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投稿日:2025.08.09 Sat

夏のタイヤトラブル防止!空気圧チェックと適切な管理で安心ドライブ

夏のタイヤトラブル防止!空気圧チェックと適切な管理で安心ドライブ

楽しいお出かけ先でのタイヤのパンクは、せっかくの旅行気分に水を差してしまいます。特に、走行中にタイヤが突然破裂する「バースト」は、大きな事故に繋がりかねないため避けたいトラブルです。家族との大切な夏休みを満喫するためにも、お出かけ前には愛車の足元であるタイヤをしっかりとチェックし、安心・安全なドライブを楽しみましょう。この記事では、夏にタイヤトラブルが多い理由やタイヤの点検時のコツなどを解説するので、日々の点検の参考にしてください。

夏にタイヤトラブルが多い理由

夏にタイヤトラブルが多い理由

夏はタイヤのトラブルが起こりやすい季節です。その背景には、主に以下のような要因が考えられます。

・路面温度の上昇によるタイヤ内圧の上昇
・高速道路を使った長距離運転の増加
・紫外線や高温によるタイヤゴムの劣化

夏の強い日差しによってアスファルトの路面は高温になります。このような高温の路面を走行すると、タイヤ内部の空気が膨張して内圧が高まり、タイヤが破裂する「バースト」のリスクが高まります。

また、夏休みなどの長期休暇には、高速道路を利用して長距離を移動する機会も増えるでしょう。その際、空気圧が不足した状態で高速走行を続けると、タイヤが波状に変形する「スタンディングウェーブ現象」が発生しやすくなります。この現象が起こると、タイヤの一部が繰り返し強い力を受けて発熱し、急に温度が上昇してバーストを引き起こすリスクも高まります。さらに、タイヤの主成分であるゴムは、紫外線や熱の影響で少しずつ劣化も進行します。特に夏は日差しと高温の影響を受けやすく、ゴムの柔軟性が失われて硬化し、ひび割れが起こりやすくなります。一見問題ないように見えても、内部の劣化が進んでいる場合があるため注意が必要です。

タイヤの「バースト」と「パンク」の違い

タイヤの「バースト」と「パンク」の違い

タイヤトラブルと聞くと「パンク」を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、「バースト」とは異なる現象です。パンクは、釘が刺さるなどしてタイヤの空気が徐々に抜けていく状態を指します。一方、バーストはタイヤが「破裂」する現象です。空気圧の異常や縁石への強い衝突が原因で、タイヤ内部の骨格(カーカス)が損傷し、一気に破裂します。突然ハンドルが効かなくなるなど、大きな事故に繋がる可能性があり非常に危険です。

タイヤのバーストを防ぐには? 空気圧チェックと定期点検

タイヤのバーストを防ぐには? 空気圧チェックと定期点検

タイヤのバーストを防ぐにあたり、空気圧を適正に保つことは重要なポイントのひとつです。空気圧は高過ぎても低過ぎても、以下のような状態を引き起こす可能性があります。

・空気圧が不足すると、タイヤが波打つように変形して異常発熱し、バーストに繋がる
・空気圧が過剰だと、衝撃を吸収できず、路面の突起物などで破裂しやすくなる

タイヤの空気は、何もしなくても1カ月で5%ほど自然に抜けていくと言われています。見た目に変化がなくても、定期的に空気圧をチェックして補充することが、トラブルを防ぐポイントです。安全なドライブのためには、最低でも月に1回は空気圧を点検する習慣をつけましょう。特に、高速道路を走行する前や、長距離ドライブに出かける前には確認することをおすすめします。

行きつけのガソリンスタンドでタイヤの空気圧チェック

行きつけのガソリンスタンドでタイヤの空気圧チェック

タイヤの空気圧チェックは、ガソリンスタンドやカー用品店で簡単に行えます。まずは、ご自身の車の「指定空気圧」を確認しましょう。指定空気圧は、運転席のドアを開けた開口部の側面や、給油口の蓋の裏側などに貼られているシールに記載されています。

ガソリンスタンドなどには、セルフで使える空気充てん機が設置されていることが多く、無料で利用できる場合がほとんどです。使い方がわからない場合は、遠慮なくスタッフの方に尋ねてみましょう。「タイヤの空気圧をチェックしてください」とお願いすれば、快く対応してくれるはずです。

夏にタイヤトラブルが多い理由(つづき)

タイヤの状態をセルフチェック

タイヤの状態をセルフチェック

空気圧とあわせて、タイヤそのものの状態も目視で確認することが大切です。ドライブ前には、以下の点をチェックする習慣をつけましょう。

・スリップサインの有無
・タイヤ側面(サイドウォール)のひび割れや膨らみ
・異物の有無

タイヤの溝には、使用限度を示す「スリップサイン」という目印があります。タイヤの側面にある▲マークの延長線上に現れる少し盛り上がった部分がスリップサイン。タイヤの溝の深さが1.6mmになると現れます。スリップサインが出たタイヤで公道を走行することは道路交通法で禁止されており、車検にも通りません。何より、雨の日にスリップしやすくなり大変危険です。

タイヤの側面(サイドウォール)は、走行中の負荷を支える部分です。ここに細かいひび割れや、こぶのような膨らみがないかを確認してください。特にこぶのような膨らみはバーストに繋がる恐れがあるため早急にタイヤの交換が必要です。また、釘やガラス片などの異物が刺さっていないか、タイヤ全体もチェックしましょう。タイヤを確認するコツは、ハンドルを左右どちらかにいっぱいに切ることです。こうすることで、普段は見えにくい部分も目視で確認しやすくなります。

万が一のタイヤトラブルに備えて準備したいこと

万が一のタイヤトラブルに備えて準備したいこと

どれだけ気をつけていても、予期せぬトラブルが発生する可能性はゼロではありません。万が一の事態に備えて、お出かけ前に以下の準備をしておくと安心です。

・ロードサービスの連絡先の確認
・緊急用パンク修理キットの点検
・スペアタイヤの点検

ご自身が加入している自動車保険に、ロードサービスが付帯しているかを確認しておきましょう。JAFなどの会員になっている方も同様に、連絡先をスマートフォンに登録したり、会員証を車内に保管したりしておくと、いざという時に慌てずに行動できます。

最近の車は、スペアタイヤの代わりに緊急用のパンク修理キットを搭載していることが増えています。トランクの下などに収納されていることが多いので、どこにあるかを確認し、修理剤に使用期限がある場合は切れていないかもチェックしておきましょう。もしスペアタイヤが搭載されている車の場合は、そのスペアタイヤ自体の空気圧も点検しておくことが重要です。いざ使おうとした時に空気が抜けていてはスペアタイヤの意味がありません。

タイヤ交換のタイミングとタイヤの寿命

タイヤ交換のタイミングとタイヤの寿命

タイヤは消耗品であり、安全に走行するためには適切なタイミングでの交換が必要です。交換を判断する目安は以下の通りです。

・使用開始から5年以上経過しているか
・残り溝が4mm以下になっていないか
・偏摩耗(かたよったすり減り)がないか

タイヤは溝が十分に残っていても、ゴムの性質上、時間とともに劣化が進みます。使用開始から5年以上が経過したタイヤは、ゴムが硬化して本来の性能を発揮できなくなっている可能性があります。そのため、ひび割れなどの見た目の問題がなくても、安全のためにお近くのカー用品店やディーラーに相談してみましょう。

車検を通過する基準は溝の深さ1.6mm以上ですが、安全な走行のためには、残り溝が4mm程度になった頃が交換の目安とされています。溝が浅くなると、雨の日の排水性能が著しく低下し、スリップしやすくなるためです。また、タイヤの表面が均一に減らず、内側や外側だけが極端にすり減る「偏摩耗」にも注意が必要です。これは、ホイールアライメント(タイヤの取付角度)のずれなどが原因で起こることが多く、タイヤの寿命を縮めるだけでなく、走行安定性にも影響します。偏摩耗に気づいたら、早めに専門店などで相談しましょう。

タイヤの製造年の確認方法は?

タイヤの製造年の確認方法は?

タイヤの製造年は、側面に刻印された4桁の数字で確認できます。この数字は「セリアル番号」と呼ばれ、例えば「2525」と刻印されていれば、「2025年の25週目(6月頃)に製造された」ことを示しています。前の2桁が週を、後ろの2桁が西暦の下2桁を表します。タイヤはゴム製品のため、たとえ未使用でも時間と共に劣化します。安全のため、製造年を確認し、適切な時期の交換を心がけましょう。

(まとめ)夏のドライブ旅へ出かける前にタイヤの点検を!

夏のドライブを安全に楽しむためには、出発前のタイヤ点検が欠かせません。空気圧のチェックやタイヤの状態確認は、少しの手間でできる効果的なトラブル予防策です。大切な家族との思い出を守るためにも、日頃から愛車のタイヤの健康状態に気を配り、万全の状態でドライブに出かけましょう。

Posted by

Drive! NIPPON編集部

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