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投稿日:2025.08.27 Wed

更新日:2025.10.30 Thu

夏のドライブで起こりがちな交通違反を防ぐコツ

夏のドライブで起こりがちな交通違反を防ぐコツ

夏休みのドライブ旅行を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。しかし、長時間の運転や渋滞による疲労、慣れない道に加え、夏の暑さによる集中力の低下も重なって、普段ならしないような判断ミスから、交通違反につながってしまうこともあります。本記事では、ついやってしまいがちな交通違反、夏の高速道路で特に注意したい違反について、違反を防ぐコツを紹介します。家族や大切な人を乗せてハンドルを握るドライバーのみなさんが、安心して夏の思い出をつくれるように、ぜひ参考にしてください。

出典:e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp
※道路交通法 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105

アクティブな夏のレジャーと暑さで疲れやすいことも起因

アクティブな夏のレジャーと暑さで疲れやすいことも起因

全国各地で実施されている❝夏の交通安全運動❞からもわかるように、夏ならではの交通違反リスクが潜んでいます。

夏のドライブは、強い日差し、海や山でのレジャーによる疲れ、エアコンによる冷えと暑さの繰り返しなどで、思っている以上に体力を消耗しています。知らず知らずのうちにドライバーの疲労が蓄積され、運転中の判断力や集中力を低下する可能性があります。さらに、初めて走る道では標識を見落としたり、道を間違えたり、うっかりスピードを出し過ぎたりと、交通違反につながりやすい場面が増える傾向があります。普段以上に交通違反をしてしまう可能性が高いことを理解し、注意を払うことが大切です。

うっかり交通違反と違反しないための心構え

うっかり交通違反と違反しないための心構え

よくあるうっかり交通違反は、標識の見落としやスピード違反、カーナビの注視などです。そこでここでは、やってしまいがちな交通違反をとりあげて、ドライブ旅で交通違反をしないための心構えを解説します。

標識の見落としで交通違反

標識の見落としで交通違反

夏のドライブ、特に慣れない初めての道を走る際には、交通標識を見逃してしまい、気づかないうちに違反行為となるケースが少なくありません。以下に、見落としやすい標識と注意点、違反を回避するためのコツをまとめました。

一時停止
一時停止標識は、車両が完全に停止することが義務付けられています。よくあるミスがゆっくりと徐行で車を進めてしまうケース。特に見通しが良い場所や、急いでいる時、道に迷っている時などに違反しがちです。停止線が見えたら手前でしっかりと停止し、左右の安全確認をしましょう。

時間帯進入禁止
特定の時間帯に車両の通行を禁止する規制を示している標識です。主に市街地や通学路付近で設定されている場合が多く、歩行者の安全確保を目的として設置されています。標識には例えば「7:00~9:00」というように具体的な時間が記されていて、その時間帯は車両の通行ができません。カーナビや地図アプリに設定されたルートを鵜呑みせず、自分の目でしっかりと標識を確認しましょう。

スクールゾーン30
主に小学校周辺の通学路に設けられるもので、時速30km以下で走行することが義務付けられた交通規制です。住宅街や学校の近くでは速度はしっかりと落として、標識や路面の表示を確認し、より一層の安全運転を心がけましょう。

景色が開けた道でのスピード違反に注意

景色が開けた道でのスピード違反に注意

高速道路を長時間走っていると、スピード感覚がマヒしてしまうことがあります。広くて直線的な道路を走り続けることで、スピードが出ていても危険を感じにくくなるためです。このため高速道路から一般道に降りた際には特に注意が必要です。無意識のうちにスピードを出し過ぎてしまい、スピード違反になるリスクが高まります。

また、山道や海沿いなど郊外の開放的な道でもスピード違反に要注意です。信号や建物が少ない広々とした道では、知らず知らずのうちにアクセルを踏み込み過ぎてしまいます。周囲に車が少ないと「これくらいなら大丈夫」と過信してしまうことも。制限速度は場所によって異なるため、常に注意を払うことが大切です。

“うっかりスピード違反”を防ぐには、自分の感覚だけに頼らず、こまめにスピードメーターを確認するのが大切です。最近のカーナビには速度超過を知らせる機能が搭載されているものもあります。上手に活用しましょう。

運転中にカーナビの見続けるのは交通違反

運転中にカーナビの見続けるのは交通違反

ロングドライブの際、目的地までのルートを確認できるカーナビや地図アプリは便利ですが、運転中に画面を見過ぎると、ハンドル操作を誤ったり、前方の車や歩行者に気づくのが遅れたりして、事故のリスクが高まります。

道路交通法では走行中にカーナビやテレビ画面を注視することが禁止されています(道路交通法第71条第5号の5)。さらに、注視により交通の危険を生じさせたと判断された場合は、1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性もあります(道路交通法第117条の4第1号の2)。

具体的に何秒以上見ると「注視」になるのか法律では決まっていませんが、一般的に2秒以上画面を見続けると「注視」とみなされる可能性があります。カーナビや地図アプリの確認は停車中に行い、走行中は画面をなるべく見ないようにし、音声ガイダンスを軸におくことがポイントです。

夏の高速道路で気を付けたい交通違反

夏の高速道路で気を付けたい交通違反

夏の高速道路は、強い日差しと長時間の渋滞で集中力や判断力が低下しがち。出発前に注意点を押さえておけば、安全運転への意識も高まります。ここでは、高速道路で特に気を付けたい交通違反と回避ポイントを紹介します。

高速道路で追い越し車線を走り続けると、通行帯違反

高速道路で追い越し車線を走り続けると、通行帯違反

高速道路の追越車線(右側車線)を継続して走り続けると、通行帯違反(道路交通法第20条)となるため注意が必要です。追い越し車線(右側)は、名前のとおり一時的に追い越すための車線です。追い越しが終わったら、すみやかに走行車線(左側)に戻らなければなりません。このルールを守らず違反した場合、普通車では6,000円の反則金と1点の違反点数が科されます。

追い越し車線を走り続けると速度超過になりやすく、また後続車が追い越せず、交通の流れを妨げ、渋滞の原因にもつながります。追い越しが終わったら早めに走行車線に戻ることを心がけましょう。

高速道路でのガス欠も交通違反

高速道路でのガス欠も交通違反

夏のロングドライブでは、高速道路に入る前の燃料チェックがとても大切です。うっかり給油を忘れて、走行中に燃料警告灯が点いてヒヤリとされた方もいるかもしれません。高速道路上でガス欠を起こすと「高速自動車国道等運転者遵守事項違反」になります。道路交通法第75条の10などに基づき、高速道路での適切な点検義務(燃料・冷却水・オイルなど)を怠った場合に適用される違反です。罰則は普通車で反則金9,000円・違反点数2点と決して軽くありません。高速道路に入る前に必ず燃料を確認しましょう。

車間距離の詰め過ぎは違反

車間距離の詰め過ぎは違反

夏の高速道路では、渋滞や暑さによるストレスから、つい車間距離を詰めがちになります。しかし、車間距離を詰め過ぎる行為は単なるマナー違反にとどまらず、高速道路では「高速自動車国道等車間距離不保持違反」にあたります。違反すれば、反則金9,000円・違反点数2点が科されます。

さらに令和2年の道路交通法改正により、他の車の走行を妨げる目的で車間を詰める行為は「あおり運転」の一種として厳しい取締りの対象となりました。挑発するつもりがなくても、結果的にトラブルや事故の原因になってしまうことも。十分な車間距離をとり、安全で快適なドライブを心がけましょう。

高速道路で発生しやすい逆走は通行区分違反

高速道路で発生しやすい逆走は通行区分違反

高速道路での「逆走」が後を絶ちません。逆走とは、本来の進行方向とは逆に車を走らせる危険な行為のこと。目的の出口を通過してしまい引き返そうとしたり、高速道路の入口を間違えて出口部から侵入したり、SAやPAで誤って本線を逆走してしまうなどの逆走が報告されています。逆走は、道路交通法第17条に違反する「通行区分違反」。違反すると3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金が設けられていますが、近年の逆走による事故の状況は、単なる交通違反では済まされない大きな事故につながっています。

高速道路では、路面の矢印や標識で正しい進行方向を示しています。出発時には必ず進行方向を確認し、逆走防止の看板にも注意しましょう。

自分が逆走してしまった時、逆走車を発見した時の対処法

自分が高速道路で逆走してしまったり、逆走している車を見つけたりしたときは、落ち着いて安全を確保するのが最優先です。

自分が逆走してしまった場合は、近くの安全な場所に車を停め、ハザードランプを点灯させます。そして、ガードレールの外側など安全な場所に避難し、110番や非常電話で警察に通報してください。通報後も警察官が来るまで、必ず安全な場所で待機するのが大切です。
逆走車を目撃した場合は、スピードを落とし、十分な車間距離を確保して運転してください。前方に逆走車を発見した際は、路肩などの安全な場所に停止し、衝突を避けるように注意して走行しましょう。また同乗者から110番通報を行うか、最寄りのサービスエリアなどから逆走車がいることを連絡してください。


出典:警察庁ウェブサイト
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/highway/#:~:text=%E9%80%86%E8%B5%B0%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%92,%E3%81%A7%E5%BE%85%E6%A9%9F%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84%E3%80%82

(まとめ)休憩と水分補給で集中力をキープしよう

夏のドライブは楽しい反面、暑さや渋滞、長距離運転による疲れで、判断ミスが起こりやうすい状況です。普段なら当たり前に守っている交通ルールも、うだるような暑さの中では“うっかり”が起こりやすくなります。せっかくの楽しい夏の思い出を、悲しいものにしないためにも、疲れを感じる前に休憩を十分にとることが大切です。水分補給をしっかりとって新鮮な集中力をキープしましょう。

Posted by

Drive! NIPPON編集部

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