ベネッセアートサイト直島にて、2つの新ギャラリーがオープン!

※ 掲載記事に関して
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、紹介する施設によっては営業時間の変更や休業、イベントの延期・中止が生じる場合があります。また、情報は記事掲載時点のものです。お出かけの際は、事前にHPなどで詳細をご確認ください。

株式会社ベネッセホールディングスは、ベネッセハウス(香川県香川郡直島町)の開館30周年となる2022年、新たに2つのアート施設をオープンします。
ベネッセアートサイト直島における安藤忠雄の9つ目の建築、草間彌生、小沢剛の作品などによる「ヴァレーギャラリー」、そして、ベネッセハウスパークにおける杉本博司氏の作品空間をさらに拡大・整備した「杉本博司ギャラリー 時の回廊」です。ヴァレーギャラリーでは草間彌生による作品「ナルシスの庭」と、新たに一部改変された、小沢剛による作品「スラグブッダ88」が展示され、自然・アート・建築の融合を体感できます。そして、「杉本博司ギャラリー 時の回廊」は、杉本の多様な作品群を継続的かつ本格的に鑑賞できる世界的にも他に例をみないギャラリーです。

■ヴァレーギャラリー Valley Gallery
山間に建つ新たな安藤建築とランドスケープ、草間彌生の《ナルシスの庭》と小沢剛の《スラグブッダ88》

ベネッセハウスと地中美術館の間にある、李禹煥美術館向かいの山間に位置します。祠をイメージした安藤忠雄設計の半屋外建築と、その周辺の屋外空間一帯を含めたヴァレーギャラリーの整備により、自然の中に点在するベネッセハウスの各棟や美術館施設が繋がり、鑑賞者にエリア全体のランドスケープの体感を促し、海だけでなく、改めて季節ごとに異なる顔を見せる豊かな山の植栽をお楽しみください。
建物内外では草間彌生の《ナルシスの庭》が大規模に展開され、2006年より池の横に恒久展示されている小沢剛の《スラグブッダ88 -豊島の産業廃棄物処理後のスラグで作られた88体の仏》も一部改変され、自然・建築・アートの共鳴をより深く体験できる展示となっています。

【概要】
名称:ヴァレーギャラリー / Valley Gallery
場所:香川県香川郡直島町琴弾地
延床面積:96.25平方メートル
設計:安藤忠雄
施工:鹿島建設

展示作品(※作品は今後状況に応じて数年毎に展示替えを行う予定)
草間彌生《ナルシスの庭》1966/2022年( JT International SA寄贈・公益財団法人 福武財団所蔵)
小沢剛 《スラグブッダ88 -豊島の産業廃棄物処理後のスラグで作られた88体の仏》2006/2022年(恒久設置)
アートディレクション:三木あき子
開館日:2022年3月12日
開館時間:9:30-16:00(最終入館15:30)
休館日:年中無休
入館料:ベネッセハウス ミュージアムの入館料(1,300円)に含む *ベネッセハウス宿泊者は無料
チケット販売:ヴァレーギャラリーおよびベネッセハウス ミュージアム
駐車場:なし

■杉本博司ギャラリー 時の回廊 Hiroshi Sugimoto Gallery: Time Corridors
杉本博司の多様な作品群を継続的かつ本格的に鑑賞・体感できる世界唯一のギャラリー

「杉本博司ギャラリー 時の回廊」は、ベネッセハウス パークにおける杉本博司作品の展示空間を周辺のラウンジやボードルーム、屋外にまで拡げ、杉本の多様な作品群を継続的かつ本格的に鑑賞できる世界的にも他に例をみないギャラリーです。ベネッセアートサイト直島の黎明期より様々な形でアート計画に参加してきた杉本の当地との関わりを背景に、既存の《松林図》や《観念の形 003オンデュロイド:平均曲率が0でない定数となる回転面》などに、「ジオラマ」や「Opticks」といった主要な写真シリーズや、ヴェニス、ヴェルサイユ、京都で展示され人々を魅了してきた硝子の茶室《聞鳥庵》が新たに加わりました。また、ラウンジおよびボードルームは杉本が主宰する新素材研究所のデザインによりカフェ機能も備えて、一新されています。

【概要】
名称:杉本博司ギャラリー 時の回廊 / Hiroshi Sugimoto Gallery: Time Corridors
場所:香川県香川郡直島町琴弾地(ベネッセハウス パーク内)
建築 改修設計:新素材研究所:プロジェクトアーキテクト 冨岡大
施工:イシマル
アートディレクション:三木あき子
開館日:2022年3月12日
開館時間:11:00-15:00(最終入館14:00)
休館日:年中無休
入館料:1,500円(カフェスペースでのお茶とお菓子代込み)
チケット販売:オンラインチケットetixでの事前購入
駐車場:なし

■「Valley Gallery」安藤忠雄
プロジェクトは福武總一郎氏らと共に、敷地を確認することから始まった。
そして決まったのが、李禹煥美術館のある倉浦に向かう谷筋の一角、春先にはヤマツツジに覆われる斜面に囲われた美しい場所だ。

建物は、地形に応じて30度に開いた台形平面を持つ。コンクリートの壁による二重構造を成す建物は、12mm 厚の鉄板屋根で覆われる。鉄板にはシフトや切込みといった幾何学的操作により開口が穿たれており、建物内部に、雨や風、光といった自然の呼吸をそのままに取り入れる。小さくとも結晶のような強度をもつ空間をつくろうと考えた。

■各施設コンセプトと展示について 三木 あき子(インターナショナルアーティスティックディレクター)
ヴァレーギャラリーは、祠をイメージした小さな建物と周囲の屋外エリアで構成されます。境界や聖域とされる谷間に沿うように建てられた建築は、二重の壁による内部空間が内省的である一方、海側のシーサイドギャラリーと同様、半屋外に開かれ、光や風など自然エネルギーの動きも直接的に感じ取れます。その屋内外に展示される《ナルシスの庭》は、草間彌生が1966年のヴェネチア・ビエンナーレでパビリオン外の芝生に大量のミラーボールを敷き詰め、世界的注目を集めることになった記念すべき作品です。一方、恒久展示である小沢剛の《スラグブッダ88》は、直島の歴史に残る八十八か所の仏像をモチーフとし、豊島で不法投棄された産業廃棄物を焼却処理した後に最終的に生じるスラグを素材に2006年に作られました。安藤建築と、周囲の自然や地域の歴史を「映し出す」これらの作品が響き合い、改めて自然の豊かさや共生、根源的な祈りの心や再生などについて意識を促します。なお、建物内部の展示は数年ベースで展示替えを行う予定です。

杉本博司ギャラリーは、杉本博司の直島における長年にわたる取組みが、作家の究極の作品とも言える小田原の《江之浦測候所》の生まれるきっかけとなった経緯から、創作活動のひとつの原点とも言える直島と江之浦を繋げる形で構想されました。江之浦測候所は建築と作庭などが中心となっているのに対し、同ギャラリーは、杉本博司の代表的な写真作品やデザイン、彫刻作品などを継続的かつ本格的に鑑賞できる世界的にも主要な展示施設です。これにより、直島では、護王神社などと合わせて、より幅広く杉本の多様な活動に触れていただくことが可能になりました。「時の回廊」とは、建築空間や自然環境を回遊し体感することを促す安藤建築の特徴や、杉本博司が追求し続ける時間に対する問い、そして彼らの長年にわたる直島との関係性などを反映し、宿泊者や鑑賞者に自然の変化や壮大な時間の流れを体感、歴史や生きることについて思索を巡らせてもらうことを意図するものです。同施設も長期的な一部展示替えが想定されています。

■建築家・アーティスト略歴   ※アルファベット順
<安藤忠雄>
1941年大阪府生まれ。1969年安藤忠雄建築研究所設立。建築家、東京大学名誉教授。プリツカー賞(1995年)、UIA(国際建築家連合)ゴールドメダル(2005年)をはじめ国内外で受賞多数。代表作:1989年「光の教会」(大阪)、1992年「ベネッセハウス」(直島)、2000年「淡路夢舞台」(淡路島)、2002年「フォートワース現代美術館」(アメリカ)、2004年「地中美術館」(直島)など。

<草間彌生>
1929年長野県生まれ。前衛芸術家、小説家。幼少期から幻視・幻聴を体験し、網目模様や水玉をモチーフにした絵画を制作し始める。1957年に渡米、ネット・ペインティング、 ソフト・スカルプチュア、鏡や電飾を使ったインスタレーションやハプニングなど多様な展開を見せ、 前衛芸術家としての地位を確立。様々なオブセッションを乗り越え、単一モチーフの強迫的な反復と増殖による自己消滅という芸術哲学を見出す。近年ではテート・モダンやポンピドゥー・センターなどで大規模回顧展を開催。

<小沢剛> 1965年東京都生まれ。ユーモアを交えながら歴史や社会を鋭く批評する絵画、写真、映像、インスタレーションといった多様な手法の作品で知られる。東京藝術大学在学中から、風景の中に自作の地蔵を建立し、写真に収める《地蔵建立》開始。90年代初頭より《相談芸術》や牛乳箱を用いた超小型移動式ギャラリー《なすび画廊》を開始。1999年には日本美術史の名作を醤油でリメイクした《醤油画資料館》、2001 年より女性が野菜で出来た武器を持つポートレート写真のシリーズ《ベジタブル・ウェポン》、2013年より、歴史上の実在する人物を題材に、事実とフィクションを重ね合わせ、物語を構築する「帰って来た」シリーズを制作。2007年より中国、韓国の作家とともに結成した「西京人」の活動も展開。

<杉本博司> 1948年東京生まれ。1970年渡米、1974年よりニューヨーク在住。活動分野は、写真、彫刻、インスタレーション、演劇、建築、造園、執筆、料理と多岐に渡り、世界のアートシーンにおいて広く支持を得ている。杉本の アートは歴史と存在の一過性をテーマとし、そこには経験主義と形而上学の知見をもって、西洋と東洋との狭間に観念の橋渡しをしようとする意図があり、時間の性質、人間の知覚、意識の起源、といったテーマを探求している。世界的に高く評価されている作品は、メトロポリタン美術館(NY)やポンピドゥー・センター(パリ)など世界有数の美術館に収蔵。代表作に「海景」、「劇場」、 「建築」シリーズなど。

【「ベネッセアートサイト直島」について】
「ベネッセアートサイト直島」は、瀬戸内海の直島、豊島、犬島を舞台に株式会社ベネッセホールディングス(岡山県岡山市)、公益財団法人福武財団(香川県香川郡直島町)が展開しているアート活動の総称です。アートを媒介とした地域づくりに三十数年にわたって取り組んでおり、地域に暮らす人々とともに新しい価値を生み出し、「Benesse=よく生きる」を世界へ発信しています。ベネッセアートサイト直島は、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けて策定したベネッセグループの「サステナビリティビジョン」においても、重点活動の1つとして、「地域との価値共創」の中核を担っています。
URL:https://benesse-artsite.jp/

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