トップページ >特集

投稿日:2025.09.19 Fri

更新日:2025.10.20 Mon

秋の交通取締強化月間に備えるチェックポイント

秋の交通取締強化月間に備えるチェックポイント

秋の交通安全運動が始まります。安全で快適な交通社会を実現するため、交通違反の取り締まりや交通安全運動が実施されており、ドライバーの皆さんは安全運転を心がけ、交通違反をしないために意識する必要があります。この記事では、来る秋の全国交通安全運動の重点について解説します。

なぜ、交通違反の取り締まりが行われているか

なぜ、交通違反の取り締まりが行われているか

交通違反の取り締まりは、単に交通事故を減らす目的だけでなく、ドライバーの交通安全意識を変えるためにも行われています。交通事故の原因は、飲酒運転、速度違反、信号無視や歩行者妨害などの交差点違反、スクールゾーンでの通行禁止違反などさまざまです。
警視庁は、安全で快適な交通社会の実現を目指し、交通事故につながる交通違反の指導取り締まりを実施しています。警察官が交通違反を取り締まる理由には、交通事故を減らすという直接的な目的に加え、交通環境そのものを改善し、交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を国民に習慣付けるという長期的な視点があります。

交通取締強化月間は都道府県により異なる

交通取締強化月間は都道府県により異なる

交通取締の強化月間は、全国一律ではなく、都道府県単位で異なるのが特徴です。各地域の交通実態に合わせて、速度違反や重点取締場所での取り締まりを強化する時間帯が変更されます。例えば、東京都では毎月、警視庁のウェブサイトで取り締まりを強化する場所が公開され、注意が促されています。どのような取り締まりがあるのか、主な内容を紹介します。

速度違反の取り締まり

速度超過は事故の重大度を増す可能性が高まるため、交通事故防止と、規制速度の遵守を促す目的で取り締まりが行われます。速度制限は、その道路の交通事故の発生割合、交通量、騒音への配慮などさまざまな要因で決められています。規制速度を遵守することは、交通事故の被害軽減に大きな効果があるため、取り締まりを通じてドライバーの意識向上を図っているのです。

重点取締場所での取り締まり

重点取締場所での取り締まりは、見通しが悪い地点やドライバーがスピードを出しやすい場所など、とくに交通違反や事故が多発している場所などで実施されます。特定のエリアなどで集中的に取り締まりを行うことで、地域の交通ルールの遵守と安全意識の向上を図っています。

横断歩行者妨害違反の取り締まり

横断歩道での歩行者保護と交通事故防止のため、横断歩道での一時停止無視などに対しても取り締まりが実施されます。横断歩道は歩行者が優先です。これは道路交通法でも明確に定められています。歩行者が横断中または渡ろうとしている場合は、横断歩道の手前で一時停止し、道を譲ることがルールです。また横断歩道に歩行者がいないことが確認できる場合を除き、いつでも車は止まることができる速度で進行する必要があります。横断歩道手前30m以内は追い越し、追い抜き禁止です。しっかりと守りましょう。

通学路の取り締まり等

児童の登下校時間帯、学校周辺(スクールゾーン)や通学路では、子どもの安全確保と交通事故防止が最優先されます。通行禁止違反、横断歩行者妨害違反、速度違反など、重大事故につながる可能性のある違反行為に対して指導・取り締まりが行われています。また、夏休みや冬休み期間中などには、子どもが多く遊ぶ公園や施設周辺の道路でも、子どもたちの安全を確保するための取り締まりが強化されます。

飲酒運転の取り締まり

飲酒運転に起因する重大事故を防ぐ目的で、飲酒実態に応じた時間帯に繁華街周辺や幹線道路などで取り締まりが行われます。飲酒運転は運転者も同乗者にも厳しい罰則が用意されています。酒酔い運転は5年以下の拘禁刑又は100万以下の罰金に加え、酒酔い運転の場合、違反点数は35点。同乗者も3年以下の拘禁刑又は50万以下の罰金です。

出典:警視庁ホームページ https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/torishimari/inshu_info/inshu_bassoku.html

交通取締の多い時間帯や場所は?

最後に、交通取り締まりの多い時間帯や場所についてです。交通取り締まりは、交通量が増える時間帯、あるいは飲酒する人が多くなるタイミングに頻繁に行われます。具体的には、通勤時間帯の8時から9時頃や、飲酒機会が増える週末の21時以降が交通取り締まりの多い時間帯とされます。また、交通量が多い場所や学校・商業施設など歩行者が多い施設の周辺でも取り締まりが多くなる傾向があります。

出典:警視庁「公開交通取締り」https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/torishimari/kokai_juten/kokai.html

令和7年の秋の全国交通安全運動は9月 とくに注意したい重点項目7点①

令和7年の秋の全国交通安全運動は9月 とくに注意したい重点項目7点①

全国交通安全運動は、国や都道府県が主導し、毎年春と秋の2回、それぞれ10日間実施される大規模な取り組みです。
春の運動は、新生活が始まり幼児や児童の交通事故が増加する傾向にある4月に行われます。秋の運動は、日没時間が早まり夕暮れ時に交通事故が多発する傾向があるため、特に夜間の重大事故を防ぐ目的で実施されます。
令和7年の秋の全国交通安全運動は、9月21日(日)から30日(火)までの10日間と定められています。運動の最終日である9月30日(火)は「交通事故死ゼロを目指す日」です。
下記より、令和7年秋の全国交通安全運動において、ドライバーがとくに注意したい重点項目7つを取り上げて紹介します。

ながらスマホの根絶

ながらスマホの根絶

運転中の「ながらスマホ」は、死亡事故や重傷事故の増加につながっています。日常や仕事のなかでスマホを使うことが一般化しているので、運転中もつい手が伸びてしまいそうになりますが、そのちょっとした操作が自身や他者の命に関わる可能性があります。スマートフォンなどの操作や注視は絶対にやめましょう。ちなみに、自転車も道路交通法の改正により「ながらスマホ」が禁止され、罰則の対象です。

飲酒運転の根絶

飲酒運転の根絶

飲酒運転は重大事故につながる悪質な行為です。年末年始など飲酒の機会が増える期間には、取り締まりが強化されることがあります。ドライバーの皆さんは「飲酒運転を絶対にしない、させない」という強い意識をもつことが大切です。

夕暮れ時以降の交通事故防止対策

夕暮れ時以降の交通事故防止対策

秋口以降は日が暮れるのが早まり、夕暮れ時から夜間にかけて交通事故が増える傾向にあります。特に歩行中の死亡事故が多く、視認性の低下が主な原因。ドライバーの皆さんは、夕暮れ時にはライトを早めに点灯し、夜間、対向車や先行車がいない状況では積極的にハイビームを活用して視界を確保することが大切です。

後部座席を含めた全ての座席のシートベルト着用とチャイルドシートの正しい使用の徹底

後部座席を含めた全ての座席のシートベルト着用とチャイルドシートの正しい使用の徹底

自動車乗車中における後部座席シートベルトの着用率やチャイルドシートの使用率は依然として低く、チャイルドシート使用率は年齢が上がるにつれて低下する傾向があります。ドライバーの皆さんは、全ての座席でシートベルトを着用し、チャイルドシートを正しく使う義務と、その必要性・効果について深く理解し、実践しましょう。シートベルトの高さや緩みの調整、チャイルドシートの確実な取り付け方法やハーネスの締め付け方など、正しい使用方法を徹底することが重要です。

 とくに注意したい重点項目7点②

高齢運転者の交通事故防止対策

高齢運転者の交通事故防止対策

75歳以上の高齢運転者による交通死亡事故は、75歳未満の運転者と比較して多く発生しており、ハンドル操作不適やブレーキとアクセルの踏み間違いが主な原因です。また、高齢歩行者の死亡事故は、横断歩道以外での横断中に発生することが多いという特徴も。
特に高齢ドライバーの皆さんは、加齢に伴う身体機能の変化が運転に及ぼす影響を正しく理解することが重要です。シミュレーターの活用などによる参加・体験型の交通安全教育に積極的に参加するなど、運転技能や知識の維持向上に努めましょう。安全運転に不安を感じる場合は、安全運転相談窓口を積極的に利用し、相談することが大切です。
出典:内閣府「令和7年秋の全国交通安全運動推進要綱」

妨害運転等の防止対策

いわゆる「あおり運転」のような悪質で危険な運転は、飲酒運転と同様に事故を引き起こします。常に「思いやり・ゆずり合い」の気持ちを持って運転することを心がけましょう。また、万が一他のドライバーから妨害運転をされたときに備え、ドライブレコーダーの設置の検討もおすすめします。

運転者の歩行者優先意識等の徹底

交通事故で亡くなる方のなかで、歩行中の割合が最も高く、特に夜間の事故が顕著です。横断歩道では、歩行者が優先されることが道路交通法で明確に定められています。横断歩道に近づいたら、歩行者がいないことが確実な場合を除き、すぐに停止できる速度に落とし、渡ろうとしている歩行者がいたら必ず一時停止して道を譲りましょう。

(まとめ)秋の交通安全運動に向けてさらなる安全運転を心がけましょう

秋の交通安全運動は、交通事故を減らし、誰もが安全に過ごせる交通社会を目指すために実施されます。秋の交通安全運動期間だけでなく、一年を通してしっかりと交通ルールを守って、安心安全のドライブ旅を楽しみましょう。

Posted by

Drive! NIPPON編集部

Drive! NIPPONは、「クルマでおでかけするすべての大人たちへ」をコンセプトに、日本各地の魅力的な観光関連情報の発信とともに、素敵な「ドライブ」「旅行」「おでかけ」を演出する様々なサービスを提供していきます。

» language / 言語