
秋の気配が深まり始める9月。気温も落ち着き、澄んだ青空や秋の景色を楽しめるこの季節は、愛犬と一緒にドライブに出かけたくなりますよね。ただし、ワンちゃんにとって初めての車体験は少なからずストレスを伴うもの。人と犬の双方が安全で楽しい時間を過ごすためには、事前の準備と正しい知識が欠かせません。この記事では、愛犬と飼い主が安心してドライブを楽しむためのポイントを解説します。
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目次
はじめてのドライブ。愛犬が車好きになるための準備編

前提として、ワンちゃんにとって車は、普段の生活ではなじみのない空間です。家とは異なる内装、狭い車内、シートや金属、エンジン音や振動。これらはワンちゃんが不安を抱く要因になります。そのため、まずは「車に慣れさせる」ことから始めましょう。
最初はエンジンをかけずに車内に連れて行き、お気に入りのおもちゃや毛布を持ち込んで遊んであげてください。その際、おやつを与えるのも有効です。これにより、「車に乗ると良いことがある」と、ワンちゃんにポジティブな印象を記憶させることができます。
同時にクレート(キャリーケース)に慣れさせることも重要です。クレートは移動中の安全確保の役割を果たすとともに、ワンちゃんにとって安心できる居場所になります。普段の生活のなかでもクレートを使い、お昼寝や休憩の場所にしておくと、車内でも落ち着いて過ごせるようになるでしょう。
愛犬の安全と交通違反にならないために指定席を用意しよう

ドライブ中の愛犬の安全は、飼い主が責任をもって確保しなければなりません。また、道路交通法第70条では、運転者の安全運転義務が定められており、犬を自由に車内で歩かせたり膝に乗せたりする行為は、前方不注意や急ハンドルの原因になり、違反に問われる可能性があります。愛犬には必ず「指定席」を設けましょう。
最も推奨されるのは、前述したようにクレートを活用する方法です。クレートをシートベルトで固定すれば、急ブレーキや万が一の衝突時にも飛び出すリスクを防げ、ワンちゃんの安全も確保できます。ワンちゃんの指定席を作ることは、単に法律遵守のためだけでなく、愛犬自身の命を守るという意味でもとても大切です。
車とのお出かけは楽しい!と思わせるコツ

愛犬に車を好きになってもらい、一緒にドライブを楽しむためのポイントは、ワンちゃんにとって、車という乗り物と、「楽しい体験」が結びつけること。いきなり長時間のドライブに挑戦するのではなく、近場で5分、10分程度の短いドライブから始め、ワンちゃんの様子を見ながら少しずつ距離を伸ばしていきましょう。
その際、目的地は公園や、散歩コースの延長線上にあるドッグランなど、愛犬が喜ぶスポットを設定します。これを繰り返すことで「車=楽しい」とワンちゃんが認識するようになります。反対に、毎回動物病院やシャンプーサロンなど、ワンちゃんが苦手だと思っている場所にしか行かないと、「車に乗せられる=嫌なことがある」と刷り込まれてしまいます。車に慣れるまでは楽しい場所に出かけるようにしましょう。
愛犬とのドライブに持っていきたいグッズ

愛犬とのドライブを快適にするためには、持ち物の準備が欠かせません。普段のお散歩グッズに加えて、ドライブ用の持ち物も用意すると、ワンちゃんにとって大きな安心につながります。
まず必須なのは飲み水と飲み物を入れるケース。犬は人間以上に熱中症のリスクが高いため、移動中でもこまめな水分補給が欠かせません。夏場は冷たさをキープできるボトルに水を用意すると良いでしょう。また暑さ対策としてクールマットや保冷剤入りカバーも便利です。冬場はブランケットやペット用の湯たんぽもおすすめ。
トイレグッズも欠かせません。ペットシーツ、マナーパンツ、ウェットティッシュ、消臭スプレーなどを用意しておくと、万が一の粗相でも慌てず対応できます。さらに、ワンちゃんが好きなおもちゃや、普段使っている毛布などもあると良いでしょう。嗅覚の優れた犬は、慣れた匂いがあるだけで、車内での安心感がぐっと高まります。
もし旅行を兼ねた長時間ドライブなら、ワクチン接種証明書、狂犬病予防接種済票、ペット保険証なども持っておくと安心。万が一の病院受診にも役立ちます。お出かけ先によっては、ペットカートも車に積んでおくと重宝するでしょう。
愛犬とのドライブで気をつけたいポイント

愛犬が安心してドライブを楽しむためには、運転中の配慮や休憩の計画も考えておきましょう。犬は人間のように「次の休憩まで我慢する」と考えることができません。1〜2時間に一度は車を止め、排泄や水分補給の時間を作りましょう。特に子犬やシニア犬など、体力の弱いワンちゃんほど、こまめな休憩が必要です。
車内環境も大切です。直射日光を避けるためにサンシェードを使ったり、窓にUVカットフィルムを貼るなどして車内の温度を適切に保ちましょう。犬は体温調節が苦手で、わずかな温度上昇でも体調を崩してしまうことがあります。
また運転の仕方も普段以上に丁寧で優しい運転を心がけましょう。加速や減速時の車体の揺れは、ワンちゃんにとって大きなストレスになります。さらに、どんなに短い時間であっても、ワンちゃんを車内に残したまま離れるのは絶対に避けてください。置き去りは非常に危険です。
愛犬のための休憩&寄り道スポット

最近はドッグラン併設のサービスエリアや、ペット同伴可能な道の駅が全国的に増えています。広々とした芝生で走り回れる場所は、ワンちゃんにとって最高のリフレッシュ。飼い主も安心して休憩できます。また、ショッピングモールやレストランでも「ペットカートやキャリーに入れれば同伴可能」という施設があります。事前に行き先をリサーチする際、施設の公式サイトで「ペット同伴可」と明記されているか確認すると安心です。
自然なスポットもおすすめです。夏なら川遊び、秋なら紅葉狩りや山歩きなど。川遊びや山歩きは、ワンちゃんたちにとっては筋力トレーニングにもなる絶好の遊び場です。地域によってはワンちゃんと一緒に楽しめる観光船やロープウェイもあります。愛犬と「季節を感じる体験」ができると、より一層絆が深まるでしょう。
さらに、ドライブ途中で立ち寄れる「ペット同伴可能な宿泊施設」も事前に調べておくと便利です。ペットカート、キャリー、マナーグッズを備えておけば、多くの施設で快適に過ごせます。
(まとめ)
愛犬とのドライブは、飼い主との信頼関係を深める大切なひととき。また車で一緒に出かけることができれば、愛犬とのお出かけ先がぐんと広がります。ドライブスケジュールは詰め込み過ぎずゆとりを持たせて、休憩スポットを盛り込みながら、愛犬ファーストのドライブ旅を楽しみましょう!

Posted by
Drive! NIPPON編集部
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