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投稿日:2025.11.26 Wed

更新日:2025.11.28 Fri

湧水でコーヒーをいただきました Vol.3

湧水でコーヒーをいただきました Vol.3

鳥取県在住でマイカーライフを楽しんでいる、イラストレーター伊吹春香さんと愛車との日常をお届けする、第3弾。今回は湧水を汲みにマイカーでお出掛け。新鮮な水をアトリエに持ち帰り、湧水で沸かした湯でコーヒータイム。マイカーがあると遊び方が広がります!

湧水を汲みにマイカーを走らせる

湧水を汲みにマイカーを走らせる

灼熱の夏から急に涼しくなってきた今日この頃。ちょっと前まではアイスコーヒーばかり飲みたくなっていましたが、やっと温かいコーヒーが飲みたくなる季節がやってきました。私はコーヒーを飲むという行為が織りなす、まったりとした時間が大好きでして…。人生の中で好きなフレーズのトップ3くらいに「コーヒー飲もっか」(言い方はその時々で微妙に変わりますが)が入るくらいです。

珈琲豆を挽いた時の香り、沸かしたお湯を落とすと膨らむ豆、淹れたてのコーヒーをお気に入りのカップに注ぐ瞬間。飲むだけでなく、そのすべての工程が心を落ち着かせてくれます。

こう書くとコーヒーに詳しいのかと思われそうですが、特段こだわりがある訳でもなく、大体はスーパーで買ってきた豆と水道水で淹れています。だけど「たまには少しだけ特別なコーヒーを飲んでみたいなぁー」と思いつき、ドライブがてら湧水を汲みに行くことにしました。それでコーヒーを淹れてみたら、いつもとは異なる贅沢なコーヒータイムが楽しめそう(笑) そうと決まれば早速出発です!

平成の名水百選「布勢の清水」へ

平成の名水百選「布勢の清水」へ

日本全国、いろいろな場所に湧水スポットがあると思いますが、私が住んでいる鳥取県も少し車を走らせれば、各地で清水が湧いています。今回はその中で有名なものの一つ、鳥取市気高町殿にある「布勢の清水」に行ってみることにしました。

私が住んでいる鳥取駅方面から車を走らせること約20分。山陰自動車道の浜村鹿野温泉ICで下車し、田んぼが広がるのどかな下道を走らせ、少しだけ山道を越えると目的の「布勢の清水」に到着。実は今回初訪問。住所が細かい番地まで検索できなかったのでちょっと道に迷ってしまいましたが、看板のおかげで無事にたどり着けました。のどかな風景の中にぽつんと蛇口が設置されています。

湧水でコーヒーをいただきました Vol.3

看板には「布勢の清水」が平成の名水百選に選ばれていること、古くから生活用水や農業用水として活用されていたことなどが記載されていました。横の掲示板には湧水でコーヒーを淹れる催しのチラシも発見。やっぱり湧水で淹れると美味しいのかしら?

「布勢の清水」は水量が豊富らしく、蛇口からは常にすごい勢いで水が出続けています。家だったらもったいない!と、慌てて水栓をひねってます! 名水がこんな手軽に汲めるなんてなんとありがたい。少しだけ手のひらですくい、水の味見でゴクリ。なんだか雑味がなくてまろやかな気がする…? それにしても冷たくて気持ちいい! 後で調べたら、湧水は自然環境の中にあるため、環境の変化で水質が変わることもあり、一度沸かしてから飲む方がおすすめとのことでした。

湧水でコーヒーをいただきました Vol.3

私がいたわずかな時間の間にも、色々な方々が水を汲みにやってきていて、日常的にこちらの湧水が使われているをことが判明。

水を汲み終えた後は、せっかくなのですぐ近くの水源にも立ち寄ってみることに。車で進むこと1分くらい、神社の下に湧水池があり、なんとも言えない清らかな雰囲気に包まれていました。きれいな水のところでしか育たないというバイカモが自生していました。かつて、戦国時代にこの辺りを収めた鹿野城主・亀井茲矩(かめいこれのり)公が「その清冷さ氷のごとき」と称賛し、そばに涼亭を設け、夏の日にはよく涼んでいたのだとか。確かに夏にここにきたらひんやりして気持ちいいんだろうなぁ。

周囲の美しい里山の風景にも心が癒されます。山の木や土が深く関わって湧き水ができているのだなと思うと、自然のすべてが繋がっているんだなと改めて感じます。

湧水でコーヒーをいただきました Vol.3

「布勢の清水」
布勢平神社境内の巨岩の下から湧き出ている清水。戦国時代、この辺りを治めていた鹿野城主亀井武蔵守茲矩が、「その清冷さ氷のごとき」と称賛したといいます。現在も地域の方々の保全活動により維持されています。

■所在地 〒689-0342 鳥取県鳥取市気高町殿
■HP  https://tottori-tono.main.jp/shimizu/

とっとり因伯(いんはく)の名水「お地蔵さんの水」

とっとり因伯(いんはく)の名水「お地蔵さんの水」

「布勢の清水」からすぐ近く、同じく気高町内に「お地蔵さんの水」という湧き水もあるとのことでそちらにも寄ってみました。ちょうど地域の方がお供えのお花を換えたり掃除をされていたので、挨拶をして水を汲ませていただきました。

出発が少し遅かったのもあり、気づけばもう夕暮れ。二つの場所から湧水を汲むことができ、贅沢な気持ちで帰路につきました。

湧水でコーヒーをいただきました Vol.3

「お地蔵さんの水」
1706年に建立された子宝地蔵の脇から清水が流れており、古くからお地蔵さんの水として地元住民に親しまれている。2014年にとっとり因伯の名水に選定。

■所在地 〒689-0354 鳥取県鳥取市気高町睦逢
■HP  http://chiiki.city.tottori.tottori.jp/osaka-1/posts/post7.html

2種類の湧水でコーヒーの飲み比べ

2種類の湧水でコーヒーの飲み比べ

アトリエに到着。早速湧水でコーヒーを淹れてみることに。
まずは「布勢の清水」を沸かし、その間にコーヒー豆をミルで挽いていきます。コーヒー豆もこだわろうかと思ったのですが、家にまだ買ったばかりの豆が沢山あったので、それで淹れることに。

ぷく〜っとコーヒー豆を膨らませたいんですけど、なかなか上手く、お湯が注げません。でもコーヒーの香りに包まれながら、落ちていく水滴をぼーっと眺めるひとときは、コーヒーを淹れる楽しみの一つ。

湧水でコーヒーをいただきました Vol.3
湧水でコーヒーをいただきました Vol.3

まずは「布勢の清水」の湧水コーヒーから。
鳥取の名水で淹れた至極の一杯です。

早速一口、コクリ…。

お味の方は、なんとなく…、なんとなくいつものよりまろやかな気がする…! 
2杯目は「お地蔵さんの水」でコーヒーをいただきました。「布勢の清水」との違いは、ほぼ?全く?分かりませんでした‼(笑)

とはいえ、やっぱり水道水で入れるより舌触りが丸い気がしましたよ。
気持ちのいいドライブもできたし、それも込みで特別なコーヒーになりました。

季節ごとの楽しみを発見できるのもドライブの醍醐味

今回は湧水を汲むというのが目的で車を走らせましたが、いつもは通らない道を走り、初めて見る風景とも出会えて、ドライブとしてもとても楽しい1日でした。

湧水でコーヒーを淹れるという大人な趣味が一つ増えたかもしれない…。その日の出来事を振り返りながらゆっくり飲むコーヒーは格別です。それにしても、季節ごとの楽しみを発見できるのもドライブの醍醐味なんですね。ワクワクします。次はどこにいこうか、何をしようか、今から楽しみです♪

湧水でコーヒーをいただきました Vol.3

イラストレーター伊吹春香
鳥取県出身・在住。1990年生まれ。東京の短大卒業後、鳥取に戻り広告代理店でデザイナーとして勤務。2019年4月からイラストレーターとして独立。広告やパッケージデザイン等を手掛けたり、オリジナルグッズなどを制作・販売している。
https://www.instagram.com/illustrator_ibukiharuka/

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