天体観測と星空ドライブ Vol.5

天体観測と星空ドライブ Vol.5

鳥取県在住でマイカーライフを楽しんでいる、イラストレーター伊吹春香さんと愛車との日常をお届けする、第5弾。今回は星の瞬きに包まれたドライブへ行ってきてもらいました。天体観測をしたり、スマホで星空と愛車の撮影をしたり、鳥取砂丘で星空を堪能したり。みなさんもこれを読んだら、すぐに天体観測と星空ドライブに行きたくなるはずです。

「星取県」の鳥取で星空ドライブ

「星取県」の鳥取で星空ドライブ

秋が一瞬で過ぎ去り気づけば11月下旬。窓を揺らす木枯らしが吹き、冷たいみぞれやあられが降り、街はだんだん灰色に…。山陰らしい曇天続きの冬がついに始まりました。そろそろスタッドレスタイヤに交換しないといけないかなと思い始めた今日この頃、夜、車から降りてふと空を見上げると、いつにもまして星が綺麗だな〜とぼーっと眺めることが増えてきました。冬は空気が澄んで星空がきれいに見えるとはいいますが、確かに明らかに他の季節よりも美しい。このキーンとした空気と星という組み合わせがロマンチックで、寒いのもかまわずついつい見惚れてしまいます。

私が住んでいる鳥取県は、綺麗な星空が街中からでも見ることができるということで「星取県」と名乗り、星空の美しさを県の魅力として打ち出しておりまして…。鳥取市は環境省が実施する「全国星空継続観察」で1位になったことのある唯一の県庁所在地ということらしいです。確かに、県庁所在地でこんなに街の明かりが控えめな県って他にあるのかなとはよく思っていましたが、この調査で証明されているような気がする(笑)。せっかくそんな風にうたっているので、今回はその魅力を堪能しに、星空ドライブに行くことにしました!

公開天文台「さじアストロパーク」へ

公開天文台「さじアストロパーク」へ

星空ドライブということで、今回は前から気になっていた鳥取市佐治町にある「鳥取市さじアストロパーク」に行ってみることに。「鳥取市さじアストロパーク」は、プラネタリウムや天体観察を楽しめる公開天文台です。調べてみると、事前予約制の天体観察(夜間観望会)が定期的に開催されているとのことだったので早速予約してみました(土曜日と4月〜10月までの金曜日は予約不要でもいいそうです)。

予約当日、夜になってから我が家を出発。天気が悪い場合は中止になるらしいですが、この日は晴れていたので一安心。街中から車を30分ほど走らせて、暗い谷を通り山を少し上がり、本当にこの先に施設があるのと不安になってきたところでぽつんと佇む建物を発見。

かなり前に日中にいったことがあるのですが記憶もおぼろげですし、夜だと全く状況が違って見えます。施設の駐車場に止めて、一歩外にでると外は真っ暗、そして空を見上げると…、思わず声が出そうになるほどの満天の星空が広がっていました! 街中でも十分きれいだったけど、きれいさが全然違う…! といってもほんとに真っ暗じゃ人が歩けません、外灯もあるけど、上に光がいかないように工夫がされていて、これもまた素敵な雰囲気。これだけでちょっと満足しそうになりましたが、目的の夜間観望会開始の20時まで10分を切っていたので、慌てて入館。

天体観測と星空ドライブ Vol.5
天体観測と星空ドライブ Vol.5

ぜいたくな独り占め!串にささったお団子のような「土星」を観察

ぜいたくな独り占め!串にささったお団子のような「土星」を観察

受付を済ませ、専門スタッフの方に連れられて望遠鏡がある部屋まで歩きます。

エレベーターのドアが開いて中に入ると、ドーム型の高い天井、そして想像していたよりも大きな望遠鏡がドーンと部屋の真ん中にありました。お、思ってたよりかなり本格的…!国内の公開天文台の中でも8番目の大きさとのことです。さらにその日は私しか予約しておらずまさかの貸し切り状態、天体について全く知識なしの私にはあまりにも豪華な天体観察がスタートしました。


今回観察するのは「2025年11月におすすめの天体」とのこと。
スタッフの方が操作を開始すると、ドーム型の天井がゴウンゴウンと回転し、スライド式の細長い窓(?)が開いて夜空が出現、大きな望遠鏡も自動で動き、目的の星に照準を合わせてくれました。天体観察にまつわる記憶が子供の頃に親が買ってきたほぼ使い物にならなかった望遠鏡で止まっている私は、ダイナミックな動きに思わず興奮!

天体観測と星空ドライブ Vol.5

早速レンズを除いてみると…、そこにははっきり土星の姿があるではありませんか!人生初、生でみる土星は串にささった一粒のお団子の様でした。聞くと、今は地球との位置関係で輪っかが真横に来ていてこういう風に見えるんだとか。この状態になるのは16年ぶりらしく、次、また同じようになるのは2039年らしいです。レンズ越しにスマホで星を撮るコツを教えて頂いたら、ちゃんと星の形を捉えて撮影することが出来ました。

天体観測と星空ドライブ Vol.5

次に見たのはアルマクという色の違う2つの星が寄り添う二重星でした。こちらは太陽と同じく恒星で、自ら光を放っているらしく、輝き方が土星と全然違ってピカピカと発光していました。青色と黄色の大きさの違う星が並んでいる様子がまるでピアスのようで、なんだかおしゃれな見た目です。

天体観測と星空ドライブ Vol.5

この他にもアンドロメダ銀河や、M2という球状星団を観察。こちらは遠すぎて見た目がモヤッとしているのでスマホカメラには収められませんでしたが、肉眼では見ることができました。あんな雲のようなふわっとしたものが、地球がある天の川銀河よりも大きいんだと思うと、壮大過ぎて、果てしなさ過ぎて、怖いようなドキドキするような不思議な気持ちになってきます。

この巨大な宇宙の中からすると、人なんてチリのように小さいのに、日々いろんな気持ちや感情が巻き起こって悩んだり泣いたりため息ついたり笑ったりしてるなんて逆にすごい…。

宇宙の不思議さに胸をときめかせながら夜間観望会は終了。それぞれの星について、わかりやすく説明して下さるので、全くの素人でもとても楽しめました。

スタッフの方に毎日こうやって夜空を眺めていたら、ロマンチックな想像がいっぱい膨らみそうですねというと、逆に「どうして地球にいるもの同士、何かを奪い合い、争い続けてしまうんだろうと考えてしまう」と。そして「もしかしたらあの銀河でも同じように天体観察をしていて、こちらを覗きながら、同じような会話をしているかもしれませんね」とも言われていました。確かに…。

野外で撮影タイム! スマホで星空と愛車を撮影

野外で撮影タイム! スマホで星空と愛車を撮影

本当は館内の他の場所も見てみたかったのですが、いかんせん私が行ったのがギリギリすぎて時間がなく…星や宇宙についていろいろ知れる展示がたくさんあるみたいなので、また今度伺いたいと思います。記念にと、特別にクイズラリーで頂けるバッジとポストカードをプレゼントしていただきました!

天体観測と星空ドライブ Vol.5

その後、外での星空撮影にと三脚を貸してくださり、再び撮影のコツを教えて頂きました(混雑していない場合は希望があればこのような感じで対応していただけるみたいです!) 。iphoneの場合にはなりますが、ナイトモードを選択して、シャッタースピードをできるだけ長めに設定、被写体を長押しすると太陽のようなマークが出てくるので、そこでお好みで明るさを調節するといい感じで撮れるとのこと(文章だけじゃ分かりづらいと思うので、ぜひネットで検索してみてくださいませ!)。

せっかくなので愛車とともにパシャリ。奥に見える星の塊はすばるだというのも教えて頂き、ばっちり写真に収めることができました。種類やバージョンにもよりますが、スマホでも意外に星空ってちゃんと撮れるんですね!

さじアストロパークには一棟貸し切りタイプの宿泊施設「星のコテージ」もあって、それぞれの棟に望遠鏡が設置されているので好きなときに天体観察が出来るそうです。いつか泊まってみたい!

天体観測と星空ドライブ Vol.5

「鳥取市さじアストロパーク」
国内の公開天文台の中で8番目の大きさを誇る口径103cm望遠鏡(愛称:キラット望遠鏡)や、プラネタリウム、宿泊施設も備えた国内有数の公開天文台。館内には展示コーナーや図書室、星や宇宙に関するグッズ売り場などもあり、子供も大人も楽しみながら宇宙や科学について学べます。

■所在地  鳥取県鳥取市佐治町高山1071-1
■HP https://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1425466200201/

星を見に鳥取砂丘までドライブ

星を見に鳥取砂丘までドライブ

その後、なんだかそのまま家に帰るのがもったいなく、急遽夜の鳥取砂丘に行くことに。佐治町からだと車で40分くらいかかるので、コンビニで温かいコーヒーを買って、宇宙に思いをはせながら、ときどき車のキャンバストップをオープンしてみたりして走ります。気分はまさに星空ドライブ…。

鳥取砂丘も周りに明かりが少なく星空が綺麗に見える場所で、しかも水平線が臨めるので、漁り火も一緒に見れたりします。さじアストロパークが山の星空だとしたら、鳥取砂丘は海の星空です。

音楽を聴きながら車を走らせて、あっという間に目的地に到着。(夜の砂丘は人が全然おらずちょっと怖いので、途中家族をピックアップして一緒に行きました)。

砂丘が見晴らせる展望スポットまで行って、駐車場に停車。
やっぱり誰もいなくて、とっても静か。
かすかに遠くから波の音が聞こえてくる…。

今までなんとなく見ていた夜空が、あれが土星だなとかアルマクだなとかが分かるようになっていて、天体観察で得た知識が早速活かされていることにちょっと嬉しくなりました。先ほど教えて頂いたやり方で夜空も撮影。三脚がないので若干ぶれちゃいましたが、綺麗に撮れました。潮風を感じながらゆったりと眺める星空も、とても素敵でした。

星空に癒やされて安眠できた夜

夜風に当たり過ぎてすっかり身体が冷えたので、家に帰ってからすぐに湯船につかり、暖かいお布団の中に…。(この数日前まで長い風邪をこじらせていたので、なんとしてもぶりかえさせたくなかった)

すると、いつもは寝付きが悪いはずなのにこの日はすぐに眠れて、しかも翌朝は久しく感じていなかった爽快感とともに目覚めることができ、図らずもここ一年で一番安眠できた夜となったのでした。もしかして宇宙のロマンを感じて心が解放されたから? いつも寝る前はスマホばかり見ていた私。こんなふうにただ夜空を眺めるだけの時間が必要だったのかもしれませんね。2025年ももうすぐ終わり、来年も車でいろんなところにでかけられたらいいな、と星に願いを込めて…。次のドライブも楽しみに、日々頑張っていきたいと思います♪

天体観測と星空ドライブ Vol.5

イラストレーター伊吹春香
鳥取県出身・在住。1990年生まれ。東京の短大卒業後、鳥取に戻り広告代理店でデザイナーとして勤務。2019年4月からイラストレーターとして独立。広告やパッケージデザイン等を手掛けたり、オリジナルグッズなどを制作・販売している。
https://www.instagram.com/illustrator_ibukiharuka/

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