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投稿日:2025.10.09 Thu

更新日:2025.10.10 Fri

車検証を紛失したらどうすればいい?意外と知らない基本情報と使い方ガイド

車検証を紛失したらどうすればいい?意外と知らない基本情報と使い方ガイド

車検証は、車を所有するうえで欠かせない書類です。しかし、普段は車の中に保管されているため、意識せずに過ごしている方も多いのではないでしょうか。 万が一、車検証を紛失してしまったときの対応や、引っ越しや結婚で住所・氏名が変わった際の手続き、オンライン申請の方法などについて解説します。ドライブをトラブルなく安全に楽しむためにも、車検証に関する基本情報をしっかりと押さえておきましょう。

車検証とは?

車検証とは?

車検証の正式名称は「自動車検査証」 といいます。これは、その車が国の保安基準を満たしていることを証明する大切な公的書類です。車検証には、車の所有者や使用者、そして車両の登録番号、車台番号、型式、排気量、重量などの基本情報が詳細に記載されています。
この車検証は、常に自動車に備え付けておくことが義務づけられています。携帯せずに公道を走行することは法律違反にあたり罰則の対象となるため、しっかりと管理・携帯することが大切です。ちなみに近年、車検証は電子化が進み、A4サイズだった従来の紙の車検証が、文庫本とほぼ同じA6サイズの電子車検証へと順次切り替わっています。

車検証の主な使い方

車検証の主な使い方

普段は車内に保管されている車検証ですが、実はさまざまな場面で必要になります。どのような場面で必要になるのか、具体的に見ていきましょう。

① 車検や点検時

車検や定期点検を受ける際、車検証の提示が必須です。車検では、車検証に記載されている情報と実車の情報を照合し、「同一性の確認」が行われます。これにより、不正な改造や登録情報との相違がないかがチェックされます。車検をスムーズに進めるためにも、事前に車検証が手元にあることを確認しておきましょう。

② 保険加入・更新時

自動車保険の加入や更新でも、車検証は重要な役割を果たします。自動車保険の保険料は、契約する車の車種や型式、車台番号、自動車登録番号(ナンバープレートの番号)など、車検証に記載されている情報に基づいて算出されます。新規で自動車保険に加入する場合や、現在加入している保険を他の会社に乗り換える場合も、車検証の提示が必要です。また、車の名義変更を行う際にも、車検証が必須書類となります。

③警察による検問・事故時

公道を走行する際、車検証は常に携帯する義務があります。これは道路運送車両法第66条で定められていて、もし警察官による検問などで提示を求められた際に車検証を携帯していなかった場合、不携帯として同法第109条9項により50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。法律で義務付けられているのは「原本」の携帯であり、コピーでは携帯義務を果たしたことにはなりません。万が一の事故の際にも必要となるため、必ず原本を車内の適切な場所に保管しておきましょう。車検証以外にも、検査標章(車検シール)、自賠責保険証、運転免許証の携帯も義務付けられています。

出典:e-Govポータル
https://www.e-gov.go.jp/
※道路交通法
https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105

車検証を紛失したらどうする?

車検証を紛失したらどうする?

「車検証をどこかに置き忘れてしまった」「盗難に遭ってしまった」といった事態が発生した場合、再交付が可能です。再交付手続きは、車の使用の本拠の位置を管轄する運輸支局または自動車検査登録事務所で行います。原則として車の使用者本人が手続きを行いますが、委任状があれば代理人でも申請が可能です。

再交付に必要な主な書類は以下の通りです。
● 自動車検査証再交付申請書(OCR申請書第3号様式):窓口で入手するか、国土交通省のウェブサイトからダウンロードできます。
● 手数料納付書:所定の手数料印紙を貼付します。
● 本人確認書類:運転免許証・マイナンバーカード・在留カードなど。
● 理由書:紛失または盗難の事実を記載します。
● 使用者の印鑑もしくは署名:代理人申請の場合は委任状が必要となります。
万が一、車上荒らしなどで車検証が盗難に遭った場合は、悪用されるリスクも考慮し、速やかに警察に被害届を提出しましょう。

住所変更や氏名変更が必要な場合

住所変更や氏名変更が必要な場合

引っ越しや結婚などで住所や氏名が変わった場合も、車検証の変更手続き(変更登録)が必要です。道路運送車両法により、情報の変更があった日から15日以内に手続きを行うことが定められています。手続きを怠ると、50万円以下の罰金が科せられる可能性がありますので、速やかに対応しましょう。自動車税の納税通知書は車検証に記載された住所・氏名宛に送付されるため、手続きをしないと税金の納付ができずにトラブルになることも考えられます。ここでは主に、申請の際に必要な持ち物について解説します。

① 住所変更

引っ越しをして住所が変わった場合、車検証の住所変更手続きが必要です。住所変更に必要な書類は以下の通りです。
● 変更登録申請書
● 手数料納付書:350円の手数料印紙を貼付。
● 新住所を証明できる住民票など:発行から3ヶ月以内のもの。住民票に記載の前住所が車検証の住所と一致している必要があります。
● 自動車保管場所証明書(車庫証明書):本拠の位置が車庫証明適用地域の場合に限り必要です。証明の日から概ね1ヶ月以内のものが求められます。
● ナンバープレート:他の管轄の運輸支局などへ転入し、ナンバープレートが変更になる場合に必要です。その際は自動車の持ち込みも必要となります。
● 車検証(自動車検査証)
● 所有者と使用者の印鑑(代理人申請の場合は委任状)。
これらを持って、所定の施設での申請をしましょう。

② 氏名変更

結婚などで氏名が変わった場合も、車検証の氏名変更手続きが必要です。氏名変更に必要な書類は以下の通りです。
● 変更登録申請書
● 手数料納付書:350円の手数料印紙を貼付。
● 氏名の変更の事実が証明できる戸籍謄(抄)本または住民票:発行から3ヶ月以内のもの。戸籍謄(抄)本や住民票に旧姓が併記されていれば、氏名の変更が証明できます。
● 車検証(自動車検査証)
● 所有者と使用者の印鑑(代理人申請の場合は委任状)

(まとめ)車検証は常に正しく管理しよう

車検証は、紛失した場合や住所・氏名に変更があった場合でも再発行や変更の手続きが可能ですが、ご紹介した通り、手続きには時間と手間がかかります。

車検証以外にも、検査標章、自賠責保険証、運転免許証の原本は、公道走行時に常に携帯・表示が義務付けられていますので、この機会に確認してみてはいかがでしょうか。

車検証の適切な管理・保管をして、愛車との快適なドライブライフを楽しみましょう。

Posted by

Drive! NIPPON編集部

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