長良川流域が世界の持続可能な観光地100選に選出!関市の刃物に関する施設の最新情報

※ 掲載記事に関して
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、紹介する施設によっては営業時間の変更や休業、イベントの延期・中止が生じる場合があります。また、情報は記事掲載時点のものです。お出かけの際は、事前にHPなどで詳細をご確認ください。

岐阜県の長良川流域(岐阜県、岐阜市・関市・美濃市・郡上市)は、持続可能な観光(サステナブル・ツーリズム)の国際認証機関「Green Destinations」に2021年「世界の持続可能な観光地100選」として選ばれました。これは、流域全体で、古くから受け継がれてきた多くの文化を守り、観光の要素を取り入れながら変化させている点が高く評価されたものです。
岐阜県から、世界に誇る長良川流域文化の一つ、豊かな土壌に育まれ、継承されてきた関市の刃物文化に関する施設の最新情報をお届けします。

■現代まで受け継がれてきた技術 -世界三大刃物産地“関”の刃物の歴史-
岐阜県関市は、「ドイツのゾーリンゲン(Solingen)」「イギリスのシェフィールド(Sheffield)」と並び、世界三大刃物産地としての地位を確固たるものとしており、「関(Seki)」を含めたそれぞれの都市の頭文字をとって“3S”とも称されます。そんな世界に誇る「関」の刃物造りの歴史は700年以上前にまで遡ります。

室町時代、関鍛冶の刀祖とされる「元重(もとしげ)」と「金重(きんじゅう)」が良質な材料を求めてこの地へ移り住んだことから関の刃物造りの歴史が始まったとされています。当時からこの地域は、砂鉄や焼刃土、炉に使う松炭、長良川と津保川の良質で豊富な水があるなど、刀造りに理想的な条件を備えていました。そのため、室町時代中期から末期にかけて300人以上の刀匠がこの地に集まり、日本刀造りに勤しんだとされています。

関の刀は「折れず、曲がらず、よく切れる」日本刀として十全の特徴を持ち、戦国時代にはそれが全国で評価され、織田信長や武田信玄など名だたる武将達に愛用されるとともに、関の刀匠は各地の大名に召し抱えられることとなりました。こうしたことから、江戸時代に入ると、関で生まれた美濃伝という流派が日本刀の主流となっていきました。

その後、時代の流れとともに刀剣の生産は衰退していきますが、高度な技術と品質は受け継がれ、現在はカミソリや包丁、ハサミといった家庭用刃物等に活かされています。中でも、高い機能性とデザイン性を兼ね備えた包丁類は、全国シェアの50%近くを占め、海外の有名シェフにも愛用されています。

関市内には約50社の刃物メーカーと250社の関連事業者があり、そのほとんどが昔ながらの分業制で刃物製品を製造しています。分業制は刀匠時代から受け継がれてきた体制で、各段階でそれぞれの技術者がノウハウを発揮できることも、精度の高さの秘訣といえます。そのため、刃物文化を伝承し、刀匠の伝統技術を継承する取り組みにも力が入れられ、若い技術者が輩出されています。

現代に至るまで関の刃物文化が発展し続けている背景には、このような刃物造りの伝統を受け継ぎながら、時代に即した形へ技術を昇華させる、持続可能な取組みを700年以上も昔から続けてきた歴史があるからです。

■刃物文化を体験できる施設
【刃物の歴史を知る -関鍛冶伝承館-】
「関鍛冶伝承館」は、刃物の歴史を知るのに絶好の資料館です。700年以上昔から始まる「関の刃物」の歴史を伝えるパネルや、分業による刀匠たちの技を記録した映像を見ることができます。展示室には美しく妖しい輝きの日本刀が並び、現代の刀匠の作や、「関の刃物」を一躍有名にした名工「関の孫六(まごろく)」こと二代目兼元の作も展示されています。
併設された日本刀鍛錬場では、月に一度、古式日本刀鍛錬の一般公開も行われています。時を超えて受け継がれてきた鍛錬技術をぜひご覧ください。
入館料:大人300円 他
(特別展開催時等は料金が変更になる場合があります)
所在地:岐阜県関市南春日町9-1
TEL:0575-23-3825
関市公式HP:https://www.city.seki.lg.jp/kanko/0000001558.html

【刃物造りを体験する -刃物屋三秀 関刃物ミュージアム-】
続いてご紹介する「関刃物ミュージアム」は、豊富な品揃えが並ぶ「刃物屋三秀(さんしゅう)」の店舗に併設された民間の体験型複合施設です。「もの」を売るだけでなく、その背景にある「こと」や「ひと」を伝えたいという思いの込められた施設内には、ガラス張りの鍛錬場が備えられ、展示室には約100点もの資料が並び、刃物の製造工程や道具について分かりやすく解説しています。何より特徴的なのはその体験プログラムの豊富さと本格さ。実際に提供されているプログラムの中から一部を抜粋して紹介します。

・日本刀鍛冶見学体験(有料・所要時間約60分)
徳川家康の日本刀をはじめ、徳川家御用達の刀匠として活躍した藤原兼房の25代目、26代目による、火花散る迫力の日本刀鍛錬を見学できます。また、日本刀の原材料である玉鋼を、参加者が実際に大槌で打つ体験もできます。直接、刀匠から刀づくりの話が聞けるなど、普段ではできない体験です。

・日本刀の材料から造る小刀づくり体験(有料・所要時間6時間)
25代、26代藤原兼房刀匠の直伝で、実際の日本刀の原料である玉鋼を用いた本格的な小刀製作体験ができます。限られた時間内に製作できる範囲が決まっているため、後日刀匠自らが調整仕上げをし、自宅へ配送してもらえます。

・五寸釘から造るオリジナルペーパーナイフ造り体験(有料・所要時間約120分)
25代、26代藤原兼房刀匠指導の下、五寸釘を加工し、ペーパーナイフを造る体験ができます。参加者自らの手で鉄を打ち延ばし、自分だけのオリジナル作品を手に入れてみてはいかがでしょうか。製作品は、その日に持ち帰る事ができます。

各体験プログラムについては事前予約が必要になります。詳しくは下記のHPから直接お問い合わせください。

入場料:無料(体験プログラムは有料・要事前予約。詳しくは直接お問い合わせください。)
所在地/TEL:岐阜県関市小瀬950-1/0575-28-5147
関刃物ミュージアム公式HP: https://www.hamonoyasan.com/
刃物屋三秀オンラインショップ:https://sansyu.myshopify.com/

【刃物と出会う -せきてらす-】
「せきてらす」は、今年の3月にオープンした複合施設です。併設された刃物会館には多種多様な包丁やナイフなどの刃物がズラリ。その数なんと約2,500点!壁一面が刃物で埋まる様はまさには壮観です。展示されている刃物は、各家庭で一般的な三徳包丁一つとっても、ダマスカス鋼製、ステンレス鋼製、ハガネ製など、刃の素材から豊富で、更に形状なども、ひとつひとつ異なる製造者のこだわりが光ります。
ナイフの品揃えも豊富で、最近流行りのキャンプで便利なシースナイフや、花の手入れに使用するフローリストナイフまで、痒いところに手が届くラインナップです。自分に合ったお気に入りの刃物ときっと出会えます。

入館料:無料(施設内スペース利用料については下記公式HPをご覧ください)
所在地:岐阜県関市平和通4丁目12番地1
TEL(せきてらす):0575-23-1670
TEL(刃物会館):0575-22-4941
関市のモノ・コト・ヒトご案内サイト“せきのまど”内「せきてらす」公式HP:
https://sekikanko.jp/sekiterrace

【日常生活で活躍する刃物を知る -フェザーミュージアム-】
「フェザーミュージアム」は、日本企業初のカミソリ製造会社として創業したフェザー安全剃刀株式会社が運営する、世界初の刃物総合博物館です。世界で最先端の医療用メスや理美容カミソリのトップシェアを誇る企業が、日常生活の中で特に気にすることもなく使い、しかしなくてはならない刃物類を通じて、「切る」とはそもそも何なのかという学びを提供します。
刃物という、人類最古の道具ともいえる身近な道具を通じて、「切る」ことの大切さを学んでみてはいかがでしょうか。

入館料:無料
所在地:岐阜県関市日ノ出町1丁目17
TEL:0575-22-1923
フェザーミュージアム公式HP: https://www.feather-museum.com/

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