梨狩りドライブ。その後はお家でジャム作り Vol.2

鳥取県在住でマイカーライフを楽しんでいる、イラストレーター伊吹春香さんと愛車との日常をお届けする、第二弾。今回はマイカーで梨狩りドライブにいった日の出来事を紹介します。それにしても、お散歩ドライブの延長でぷらりと果物狩りに行ける環境がうらやましいですね！

梨園はたくさんあれど、実は梨狩り、初体験

私が住んでいる鳥取県は、二十世紀梨で有名な全国でも有数の梨の産地です。

小学校から大人になるまで暮らした福部町は、特に梨栽培が盛んな場所。子どもの頃はよく母親がご近所の梨農家さんから、傷がついたりして商品にできない梨をどっさりもらってきたりしてたっけ…。そのまま食べるのも、ジャムにしたりするのも好きでした。

そんな福部町にある「ふくべ梨狩り街道」というなんだかメルヘンチックな名前の通りには、その名の通り梨農園がたくさん立ち並び、8月以降の梨の時期になるとたくさんのお客さんで毎年賑わいます。

先日、この通りを車で走りながら、今年もこの季節がやって来たなぁ…としみじみ。

ここ数年、仕事で梨の絵を描かせていただくことが異様に多かった私は、以前より梨への関心度が高まっていたということもあり、ふいに「梨狩り体験」してみようかなーと思い立ち、早速行ってみることに！

「ふくべ梨狩り街道」は鳥取砂丘のすぐ近く、車で2〜3分の場所にあります。

砂丘を通りすぎ、少し車を走らせると「観光農園 橋本園」さんに到着。お店の駐車場に車を止め、中に入りまずは受付をします。館内では梨の販売もあり、梨だけの購入で来ている方もいらっしゃいました（私が以前描いた梨のポスターも発見！)。

料金を支払い、早速外の梨畑へ移動。
橋本園さんでは、1カゴ1500円で3〜5玉(個数は品種による)もぎ取れて、その梨は持ち帰ってもいいし、その場で食べてもいいというシステムでした (料金はカゴ単位なので、複数人で1カゴでもいいというのはありがたい！) 。

梨の木は低いので、少しかがみながら梨畑へ潜入…。もぎとり方や獲りごろサイズなどの簡単なレクチャーを受け、早速開始！ 時期によって梨の種類は変わるとのことで、今回は「二十世紀梨」でした。

天井のように広がる枝の陰が、暑い日差しを遮ってくれて助かります。

黄色い袋に入った梨の実が鈴なりになっているので、すぐにとれてしまうかと思いきや、まだ小さいものがあったりするので、ちゃんと観察して収穫しなければなりません。

もぎ取りながら、仕事で得た梨栽培の知識が頭を駆け巡りました。

実がここまで大きくなるまで、全部手作業で、一つ一つの花に花粉をつけて、摘果とかして、袋がけを2回してなどなど、手間暇かけて育ててるんだよな…。そう思うと、余計にありがたみが増してきます。今回は家族も一緒に来ていたので、2カゴ分、合計10玉を、感謝しながら慎重に選んでもぎとりました。

収穫した梨は隣の休憩スペースで、自分で剥いて食べられるとのことで移動。

席に着くと、スタッフの方が冷蔵庫で冷やしたカット梨を運んできてくださいました。サービスでカット梨がついてくるなんて知らなかった私、思わぬおもてなしに嬉しさ2倍でした！

喉も乾いていたので、早速カット梨をパクリ。ひんやりとした爽やかな甘みがほてった体にたまらない。暑い時の冷えた果物って、どうしてこんなに美味しいんだろう。一瞬で平らげ、これだけでも十分ではあったのですが「やっぱりもぎたても食べてみたい！」ということで、一個だけ剥いてムシャムシャ。

やはりとれたては、弾けるみずみずしさと、自分で収穫したという気持ちも相まってまた格別の味でした！ 美味しい梨は食べれるし、残ったものは家に持って帰れるしと、とっても楽しい梨狩り体験となりました。

「観光農園 橋本園」
大正8年から美味しい梨を作り続ける梨農園。二十世紀、新甘泉、甘太、新高梨、新興梨、王秋、あたご梨などの梨を栽培されています。毎年行われる梨狩りも大人気！
■所在地 〒689-0105 鳥取県鳥取市福部町浜湯山1907-9
■HP https://hashimotoen8.wixsite.com/hashimotoen

海が見える隣町まで寄り道ドライブ

梨園を後にし、時計を見たらまだお昼の12時前。
思ったよりも早めに梨狩りが終わったので、少し足を伸ばして、海がきれいな隣の岩美町までドライブすることに。

無料の高速道路を10分ほど走らせて、魚介類が豊富な「道の駅 きなんせ岩美」に到着。

日曜日ということもあり、店内はたくさんのお客さんで賑わっていました。
新鮮なお魚が沢山並んでいて、見ているだけでもわくわく。ちょうどお昼前ということもあり、昼食用のお刺身と、後日食べる用のイカとブリの切り身を購入！ 他にも気になるお魚があったけど、家の冷蔵庫が小さいのでここまでにしました。

「道の駅 きなんせ岩美」
定置網でとれた新鮮な水産物をはじめ、地元の野菜や果物、いろんな種類のお土産などが集まる道の駅。海鮮レストランもあり、旬の海の幸を味わえます。
■所在地 〒681-0065 鳥取県岩美郡岩美町新井337-4
■HP http://kinanseiwami.jp/

その後、せっかくなら海を見ながら帰ろうと海岸沿いに向かうと、前から気になってはいたけど一度も行けていなかったトレーラーのカフェが営業中なのを発見！ テイクアウトして帰りの道中で飲もうということになり、ちょっと寄り道。

海が見えるお店の駐車場に車を停め、「ブルーレモンソーダ」を注文。
待っている間も海を眺められて最高です。

そして現れたドリンクは、まるで海のようなエメラルドグリーン！　フレッシュな酸味が美味しかったです。思いがけずいきたかった場所にも立ち寄れて、大満足のうちに帰路につきました。

「cafe bloom Uradome Trailer」
岩美町の浦富海岸に佇む、絶景のロケーションが魅力的なトレーラーカフェ。定番のコーヒーなどのメニューの他にも、季節ごとのドリンクも楽しめます。ベーグルサンドなどもおすすめ。
■所在地 〒681-0001 鳥取県岩美郡岩美町牧谷690
■HP https://cafebloom-uradometrailer.com/

持ち帰った梨で、コンポート風のジャム作り。私にとってのお袋の味

翌日、たくさん梨が手に入ったので、久しぶりに梨ジャムを作ってみることに。
梨ジャムといっても、あんまり煮詰め過ぎない半分コンポートのような状態のもの。昔、母がよく作ってくれたレシピで、私好み。今回もそんな感じで作ってみます。

材料は梨、砂糖(今回はてんさい糖)、レモン汁の代わりにちょうど家にあったすだちを使用。量は適当です。梨を一口大くらいに切り、砂糖とすだち汁と一緒にコトコト煮込んでいきます。

梨の切り方が大き過ぎたのでヘラで崩したりしつつ、焦げ付かないように水を入れたり、時々混ぜたり。段々とろみが出てきて、いい感じに柔らかくなってきました。ジャム状にするならもっと煮込まないといけないところですが、あえて梨の形も水分も少し残ってるくらいでストップ。粗熱をとったら完成です！ (完全自己流なのでやり方が違ってても何卒お許しください…)

できたジャムはバターを塗ったパンの上に乗せていただきます。
梨ジャムのジューシーな食感と優しい甘さの後に、バターの塩味が後から追いかけてきて、これがまた香ばしいパンとよく合うんです。う、うまい…。私にとってのお袋の味です。好みの甘さで調節できるのが手作りジャムのいいところ。甘さ控えめなので、無限に食べれそうです。パン以外にもヨーグルトとかにも混ぜて食べようと思います。

季節ごとに地元の美味しいものをいただけて、こんな幸せなことはありませんね。
旬の恵みに感謝。ご馳走様でした！

<まとめ>

鳥取は交通量も少なく、道も穏やかなので、ドライブが気持ちよくて。毎度、目的地だけでなく、ついつい寄り道をしてしまいます。今回も梨狩りだけの予定が、海側のドライブもしっかり楽しんで、山と海を満喫した素敵な1日となりました。やっぱり車内空間はいい具合に日常から距離を置けて、居心地がいいんですよね！

車を走らせるごとに、地元の町、日本の風土がどんどん好きになっていくような気がしています。これからもいろんな場所でドライブを楽しみます。次はどこに行こうかなー♪

イラストレーター伊吹春香
鳥取県出身・在住。1990年生まれ。東京の短大卒業後、鳥取に戻り広告代理店でデザイナーとして勤務。2019年4月からイラストレーターとして独立。広告やパッケージデザイン等を手掛けたり、オリジナルグッズなどを制作・販売している。
https://www.instagram.com/illustrator_ibukiharuka/