トップページ >特集

投稿日:2025.10.09 Thu

更新日:2025.10.16 Thu

車載工具と積んでおきたい非常用品

車載工具と積んでおきたい非常用品

過ごしやすい気候の秋は、紅葉狩りや週末のレジャーなど、車で遠出する絶好の季節です。しかし、「もし高速道路や慣れない土地で突然タイヤがパンクしたり、バッテリーが上がってしまったりしたらどうしよう」と、不安を感じる方もいるかもしれません。不測の事態に備えて、ご自身で用意したいのが自分用の車載工具です。そこでここでは基本的な車載工具から、積んでおきたい非常用品を紹介します。

車載工具とは?

車載工具とは?

以前は新車購入時に標準装備されていた車載工具。ジャッキやレンチなどタイヤ交換や簡単な応急処置に役立つ基本的なアイテムがまとめられ、スペアタイヤと一緒に車に搭載されていました。しかし、近年は燃費向上のための軽量化やロードサービスの普及などを理由に、車載工具が標準装備されていない車種も増えています。最近では車載工具がオプション扱いになっていることもあります。

スペアタイヤ+車載工具に代わって搭載されているのがタイヤのパンク修理キットです。しかしこちらも全ての車に搭載されているわけではありません。まずは、ご自身の車にどんなアイテムが搭載されているかを確認し、必要に応じて車載工具を用意しましょう。

代表的な車載工具と使い方

代表的な車載工具と使い方

いざというときに備えて、以下の代表的な車載工具を紹介します。
● ジャッキ
● レンチ(ホイールナット用)
● ドライバー・プライヤー

①ジャッキ

①ジャッキ

「ジャッキ」は、タイヤ交換などの際に車体を持ち上げるための工具です。さまざまな形状がありますが、以前、車載工具のひとつとして、標準装備されていたジャッキのタイプは、パンタジャッキ(写真参照)と呼ばれるものです。軽量で折りたたみが可能なため、携帯性に優れています。
安全に作業するためには、正しい使い方を理解しておく必要があります。まず、作業場所は傾斜のない平坦で硬い地面を選び、輪留めをするなどして安全確保も必要です。次に、車体に定められた「ジャッキアップポイント」にジャッキをまっすぐに設置することもポイントです。ジャッキをかける位置は車種によって異なるため、事前に車の取扱説明書などで確認しましょう。指定外の場所にかけると、車体が損傷したり、ジャッキが外れて車が落下したりする重大な事故に繋がる危険性があります。

②レンチ(ホイールナット用)

②レンチ(ホイールナット用)

ホイールナット用の「レンチ」は、タイヤのホイールナットを緩めたり締めたりするための工具です。ホイールナットを締める際は、一箇所ずつ順番に締めるのではなく、対角線上の順番で均等に締めていくのが基本です。また締め付ける力が弱すぎると走行中にタイヤががたつき、逆に強すぎるとボルトが破損する恐れがあります。
脱輪といった重大な事故に繋がる可能性があるため、ナットはメーカーが定める規定のトルク値で正しく締める必要があります。トルクレンチがあればメーカー指定のトルクでナットを締めることができ、過剰な締め付けや緩みを防止できます。

③ドライバー・プライヤー

③ドライバー・プライヤー

「ドライバー」や「プライヤー」は、部品のネジを締め直したり、簡単な調整をしたりといった簡易的な整備に役立ちます。
ドライバーはプラスとマイナスの2種類があり、バッテリー端子の脱着やライトカバーなどの取り外しなどに使用します。挟む、つかむ、曲げるといった作業に対応するプライヤーは、ヒューズ交換時の小さな部品の取り扱いや固着したナットを緩めるのに便利です。

マイカーに積んでおきたい非常用品

マイカーに積んでおきたい非常用品

車のトラブルはいつ起こるかわかりません。車載工具だけでなく、もしもの時に役立つ非常用品も準備しておきましょう。ここでは、特に重要な以下の4つのアイテムを紹介します。

● 三角停止板
● 懐中電灯
● ブースターケーブル(ジャンピングケーブル)
● 牽引フック・牽引ロープ
● 軍手・ガムテープ・タオル・ゴミ袋など

①三角停止板

①三角停止板

「三角停止板」は、高速道路などでやむを得ず停車する際に、後続車に停止車両の存在を知らせ、追突事故を防ぐための安全表示器材です。道路交通法により、高速道路上で緊急停止する際には「停止表示器材」(例:三角停止板など)の設置が義務付けられており、これを怠ると「故障車両表示義務違反」として罰則の対象となります。

なお、停止表示器材としては、ほかに「発炎筒(非常信号用具)」が車載義務として装備されていますが、発炎筒は使用時間が限られるため、後続車からの視認性を長く確保するには、三角停止板の併用が推奨されます。

三角停止板は新車購入時に必ずしも標準装備されていないため、カー用品店などで別途購入し、車内に常備しておくと安心です。万一の際に自身の安全を守り、二次災害を防ぐためにも、早めに準備しておきましょう。

参考:e-Gov 法令検索「道路交通法」
https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105

②懐中電灯

②懐中電灯

夜間や暗い場所でトラブルが発生した際には、懐中電灯が役立ちます。
スマートフォンのライトでも代用できますが、緊急時の連絡手段としてスマートフォンのバッテリーは温存しておくのが望ましいでしょう。そのため、別途懐中電灯を用意しておくと安心です。両手が自由に使えるヘッドライト型や、長寿命のLEDタイプがおすすめです。
防災グッズとして車に常備する際は、電池の消耗を防ぐため、懐中電灯本体から電池を抜いて一緒に保管しておくとよいでしょう。

③ブースターケーブル(ジャンピングケーブル)

③ブースターケーブル(ジャンピングケーブル)

「ブースターケーブル」は、バッテリーが上がってエンジンがかからなくなった際に、救援車のバッテリーから電気を分けてもらうためのケーブルです。
赤と黒のクリップで構成され、赤はプラス端子、黒はマイナス端子に接続します。正しい順序でつながないとショートや故障の原因となるため、必ず説明書に従って扱うことが重要です。冬場や長時間車を使わなかった際にバッテリーが上がることは珍しくなく、常備しておけば緊急時に大変心強いアイテムです。

④牽引フック・牽引ロープ

④牽引フック・牽引ロープ

「牽引フック」は車が故障や雪道でのスタックなどで自力で車を動かせなくなった際に、他の車やレッカー車で引っ張るために使用する装備です。

パンパ―の内部に設置されていたり、バンパーにあるカバーを外して、車載されているフックをねじ込んで装着するタイプなどがあります。このフックに牽引ロープをかけて使用します。搭載場所や取り付け位置は車種によって異なるため、万が一の時に備えて事前に使用方法を確認しておきましょう。

⑤軍手・ガムテ-プなど自分が必要なアイテム

⑤軍手・ガムテ-プなど自分が必要なアイテム

普段のマイカーとの生活の中で、「あれがあったらよかったのに」「積んでおけばよかった」と思うことはありませんか? それこそが自分にとって必要なアイテムとなります。たとえばゴミ袋があれば濡れたものを一時的に入れておくのに役立ちます。ラゲッジ―ルームの汚れ防止シートとしても代用できるでしょう。ガムテープは補修に使うことができます。車の外装系パーツをチェックする時は軍手があれば爪や手の保護になりますし、タオルの予備は何枚かあると、外用、車内用と分けて使えるので重宝するはずです。自分にとって必要なものをまとめて、マイカー専用の道具箱をつくりましょう。

(まとめ)備えあれば憂いなし!

車載工具や非常用品は、普段は出番がなくても、突然のトラブル時には大きな助けになります。ただ積んでおくだけでなく、どこに何があるかを把握し、使い方を一度確認しておくことで、万が一の時にも落ち着いて対処できるはず。安全で快適なカーライフを送りましょう。

Posted by

Drive! NIPPON編集部

Drive! NIPPONは、「クルマでおでかけするすべての大人たちへ」をコンセプトに、日本各地の魅力的な観光関連情報の発信とともに、素敵な「ドライブ」「旅行」「おでかけ」を演出する様々なサービスを提供していきます。

» language / 言語