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投稿日:2025.09.19 Fri

更新日:2025.10.22 Wed

車検はいつから受けられる?2025年からの新ルール

車検はいつから受けられる?2025年からの新ルール

ドライブを安全で快適に楽しむためには、車の状態を良好に保つことが不可欠です。中でも「車検」は、車を公道で走らせるために欠かせない大切な検査です。
2025年4月からの新制度により車検を受けられる期間が延長され、より余裕を持って準備できるようになりました。しかし、万が一車検が切れてしまった場合の対処法を知っておくことも重要です。今回は、車検の新しいルールと、もしもの時の対処法について解説します。

規則改正により車検証の有効期限2カ月前から受検可能に

規則改正により車検証の有効期限2カ月前から受検可能に

2025年4月1日の道路運送車両法施行規則の改正により、車検を受けられる期間が有効期間満了日の1カ月前から2カ月前へと延長されました。これまでの制度では、有効期間満了日の1カ月前からの受検が可能でしたが、それ以前に受けると次回車検の有効期間が短縮になることがありました。
しかし、新しい制度では2カ月前から受検しても、次回の有効期間は満了日から2年間有効となり、旧有効期間の損失がなくなりました。
この改正は、例年、年度末(2月~3月)に集中していた車検の混雑を緩和し、自動車ユーザーが車検の予約を取りやすくすること、併せて、自動車整備士の残業や休日出勤といった負担を軽減することを目的としています。また、自賠責保険の有効期間も、この改正に合わせて整合されるため、計画的に車検を準備できるようになったと言えます。
なお、2025年4月から導入されたOBD検査では、車のコンピューターシステムに不具合があると不合格になる可能性があり、スキャン作業の手間賃として1,000円から4,000円程度の追加費用が発生することもあるため、早めの受検とともに予算計画に含めておくとよいでしょう。

出典:国土交通省「来年4月より、車検を受けられる期間が延びます」 
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha02_hh_000645.html

有効期限を確認し、早めの予約を心がける

有効期限を確認し、早めの予約を心がける

車検の有効期間は、新車であれば3年間、それ以降は2年ごとと定められています。車の車検満了日は、車検証の左下にある「有効期間の満了する日」、またはフロントガラスに貼られている車検シールの裏面で確認可能です。自賠責保険の満了日が車検期間と異なる場合もあるため、合わせて確認することをおすすめします。
新しい制度では満了日の2カ月前から受検が可能になったので、余裕を持って早めに予約す特に、年度末や決算期(3月や9月など)は車検が混み合う傾向があるので、希望の日程で車検を受けるためにも、できるだけ早く予約を済ませておくことが大切です。早期予約割引を実施している業者もあり、費用を抑えられる可能性もあります。車検の予約は、満了日の2カ月から3カ月前に済ませておくのが理想的です。

もし、車検が切れてしまったらどうなる?

もし、車検が切れてしまったらどうなる?

万が一、車の車検が切れてしまったとしても、車検切れ自体に罰則はありません。車検が切れた車を所有していることは法令違反ではないということです。しかし、車検が切れた車で公道を走行すると、道路運送車両法(第58条)違反となり、「6カ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金」に科せられる可能性があります。
さらに、車検と同時に自賠責保険も切れている場合は、無車検運行と無保険運行の併合罪となり、より重い罰則が科せられます。もし、車検切れの状態で事故を起こしてしまった場合、自賠責保険の有効期間が残っていれば基本的な対人賠償は適用される可能性があります。しかし、任意保険においては車検切れによる整備不良が「重大な過失」と判断され、自分に対する補償は対象外となる可能性が高いため、注意が必要です。

出典:道路運送車両法 第五章 道路運送車両の検査等 第五十八条
https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185#Mp-Ch_5

万が一、車検が切れてしまった場合どうするか

気をつけていたのに、うっかり車検が切れてしまった……そんな場合は、以下の方法で対処しましょう。

車検切れした車に乗らない

車検切れした車に乗らない

車検が切れた車を公道で運行することは違法であり、罰則の対象となります。車検切れの車には絶対乗らないことです。私有地内での保管は問題ありませんが、車に乗らなくても自動車税はかかります。納税義務を消滅させるためには、車を売却するか抹消登録をしなければなりません。
今後その車に乗らないのであれば、売却するか、一時的または永久に抹消登録を検討するのがおすすめです。ただし、一時抹消登録をした場合に、再び車に乗るときは再登録して車検を受ける必要があります。

改めて車検を受ける

改めて車検を受ける

車検が切れているだけであれば、継続検査で問題なく車検を受けることができます。ただし、抹消登録を行ってしまった場合は新規検査が必要です。乗らないまま長期間放置されていた車は、エンジンやブレーキなどの重要部品の点検が必要になる場合があります。また、車検切れ期間中に車両の大幅な改造を行っていた場合は、「構造等変更検査」を受けなければなりません。
再車検には、以下の書類が必要になります。
• OCR申請書専用3号様式
• 車検証
• 自賠責保険証明書
• 納税証明書
• 点検整備記録簿
• 自動車検査票
• 自動車重量税納付書
• 手数料納付書

車検切れの車の移動方法

車検切れの車の移動方法

車検切れの車は公道を走行できないため、車検を受けに移動させるには特別な方法が必要です。主な方法は以下の2つです。

仮ナンバーを申請する

仮ナンバーを申請する

最寄りの市町村役場や運輸支局で臨時運行許可を申請することで、仮ナンバーを取得できます。仮ナンバーの貸し出しは必要最小日数で、最長で5日間有効です。申請費用は1件750円かかります。申請には、以下の書類が必要です。

• 運転免許証
• 自動車の車台番号が確認できる書面(自動車検査証(車検証)など)
• 自賠責保険証明書(原本)
• 申請者本人を確認できるもの(自動車運転免許証・住民票・印鑑証明書・在留カード・特別永住者証明書・マイナンバーカード など)
• 自動車臨時運行許可申請書
• 委任状(運行者と申請者が異なる場合)

仮ナンバーで走行できるのは、申請時に指定した運行経路に限られるため注意しましょう。また、公道を走行する際には自賠責保険への加入が必須となります。

車の搬送を依頼する

車の搬送を依頼する

陸送業者に依頼し、積載車で運んでもらう方法です。積載車は車両全体を荷台に積むため、車輪が公道に接地せず、無車検運行の罰則対象になりません。レッカー車の場合、前輪または後輪が公道に接地する形での牽引となるため、道路運送車両法違反に問われるおそれがあるとされており、移動を断られるケースもあるので注意が必要です。

(まとめ)早めの車検で安心のカーライフを

安心してドライブを楽しむためには、車検切れを起こさないことが何よりも大切です。車検の有効期限を定期的に確認し、早めの予約を心がけ、うっかりの車検切れを防ぎましょう。
もし万が一車検が切れてしまっても、公道を走らず、仮ナンバー申請や車の搬送サービスを利用して、速やかに再車検を受けるようにしてください。
Drive! NIPPONは、皆さんのドライブがトラブルなく、最高の思い出となるよう応援しています。この記事のアドバイスをぜひ実践して、安心のカーライフを送ってください。

Posted by

Drive! NIPPON編集部

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