穴場の紅葉を愛でるなら「奈良市」がいい。1300年の古都で秋の絶景めぐり!

山から順番に秋の便りが届き始める季節。1300年以上の歴史を誇る古都・奈良市で「紅葉狩り」はいかがですか。鹿と紅葉のコラボレーションを楽しめる「奈良公園」、同公園内にある「若草山」「依水園」といった紅葉の名所から、ドライブで行きたい郊外の穴場のお寺まで紹介します。一番鮮やかに色づく見ごろをチェックしてから出かけましょう。

写真:奈良市観光協会 

花札にも描かれる“紅葉に鹿”「奈良公園」
花札にも描かれる“紅葉に鹿”「奈良公園」

まずは王道スポットである「奈良公園」へ。その敷地はかなり広く、東大寺、興福寺、春日大社から、神域として守られてきた春日山原始林まで約660ヘクタールにも及びます。いにしえから風光明媚な景色が愛され、春日野や春日山など奈良公園に関する地名は万葉集の全86首で歌われてきました。
とくに約1200頭の鹿がのんびりと群れ遊ぶ様子は、昔も今も奈良の代名詞。1000年以上前から「鹿は神の使い」として大切にされ、今は天然記念物として保護されています。ここではぜひ鹿の健康にも配慮された「鹿せんべい」を買って、愛らしい鹿たちと親しんでみては。頭をペコリと下げて一度おじぎをしたら、すぐせんべいを手離すのがコツです。
深秋になると園内にあるイチョウや紅葉、サクラの紅葉が見事に色づきます。花札にもある「紅葉に鹿」の風情に見とれてみませんか。

奈良県奈良市春日野町ほか

TEL:0742-22-0375(奈良公園事務所)

新日本三大夜景!夕日も感動的「若草山」
新日本三大夜景!夕日も感動的「若草山」

奈良の都を見守るかのような、美しい芝生の山「若草山」。菅笠を3つ重ねたようなフォルムから三笠山とも呼ばれています。標高342mの山頂までは、奈良奥山ドライブウェイ(新若草山コース:有料)でアクセスできてらくらく。10月下旬から道中の木々が色づき、紅葉ドライブが楽しめるのもうれしいですね。
山頂に到着すると、ロマンに満ちた古都の絶景がお待ちかねです。東大寺や興福寺五重塔の背景に夕日が沈む景色は、1000年前からきっと変わらない美しさ。さらに若草山から眺める奈良市街の夜景も、「新日本三大夜景」に選ばれるほど感動的です。ドライブウェイは8:00~23:00(冬期は22:00まで)に通行できるので、古都の夕景・夜景ドライブを満喫しよう。

奈良県奈良市雑司町

TEL:0742-26-7213(新若草山自動車道)

庭園の紅葉と運慶のデビュー作に出会える「円成寺」
庭園の紅葉と運慶のデビュー作に出会える「円成寺」

市街からクルマで20分ほど、奈良市東部の山間にある「円成寺(えんじょうじ)」も穴場の紅葉スポットです。楼門前に広がる庭園は平安時代につくられた浄土式庭園で、平安~鎌倉時代の貴族邸宅で流行した風情を味わえます。秋が深まるとモミジが色づき、池の水面に映り込んだときの美しさは格別。まちの喧騒を離れ、心静かに秋の空気感を味わってみては。
また平成29年に新設された相應殿(そうおうでん)には、運慶が20歳代に手がけた最初期の作といわれる国宝「大日如来坐像」が安置され、仏像好きならずとも注目されています。美しい紅葉と天才仏師の若き時代の傑作からパワーをいただいてみませんか。

奈良市忍辱山町1273

TEL:0742-93-0353(円成寺)

紅葉以外にも欲張りたい!コスモス寺「般若寺」
紅葉以外にも欲張りたい!コスモス寺「般若寺」

市街からクルマで10分ほどの「般若寺」は、飛鳥時代を起源とし、栄枯盛衰を繰り返して今に残る貴重なお寺。近年は四季の花々が咲き誇る花の寺として知られ、とくに秋のコスモスは一躍有名になりました。
そのきっかけは40年ほど前、荒れ果てていたお寺の境内で、住職が一輪のコスモスが咲いているのを見つけたことから。「多くの人にコスモスを見ていただき、心和んでほしい」とコスモスの研究を始め、今では25種類約15万本のコスモスがかれんな花を咲かせます。赤・白・ピンクのオータムビューティーを中心に、珍しい黄色のコスモス、カップケーキといった新種まで多彩。10月~11月上旬頃に見ごろを迎えるので、お寺とコスモスの不思議な光景を楽しんでみませんか。開運を願って、ちりめん製のかわいらしい「コスモスお守り」もぜひ。

奈良県奈良市般若寺町221

TEL:0742-22-6287(般若寺)

山とお寺を借景にした静寂の庭「依水園」
山とお寺を借景にした静寂の庭「依水園」

奈良公園内にある名園で、紅葉とお抹茶はいかが。「依水園(いすいえん)」は江戸時代につくられた前園と、明治時代の後園からなる日本庭園で、昭和50年に国の名勝に指定されました。前園は奈良晒(ならざらし:高級麻織物)の御用商人が別邸としてつくり上げ、静寂の別世界が広がります。後園は明治の実業家が手がけたもので、若草山や春日奥山、東大寺を借景とした贅沢なつくりに。池に映る木々の姿、小さな滝の流れる音といった作者の粋な演出を感じながら、紅葉に彩られた秋の庭を愛でてみませんか。
園内のレストランでは、庭を眺めながらお抹茶やお食事をいただくこともできます。中国や朝鮮の器、日本の茶道具を所蔵・展示する「寧楽(ねいらく)美術館」へ立ち寄ってみるのもいいですね。

奈良県奈良市水門町74

TEL:0742-25-0781(依水園)

身代わり申が彩るレトロなまちでコーヒーを「ならまち散策」
身代わり申が彩るレトロなまちでコーヒーを「ならまち散策」

「ならまち」は、世界遺産である元興寺の旧境内を中心とするエリアのこと。寺社のまちとして栄え、その後商人のまちへと姿を変えていきました。平城京当時の道筋や江戸時代~明治の町家が今なお残り、細い路地や抜け道もあちらこちらに。「ならまち格子の家」「奈良町にぎわいの家」など一般公開されている町家をのぞきながら、気ままに歩くのがオススメです。
ちょっと疲れたら、おいしいコーヒーでひと休み。ならまちエリアにはおしゃれなカフェや雑貨、体験工房などが点在し、隠れ家ショップを見つけるのも楽しいですね。
ちなみに、軒先でよく見かける赤い飾り「身代わり申」は、ならまちの風物詩。庚申さんのお使いのさるをかたどったお守りで、災いを代わりに受けてくれると言われています。格子に紅葉のような赤が映え、ついカメラを向けたくなります。

奈良県奈良市元興寺町44(ならまち格子の家)

TEL:0742-23-4820(ならまち格子の家)

~まとめ~

いかがでしたか?紅葉に染まるお寺と鹿の風情は、奈良ならでは。また12月には平安時代より守り継がれてきた伝統神事「春日若宮おん祭」、1月には冬の夜空に真っ赤に燃える山が浮かび上がる「若草山焼き」が開催されるなど、秋だけでなく冬の奈良も見応えがあります。日本で初めての本格的な都、平城京から始まった奈良の文化をたっぷり満喫してください。

ほかにも!奈良県の情報はこちら
厳選10〜奈良県編〜
https://www.drivenippon.com/select/42791/

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