
秋は紅葉狩りや行楽など、過ごしやすい気候のなかで車で遠出する機会が増える季節です。せっかくなら目的地までの道のりも、思い出に残る特別な時間にしたいと考える方も多いのではないでしょうか。この記事では、東日本エリアを中心に、思わず車を停めて写真を撮りたくなるような絶景フォトスポットを10カ所厳選して紹介します。この秋は、感動的な景色を目指して出かけてみませんか。
TABLE OF CONTENTS
目次
①日光いろは坂(栃木県)

日光市街と奥日光を結ぶ「いろは坂」は、ドライブ好きなら一度は走ってみたいワインディングロードです。下りと上りでそれぞれ専用道路になっており、合計で48カ所もの急カーブがあることから、その名が付けられました。
カーブごとに「い」「ろ」「は」と表示された看板が現れるため、数えながら走るのも楽しみ方の一つ。約440mの標高差を一気に駆け上る道中では、次々と変わる景色がドライバーを飽きさせません。特に、上り専用の第二いろは坂の途中にある明智平(あけちだいら)展望台からの眺めは圧巻です。秋には日光で最も美しい紅葉スポットとして知られ、見頃の時期には大渋滞が発生するほどの人気です。紅葉シーズンに訪れる際は、時間に余裕を持った計画をおすすめします。
②鳥海ブルーライン(秋田県)

秋田県にかほ市と山形県遊佐(ゆざまち)町を結ぶ「鳥海(ちょうかい)ブルーライン」は、日本海を見下ろしながら走れる、全長約35kmの山岳観光道路です。その最大の魅力は、海抜0m地点から標高1,100mまで一気に駆け上がる、ダイナミックな道のり。
秋田県側からは広大な鳥海山の山麓を、山形県側からは美しいブナ林を抜け、視界が開けた先には紺碧の日本海が広がります。眼下に広がる庄内平野や、遠くに浮かぶ飛島(とびしま)、佐渡(さど)、男鹿(おが)半島まで見渡せる雄大なパノラマは、まさに絶景です。カーブが続く道ですが、路面は整備されていて走りやすいのも嬉しいポイント。季節ごとに表情を変える大自然を満喫できる、爽快なドライブコースです。
※例年11月上旬~4月下旬は冬季閉鎖となります。
③八幡平アスピーテライン(岩手県)

岩手県と秋田県にまたがる八幡平(はちまんたい)を横断する「八幡平アスピーテライン」は、季節ごとに全く異なる顔を見せる絶景ロードです。特に有名なのが、4月下旬の開通直後から5月中旬頃まで見られる「雪の回廊」。
冬の間に降り積もった雪を除雪してできる巨大な雪の壁は、高いところで10m近くにもなり、その間を走り抜ける体験は非日常です。夏になると一変し、平均気温15度という涼しい気候のなか、高山植物が咲き誇る天空の楽園が広がります。
山頂付近にある八幡沼(はちまんぬま)のエメラルドグリーンに輝く湖面や、雪解けの時期だけ現れる神秘的な「ドラゴンアイ」など、思わず写真に収めたくなるフォトジェニックなスポットも満載です。秋には道路全線が紅葉に包まれ、赤や黄色に染まった木々のトンネルを走り抜ける爽快なドライブが楽しめます。

④猪苗代湖(福島県)

日本で4番目に大きな湖である「猪苗代湖(いなわしろこ)」は、その透明度の高さから「天鏡湖(てんきょうこ)」の愛称でも親しまれています。磐梯山(ばんだいさん)の雄大な姿を映し出す美しい湖の周りには、ドライブに最適な周遊道路が整備されています。
湖岸には水遊びやマリンスポーツを楽しめる砂浜が点在しており、家族連れにも人気のスポットです。季節や時間によって刻々と表情を変える湖を眺めながら、のんびりと車を走らせる時間は、日常の喧騒を忘れさせてくれるでしょう。ドライブの途中、偶然見つけたカフェに立ち寄ったり、景色の良い場所で車を停めて休憩したりと、気ままな寄り道も湖畔ドライブの醍醐味。福島の豊かな自然を感じながら、家族との思い出作りにぴったりの場所です。

⑤西吾妻スカイバレー(山形県)

山形県米沢市と福島県の裏磐梯(うらばんだい)を結ぶ「西吾妻(にしあづま)スカイバレー」は、全長約18kmの本格的な山岳ワインディングロードです。特に「東鉢山七まがり」と呼ばれるエリアでは、芸術的ともいえるヘアピンカーブが連続し、ドライバーの挑戦心をかき立てます。
カーブを抜けるたびに現れる絶景が、運転の疲れを癒やしてくれるでしょう。道の頂上にある白布峠(しらぶとうげ)の展望台からは、雄大な磐梯山と桧原湖(ひばらこ)が織りなす大パノラマを一望できます。秋の紅葉シーズンには、ナナカマドの赤、ダケカンバの黄、トドマツの緑が鮮やかなコントラストを描き、まるで絵画のような景色の中をドライブできます。かつては有料道路でしたが、現在は無料で開放されているのも魅力です。
※例年11月上旬~4月中旬は冬季通行止めとなります。

⑥松島湾沿い(宮城県)

日本三景の一つに数えられる「松島」。大小260余りの島々が浮かぶ風光明媚な景色は、古くから多くの人々を魅了してきました。そんな松島の美しさを満喫するなら、湾沿いを走るドライブがおすすめです。
特に、松島湾に浮かぶ最大の島、宮戸島にある「大高森」からの眺めは「壮観」と称されるほどの絶景。展望台からは、箱庭のように美しい島々を一望でき、その景色は忘れられない思い出になるでしょう。周辺には、縄文時代の暮らしを学べる「奥松島縄文村歴史資料館」など、家族で楽しめる施設もあります。勾玉づくりなどの体験もできるため、ドライブの途中に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
⑦蔵王エコーライン(宮城県)

宮城県と山形県にまたがる蔵王連峰を横断する「蔵王(ざおう)エコーライン」は、四季折々の自然が楽しめる全長26kmの山岳道路です。春の開通直後には、高さ10mにも及ぶ「雪の壁」の間を走り抜けるダイナミックなドライブが楽しめます。
夏にはマイナスイオンあふれる新緑のトンネルが続き、爽やかな高原の空気を感じながらの運転が心地良いです。そして秋には、山頂から麓へと徐々に色づいていく紅葉が楽しめます。標高差があるため、長い期間にわたって紅葉のグラデーションを味わえるのも、この道ならではの魅力。季節ごとに全く違う表情を見せてくれるため、訪れるたびに新たな発見があるドライブコースです。
※例年11月上旬~4月下旬は冬季通行止めとなります。
⑧富士スカイライン(静岡県)

「富士山スカイライン」は、富士山の南麓を走り、富士宮口五合目へと繋がる山岳道路です。最大の魅力は、なんといってもマイカーで行ける日本最高地点である標高2,400mまでアクセスできること。森林限界を超えると視界が一気に開け、眼下に広がる雲海や、駿河湾(するがわん)まで見渡せる大パノラマが待っています。まるで空の上を走っているかのような感覚は、他では味わえない特別な体験です。
同じく富士山の五合目へ繋がる「富士スバルライン」が有料なのに対し、富士山スカイラインは無料で通行できます。お店が多く賑やかなスバルラインとは対照的に、こちらは比較的静かで、富士山の雄大な自然をじっくりと堪能したい方におすすめです。
⑨竜泊ライン(青森県)

青森県の津軽半島の海岸線を走る国道339号線、通称「竜泊ライン」。小泊から半島の最北端・龍飛崎(たっぴざき)までの約20kmの区間は、日本海の荒々しい景色と豪快なワインディングが続く、全国のドライバーから人気を集めるルートです。
急なカーブをいくつも越え、高度を上げていくと、眼下には紺碧の海が広がります。ルートの最高地点にある「眺瞰台(ちょうかんだい)」からは、今走ってきた道がまるで竜の背中のようにうねる、圧巻の景色を望めます。ゴールの龍飛崎からは、天気が良ければ津軽海峡の向こうに北海道の姿を望むことも。日本海に沈む夕日の名所としても知られており、旅の終わりに感動的な風景が待っています。
⑩千里浜なぎさドライブウェイ(石川県)

石川県にある「千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイ」は、日本で唯一、世界でも珍しい、波打ち際をマイカーで走れる砂浜の道路です。その秘密は、砂の粒子が細かく、海水を含んで固く締まっているため。4WD車でなくても、普通の乗用車やバスでも走行が可能です。
青い空と海に挟まれた約8kmの砂浜を、潮風を感じながら走る爽快感は格別。まるで映画のワンシーンのようなドライブが楽しめます。途中で車を停めて、波と戯れたり、記念撮影をしたりするのも自由です。特に、空と海と砂浜のすべてが茜色に染まる夕暮れ時は、息をのむほどの美しさ。ドライブの締めくくりにふさわしい、感動的な景色が広がります。
※波が高い日など、安全に走行できないと判断された場合は通行規制がかかることがあります。
<まとめ>マイカーライフの醍醐味、絶景ドライブを楽しもう!
東日本エリアの絶景フォトスポットを10カ所紹介しました。目的地へ向かう単なる移動時間ではなく、運転そのものが旅のハイライトになるような、魅力的な道ばかりです。今回紹介したスポットは、季節や時間帯によって全く違う表情を見せてくれます。事前に現地の情報を確認し、しっかりと計画を立てることで、ドライブの楽しさはさらに増すでしょう。
次の休日は、家族や大切な人と一緒に、感動的な景色を探しに出かけてみませんか。安全運転を心がけて、最高の秋の思い出を作りましょう。

Posted by
Drive! NIPPON編集部
Drive! NIPPONは、「クルマでおでかけするすべての大人たちへ」をコンセプトに、日本各地の魅力的な観光関連情報の発信とともに、素敵な「ドライブ」「旅行」「おでかけ」を演出する様々なサービスを提供していきます。

