
マイカーで楽しむ家族での夏のお出かけ。せっかくなら最高の思い出にしたいですよね。本記事では、家族で安心して夏のドライブを楽しむための秘訣と、家族みんなで取り組める車の簡単点検ポイント10項目をわかりやすく解説します。特別な工具や知識がなくても、誰でも実践できる内容ばかりです。さあ、出発前に車のセルフチェックをして、夏のドライブを快適に過ごしましょう!
出典:e-Govポータル(https://www.e-gov.go.jp)
※道路交通法 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105
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目次
夏のお出かけを安全に楽しむための秘訣

夏のお出かけを安全に楽しむための秘訣は、愛車の状態を事前にチェックすることです。暑さで車の負担が増える夏は、タイヤのパンクやバッテリー上がり、燃料切れなどのトラブルが多く報告されています。
こうした不具合は、出発前の簡単な点検で防げる可能性があります。特に燃料切れは、出発前に燃料の量を確認するだけで簡単に避けられるトラブルです。事前の愛車点検は家族の楽しいドライブを守る第一歩です。
家族で取り組める簡単点検ポイント10項目 1

夏のドライブを安全に楽しむためには、出発前のマイカー点検が欠かせません。ここでは、家族みんなでできる簡単な点検項目を厳選して紹介します。目視や操作確認だけでOKなので、ぜひお出かけ前の習慣にしてみましょう。
①タイヤの溝、傷などをチェック

高速道路では、タイヤのパンクやバーストによるトラブルが多く発生しています。その主な原因は、タイヤの空気圧不足、タイヤの傷や劣化、溝のすり減りなどです。
まずは、タイヤの溝の状態を確認しましょう。タイヤ側面にある▲マークの延長線上をたどると、タイヤの溝の底に盛り上がっている部分があります。これが「スリップサイン」です。このスリップサインと溝が同じ高さになっていたらタイヤの交換時期です。スリップサインはタイヤの溝が1.6mmになると現れます。またタイヤのひび割れや異常なすり減り、釘などの異物は刺さっていないか、タイヤのサイドに膨らみがないかも目視で確認します。タイヤの空気圧は自然に低下していくため、1カ月に1回は点検することが大切です。特に夏のロングドライブ前は、適正な空気圧になっているか確認しましょう。
②ライトまわりの点検、みんなで点灯チェック

ライトまわりの点検では、ヘッドライト、ウインカー、テールランプが正しく点灯するかを、家族みんなで確認しましょう。ライトが切れていると、周りの車にあなたの車の動きが伝わりにくくなり、とても危険です。
点検方法は、ヘッドライトはスモールランプ、ロービーム、ハイビームと順に確認し、明るさや点灯状態をチェックします。ウインカーは、ウインカーレバーを操作して左右が正常に動くか確認し、ハザードランプのスイッチを押して、左右の点灯と点滅速度をチェック。テールランプは尾灯とブレーキ時に光る制動灯の2種類があり、どちらも点灯するか確認が必要です。
②補足 ライト切れは道路交通法違反
ライトが切れたまま走行するのは、道路交通法第62条の「整備不良尾灯等違反」にあたり、普通車の場合、反則金は7000円、違反点数1点が科せられます。ライト切れは自分だけでなく、周囲を危険に巻き込みます。ドライブ前だけでなく、常日頃からライトの点灯チェックをして、安全運転を心がけましょう。
③ワイパーまわりの点検で急な大雨に備える

夏は天気が変わりやすく、急な大雨に見舞われることもあります。安全運転のためには、ワイパーまわりの点検がとても重要です。まず、ワイパーを作動させる前にフロントガラスの汚れを拭き取りましょう。汚れたまま作動させると、ガラスに傷が付いてしまう可能性があります。
次に、ウィンドウウォッシャー液が正しく噴射されるかをチェック。もし液が出てこなかったり、量が少なかったりすると、走行中に窓ガラスが汚れたときに、すぐに汚れを落とせず、視界が悪くなってしまって危険です。
ワイパーゴムの劣化も見逃せません。ゴムの端がちぎれていたり、ヒビが入っていたりすると、雨をきれいに拭き取れなくなります。劣化が見られる場合は早めの交換がおすすめです。使用状況によっても異なりますが、ワイパーゴムの交換目安は半年~1年に1回、ワイパー本体(ゴム+ブレード)は、1~2年に1回が交換の目安です。
③補足 ウィンドウウォッシャー液の補充方法

ウィンドウウォッシャー液には、水で薄めて使う希釈タイプと、そのまま注げる原液タイプがあります。補充をする際は、ボンネットを開けて「扇型の噴射マーク」が描かれたキャップを探しましょう。これがウォッシャー液専用タンクの目印です。エンジンオイルや冷却水と間違えないよう注意しましょう。フタを開けたら、液量を確認し、液量が減っていたら、こぼさないようにゆっくりとウォッシャー液を注ぎ入れます。規定の量まで入れたらフタをしっかり閉めて、補充は完了です。
家族で取り組める簡単点検ポイント10項目 2
④エンジンオイルの量と色をチェック

エンジンオイルは、車の心臓であるエンジンを守る「潤滑剤」のような存在です。量が少なかったり汚れていたりすると、摩耗や焼き付き、オーバーヒートなどの原因になります。特にロングドライブ前は、オイルの量と色をチェックしておくと安心です。
エンジンオイルの点検は冷えた状態で行いましょう。点検方法はボンネットを開け「オイルレベルゲージ」を引き抜きます。タオルで拭いて色を確認し、オイルレベルゲージを元の場所に戻し、奥までしっかり差し込みます。焦げ茶色や真っ黒に汚れていたら、交換の目安です。さらに、ゲージをもう一度ゆっくり引き抜き、今度は量をチェックします。一般的なオイルゲージには、下限(LOW)と上限(FULL)を示す2本の線があります。オイルの量がこの目盛りの間にあれば適正です。量が少なければ、補充が必要となります。
⑤冷却水の点検

冷却水は、エンジンの熱をコントロールする液体です。量が減ったり変色していると、オーバーヒートやラジエーターの詰まりなど故障の原因になる可能性があります。
点検は必ずエンジンが冷えた状態で行いましょう。一般的に冷却水はリバーブタンクと呼ばれる容器に入っていて、その外側にMAX(上限)とMIN(下限)の目盛りがついています。冷却水がこの目盛りの間にあれば適量です。冷却水が極端に減っている場合は、どこかから漏れているサインかもしれません。そのままにしておくと、オーバーヒートやエンジンの故障につながる恐れがあるので、早めにカーディーラーや整備工場などで点検してもらうことをおすすめします。
⑥エンジンのかかり具合の確認

エンジンのかかり具合によって、車のコンディションを確認できます。出発前に、エンジンがスムーズに始動し、アイドリング中も安定して回転しているかをチェックしましょう。
エンジンのかかりが悪い場合は、バッテリーの劣化や夏の高温による負担、冷却水不足などが原因かもしれません。セルモーターの故障といった電装系の不調も考えられます。始動時に「キュルキュル」と長く音が続いたり、アイドリング時に異音があるなどの症状があれば、カーディーラーや整備工場などに相談しましょう。
⑥補足 夏旅を楽しむ前に、マイカーのカーバッテリー点検!

夏のロングドライブ前には、バッテリーの点検がとても大切です。バッテリーは、エンジンをかけたり、カーエアコンやカーナビなど、車の中のたくさんの電気製品を動かしたりする大切な役割をしています。出先でバッテリーが上がってしまうと、炎天下の中で救援を待つことになり、家族の負担も大きくなります。エンジンのかかりが悪い、アイドリングストップ機能が働きにくいといった症状は、バッテリー劣化のサインかもしれません。カー用品店やガソリンスタンドでは、バッテリーの無料点検を実施しているところもあるので利用してみましょう。
⑦三角表示板、発煙筒の確認

夏のドライブ前には、万が一の非常時に備えて三角表示板と発煙筒の確認も忘れずに行いましょう。発煙筒は、発煙によって後続車に注意を促す非常用の安全装置です。常時装備が義務付けられており、有効期限が切れていないかチェックする必要があります。
三角表示板は、高速道路などで故障・事故で停止する際、後続車に危険を知らせるための反射式の警告板です。高速道路や自動車専用道路での故障や事故で車を停止する場合は、表示しないと「故障車両表示義務違反」となり罰則の対象になります。三角表示板は標準装備ではないため自分で用意する必要があります。
家族で取り組める簡単点検ポイント10項目 3
⑧ETC、充電ケーブルなどのチェック

快適なドライブのために、ETCカードや充電ケーブルの点検も大切です。ETCカードの有効期限や挿入状態、充電ケーブルの破損や接触不良、ドライブレコーダーの録画状況などを出発前に確認しておくと安心です。小さな確認が、快適で安全な夏のドライブにつながります。
⑧補足 万が一、高速道路を走行中にETC車載器のエラーが出たら?
万が一、高速道路を走行中にETC車載器にエラーが出てしまっても、焦らずに対応するのが大切です。ETCレーンを通過中にエラーが出た場合や、通過した後にエラー表示が出てしまった場合、出口では係員のいる一般レーンへ進みましょう。料金所の係員に「ETCでエラーが出ました」と状況を説明してください。ETCカードでの精算が可能です。
⑨ロードサービスの事前確認

万が一のトラブルに備えて、ロードサービスの内容を事前に確認しておきましょう。ロードサービスとは、車が故障したり動かなくなったりしたときに、現場まで駆けつけて助けてくれるサービスです。JAF会員であれば、バッテリー上がりやパンク、キーの閉じ込みなど多くのトラブルに無料で対応してもらえます。非会員でも有料で利用可能。また任意保険にロードサービスが付帯されている場合もあるため、補償内容をチェックしておきましょう。
⑩高速道路に乗る前に燃料給油

「サービスエリアで給油すればよいだろう」と高速に乗ったものの、渋滞に巻き込まれて、エンプティランプ(燃料残量警告灯)が点灯してヒヤヒヤしたという方は少なくないのでは。高速道路での燃料切れは、道路交通法第75条の10の項目「高速自動車国道等運転者遵守事項違反」となります。普通車の場合は反則金9000円、違反点数2点です。そもそも高速道路はやむを得ない理由以外では停車は禁止です。このようなルールが定められているのは、高速道路上での停車は、交通の安全と円滑な流れを妨げる可能性が高いためと考えられます。高速道路を利用する際は、余裕を持ってガソリンを満タンにしておきましょう。
<まとめ>ドライブに行く前は車のセルフチェックをしてから出かけましょう
夏のドライブを家族で安心して楽しむためには、出発前のマイカー点検をおすすめします。燃料切れやバッテリー上がり、タイヤのパンクなど、ちょっとした確認不足が大きなトラブルにつながるケースも。「車の点検」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、今回ご紹介した10項目は、比較的簡単にできるものばかりです。ぜひお出かけ前に、家族みんなで愛車をセルフチェックしてみましょう!
ドライブに出かける前の車のセルフチェック項目
①タイヤの状態はOK?
②ライトは点灯しますか?
③ワイパーの作動&ウインドウォッシャー液は出ますか?
④エンジンオイルのチェック
⑤冷却水の点検
⑥エンジンのかかり具合は良好?
⑦三角表示版、発煙筒の装備確認
⑧ETC、充電ケーブルはOK?
⑨ロードサービスの確認
⑩給油はOK?

Posted by
Drive! NIPPON編集部
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