽市の港から定期船で約20分の答志島。鳥羽市の離島の中で一番大きな島であり、入り組んだ路地裏や海女小屋といった昭和レトロな風景に出会えると近年人気です。島にある老舗旅館「旅館 寿々波」のお楽しみといえば、大きな伊勢海老、アワビといった贅沢な魚介づくし。島で湧き出す温泉や水平線から昇る朝日の美しさにも心洗われます。船でしか行けない温泉旅は、格別な思い出になりそうですね。

豪勢、伊勢海老やアワビづくし!名物トロさわらにも舌鼓

豪勢、伊勢海老やアワビづくし!名物トロさわらにも舌鼓

仲買人の若女将が仕入れる「その日一番おいしい魚介類」を主役にした夕食が評判。伊勢海老とアワビが3個ずつ味わえるプランでは刺身、焼く、蒸すといった異なる料理法で提供してくれ、豪勢ぶりとご当地価格に驚く方も多いとか。11月下旬から1月頭の限定でぜひいただきたいのが、一本釣りしたご当地ブランド「答志島トロさわら」。通常のさわらよりも10%以上脂がのっていて身が白く、お刺身は極上の味わいです。ほかにも目の前で獲れる新鮮なワカメや太刀魚など季節ごとに自慢の魚介類がずらり。若女将におすすめを尋ねてみて。

島で湧き出す温泉を、ガラス張りの大浴場で満喫

島で湧き出す温泉を、ガラス張りの大浴場で満喫

「寿々波」には最上階にガラス張りの大浴場があり、男湯からは雄大な太平洋と朝日が、女湯からは穏やかな鳥羽湾と夕日が望めます。この大きなお風呂を満たすのは、答志島で湧き出す冷鉱泉。適温に加温された湯がたっぷりと注がれ、体の芯から温まります。湯船に浸かると、まるで空に浮かんでいるような不思議な心地よさ。時間ごとに表情を変える海の景色は見飽きることがなく、つい長湯してしまいそう。

すべての客室がオーシャンビュー。1月はじめは朝日も望める

すべての客室がオーシャンビュー。1月はじめは朝日も望める

客室はすべてオーシャンビュー。小さな岬の中腹に建っているため、左手は太平洋、右手は鳥羽湾と趣の異なる海景色を楽しめます。季節によって客室から朝日や夕日を眺められるほか、歩いて2分のビーチに出かけて、水平線から昇るご来光を拝んでみるのもいいですね。落ち着いた和室と、2間続きの和室、ベッドを備えた和洋室があり、足を投げ出してほっと寛げます。

のんびり島さんぽ。知る人ぞ知るパワースポットも

のんびり島さんぽ。知る人ぞ知るパワースポットも

答志島の島さんぽで昭和レトロな世界へタイムトリップ。迷路のように入り組んだ路地裏はノスタルジックでSNS映えすると人気です。小道は必ず港につながっているそうなので、迷う心配もありません。またこの秋式年遷宮が行われ、清々しいお社が迎えてくれる美多羅志神社は隠れた名所。10年ほど前に境内を手入れしていたところ、龍の横顔にそっくりのシイノキが現れ、以来パワースポットとして知られるようになったとか。島観光を満喫したら、いざ出航。港で若女将が手を振って見送ってくれ、思わずセンチメンタルな気分に。

答志島で唯一の女性仲買人。目利きした新鮮な魚でおもてなし

答志島で唯一の女性仲買人。目利きした新鮮な魚でおもてなし

寿々波の若女将であり、三重県答志島でたった一人の女性仲買人でもある橋本千春さん。答志島で生まれ育ち、27年前に寿々波の跡継ぎであるご主人と結婚。今は若女将と仲買人という2つの顔をもち活躍しています。
「仲買人になったのは11年前です。旅館も市場で仕入れができるようになったため一念発起。小さい頃からおじちゃんたちの競りを見ていたし、知り合いも多いので、むしろ楽しみでしたね」。とはいえ競りはスピードと目利きが勝負だけに、最初は失敗の連続。「私この魚を買ったっけ?とか、こんなにたくさんいらないのに、など途方にくれました。でも経験を重ねるごとに、より良い魚介をより安く仕入れられるように。毎日、責任重大ですが、水槽を積んだ軽トラで楽しく市場へ向かっています」。
またお着物でお出迎えやお見送りをするのも、橋本さんが始めた新たな伝統です。「市場から15:00頃に戻って急いで着替え、15:40の定期船で到着するお客様をお迎えしています。慌ただしいですが、お客様に非日常感を味わっていただけますし、私も気持ちが引き締まるので着たいんです」とにっこり。
若女将の華やぎと仲買人の知識でお客様をもてなす橋本さんには、常連のファンが多数。「状況が落ち着いたら、これまで通り客室へご挨拶に伺い、直接会話を楽しみたいですね」と橋本さん。離島に住む親戚の家へ訪れるような、そんな温かさと頼もしさがあふれる若女将でした。

答志島温泉 旅館 寿々波
住所/三重県鳥羽市答志町735
TEL/0599-37-2001

Posted by

Drive! NIPPON編集部

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