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投稿日:2021.04.06 Tue

福島県猪苗代・裏磐梯エリアの桜を巡り、高原の遅い春を満喫

福島県猪苗代・裏磐梯エリアの桜を巡り、高原の遅い春を満喫

福島県のシンボル、磐梯山。その南麓の猪苗代と北麓の裏磐梯エリアは標高が高く、福島県内で最も春が遅い地域の一つ。桜前線が青森県や北海道に到達するゴールデンウィークでも、まだ桜を楽しめます。今年の桜巡りの締めくくりに、美しい自然が広がる春の高原に出かけてみませんか。

※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがあります。今年(2021年)は福島県内の桜の開花が例年よりかなり早く、今後の気温によっては猪苗代・裏磐梯エリアの開花も早まる可能性があります。最新情報をご確認のうえお出かけください。

~四季折々の磐梯山と猪苗代湖が美しい【猪苗代エリア】~

北に磐梯山が秀麗な姿を見せ、南に日本で4番目に大きな湖・猪苗代湖が広がる風光明媚な観光地。水上スポーツ、湖水浴、キャンプ、釣り、スキー・スノーボードなど一年を通して多彩なアクティビティが楽しめるほか、温泉やおしゃれなカフェが点在しているのも魅力です。世界的な細菌学者・野口英世博士のふるさととしても知られています。

のどかな緑の土手と清流に桜が映える「観音寺川の桜並木」

のどかな緑の土手と清流に桜が映える「観音寺川の桜並木」

桜の下をのんびり歩きながら、唱歌「春の小川」を口ずさみたくなる。そんなのどかな景色が多くの人を魅了する、福島県を代表する桜の名所の一つです。川桁山(かわげたやま)の麓から流れ下る観音寺川の両岸約1kmに、約200本のソメイヨシノやしだれ桜が咲き誇ります。護岸工事がなされていないため河原に野の草花が生い茂り、流れる水もとても清らか。緑の土手と清流、桜が織り成す日本の春の原風景に心が癒されます。ところどころに川を渡る飛び石があり、子どもたちが遊ぶ姿を見てほっこりすることも。童心にかえり、一緒に渡ってみるのもいいですね。
磐越西線・川桁駅近くまで続く桜並木は上流・中流・下流で開花時期が少しずつ異なり、長い期間花を楽しめるのも嬉しいところ。桜並木の西側には磐梯山、上流の橋からは眼下に猪苗代湖を望めるので要チェックですよ。

※例年の見頃:4月下旬~5月上旬

■福島県耶麻郡猪苗代町川桁
■TEL:0242‐62-2048(猪苗代観光協会)
■駐車場:60台(無料)
■URL:https://www.bandaisan.or.jp

愛らしいタカトオコヒガンザクラが咲き誇る「土津(はにつ)神社」

愛らしいタカトオコヒガンザクラが咲き誇る「土津(はにつ)神社」

徳川家康公の孫で、三代将軍・家光公の異母弟である会津藩初代藩主・保科正之公を祀った神社。イロハモミジの紅葉の名所として知られていますが、桜の頃の美しさも格別です。正之公と縁の深い長野県高遠町から寄贈されたタカトオコヒガンザクラ(高遠小彼岸桜)をはじめ、カスミザクラやソメイヨシノが境内に咲き競います。タカトオコヒガンザクラはソメイヨシノよりも小ぶりで赤みが強く、愛らしい花を咲かせるのが特徴。白い大鳥居、石段を上った先にある拝殿、本殿脇に佇む末社などを色合いの異なる桜が彩り、しっとりとした風情を醸し出します。お参りをしてから、清らかな空気に包まれた境内で心静かに花を愛でましょう。
本殿横から杉並木が続く参道を北に500mほど進むと、正之公が眠る奥の院があります。時間がある方は足を延ばしてみてください。

※例年の見頃:4月下旬~5月上旬

■福島県耶麻郡猪苗代町字見袮山3
■TEL:0242-62-2160(土津神社)
■駐車場:50台(無料)
■URL:https://hanitsujinja.jp

緑の牧草地を彩る桜が爽やかな「磐梯山牧場の桜並木」

緑の牧草地を彩る桜が爽やかな「磐梯山牧場の桜並木」

磐梯山麓に広がる町営牧場。牧草地の中を東西に走る道路は「まきばのさくらロード」とも呼ばれ、両側にソメイヨシノの並木が続く気持ちのいい場所です。青空をバックにそびえる残雪の磐梯山、緑鮮やかな牧草地、薄紅色の花をたっぷりと咲かせた桜。寒さ厳しい冬を越え、春を迎えた喜びにあふれているかのような爽やかな景色が広がります。後ろを振り返ると眼下には猪苗代湖がきらきらと湖面を輝かせていて、これまた絶景です。思いっきり深呼吸をしてリフレッシュしましょう。
磐梯山中腹に位置する自然公園「昭和の森」へと至る道路沿いには白樺並木があり、新緑が萌えはじめた白樺と桜の共演を楽しめます。なお、牧草保護のため牧草地への立ち入りはNGです。マナーを守って観桜してくださいね。

※例年の見頃:4月下旬~5月上旬

■福島県耶麻郡猪苗代町綿場
■TEL:0242-65-2150(猪苗代町振興公社 総務課)
■駐車場:50台(無料)
■URL:https://www.inawashiro.or.jp

湖畔の風景を望む心地よい空間でほっとひと息「TARO CAFÉ」

 湖畔の風景を望む心地よい空間でほっとひと息「TARO CAFÉ」

猪苗代湖北岸の白鳥浜近くにある人気カフェ。窓際の席からは、そば畑の向こうに猪苗代湖が望めます。テーブル、椅子、インテリア、棚に並ぶ本、小物など、元グラフィックデザイナーのオーナーが細部にまでこだわって作り上げた店内は、とても居心地のよい空間です。コーヒーは豆ごとの特徴を生かした自家焙煎で、ハンドドリップコーヒー5種類、カフェラテ、キャラメルマキアートなどのエスプレッソ系7種類と多彩なメニューが揃います。おすすめは「季節のブレンド」(テーブルチャージ・税込700円)。ポットで提供され、カップ2、3杯分とたっぷりなのも嬉しいですね。スイーツは「洋梨とゴルゴンゾーラのハニーワッフル」(税込890円)など常時8、9種類から選べます。季節や天気、時間帯でさまざまな表情を見せる湖畔の風景を眺めながらおいしいコーヒーとスイーツを味わう、素敵なカフェ時間をお過ごしください。

■福島県耶麻郡猪苗代町堅田入江村前704-3
■TEL:0242-62-2371
■営業時間:11:00~17:00(16:00ラストオーダー)
■定休日:無休
■駐車場:20台
■URL:http://taro-cafe.com

~大小数百の湖沼と緑が生み出す絶景【裏磐梯エリア】~

1888(明治21)年7月の磐梯山噴火により、岩や土砂で川がせき止められて大小数百もの湖沼が誕生。色とりどりの沼が点在する五色沼湖沼群をはじめ水と緑が調和した美しい風景が広がり、観光地として、また写真撮影スポットとして高い人気を誇っています。トレッキング、カヌー、スノーシューなど四季折々のアクティビティも楽しめます。

3000本の山桜が鮮やかに山肌を染める「桜峠」

3000本の山桜が鮮やかに山肌を染める「桜峠」

裏磐梯から喜多方へ向かう国道459号沿い、日帰り温泉施設『ラビスパ裏磐梯』そばにあります。2001(平成13)年の敬宮愛子内親王殿下ご誕生をお祝いして、翌年2001本のオオヤマザクラをオーナー制で植樹。今では山の斜面に約3000本が咲き誇るまでになりました。真っ先に行きたいのが、臨時駐車場から花の間の小道を敷地奥へと進んだところにあるビューポイント。一面に広がる山桜の森を眼下に一望できて壮観です。
オオヤマザクラはソメイヨシノより花色が濃く、花と一緒に葉をつけるのが特徴。木によって花色が微妙に異なり、ピンクの濃淡があるのがまた美しく、いつまでも眺めていたくなります。満開の花の下を散策したり、東屋に座って花見をしたり、思い思いに心ゆくまで楽しんでくださいね。桜の向こうには雪をいただいた飯豊(いいで)連峰も望めますよ。

※例年の見頃:4月下旬~5月上旬

■福島県耶麻郡北塩原村大字大塩字桜峠
■TEL:0241-32-2349(裏磐梯観光協会)
■駐車場:臨時駐車場・ラビスパ裏磐梯駐車場100台(無料)
■URL:https://www.urabandai-inf.com

地元特産品を使ったグルメがたくさん「道の駅裏磐梯」

地元特産品を使ったグルメがたくさん「道の駅裏磐梯」

桜峠から裏磐梯方面へ車で10分弱。一年を通して多くの観光客で賑わう道の駅は、裏磐梯で一番広い湖・桧原湖の眺望を楽しめるビュースポットでもあります。『レストラン桧原亭』の一押しは、地元・大塩裏磐梯温泉の温泉水を薪窯で煮詰めた会津山塩を使う「山塩ラーメン」(税込700円)。山塩ならではのまろやかな風味が生きた、あっさりながらコクのある一杯です。デザートには『森のアイス工房』の手作りジェラートがぴったり。山塩、どんぐり、わさび、季節限定メニューなど多彩なフレーバーが揃っています(シングル、ダブルいずれも税込350円)。焼きだんご、玉こんにゃくなどのほか、地元産韃靼 (だったん)そばをブレンドしたそばソフトクリーム(税込350円)が人気の『だんご屋』もおすすめです。お土産選びは地元産の新鮮野菜や山菜が買える農産物直売所、地元特産品が並ぶおみやげコーナー、郷土品コーナーでどうぞ。

■福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字南黄連沢山1157
■TEL:0241-33-2241
■営業時間:9:00~17:00、レストラン桧原亭11:00~15:00(土曜・日曜・祝日10:00~15:00)、農産物直売所10:00~16:00(同9:00~16:00)、森のアイス工房・だんご屋10:00~15:00
■定休日:11月中旬~4月中旬の毎週水曜日、農産物直売所・森のアイス工房・だんご屋は11月中旬~4月中旬冬期休業
■駐車場:57台
■URL:http://michinoeki-urabandai.com

~まとめ~

上記のほかにも猪苗代には「亀ヶ城公園」「白津の桜」「昭和の森」「磐椅(いわはし)神社の大鹿桜」、裏磐梯には「桜島」「桧原の一本桜」などの桜の名所・名木があります。昭和の森の八重桜や大鹿桜、桧原の一本桜は例年ゴールデンウィーク明けの5月中旬が見頃です。福島県内の周辺エリアとあわせて巡れば、桜と初夏の花を同時に楽しむこともできますよ。

(文:後藤里央)

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Drive! NIPPON編集部

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