【栃木・鹿沼-足利ドライブ】灯りの街で500万球の感動イルミネーションを体験（平日旅のススメVol.10）

Ⓒあしかがフラワーパーク「光の花の庭」

栃木県南部に位置する足利市は、「あしかがフラワーパーク」や「織姫公園・足利織姫神社」など4つの夜景遺産を持つ“灯りのまち”。なかでも、秋から冬に開催される「あしかがフラワーパーク」のイルミネーションイベント「光の花の庭」は、7年連続「イルミネーションアワード」全国１位、「日本三大イルミネーション」にも選ばれるほど。その美しさとスケールは全国トップクラスです。

週末は多くの人でにぎわいますが、平日なら落ち着いて鑑賞を楽しめます。そこで今回は、そんな平日のお出かけにおすすめのドライブプランを紹介。お隣・鹿沼市の紅葉やカフェをめぐり、足利織姫神社を経て、フィナーレは「光の花の庭」へ。有給休暇で叶える充実の1日をどうぞ。

自然に抱かれる大庭園で山もみじ・庭もみじを楽しむ/古峯園

東北自動車道・鹿沼ICから50分。鹿沼・足利をめぐる平日旅は、古峯神社の神苑「古峯園（こほうえん）」からスタートします。

大芦川の源流域に位置し、山々に抱かれるように鎮座する古峯神社（ふるみねじんじゃ）。日本神話の英雄・日本武尊（ヤマトタケルノミコト）を祀り、日光開山の祖・勝道上人が修行を行ったとも伝わる由緒ある神社です。

その神苑である「古峯園」は、周囲の山の地形を生かし、約3年の歳月をかけて築かれた日本庭園。3万坪にもおよぶ広大な敷地を大芦川の清流を引き入れた滝や池が潤し、庭木や岩が山の景観と調和して、自然と一体となった庭を形づくっています。秋には庭の紅葉と山の紅葉が重なり、錦を広げたような艶やかな光景が見事です。

古峯園の詳細

住所 栃木県鹿沼市草久3027番地 　営業時間 9:00～17:00（12月は16:00まで） 　定休日 不定休、冬季（1月3日～3月末まで） 　駐車場 普通車300台（無料） 　URL https://stfenao.wixsite.com/kohoen 　

路地裏に隠れた古民家カフェで一休み/ 日光珈琲 饗茶庵本店

庭園の紅葉を満喫したあとは、約30分のドライブ。鹿沼の市街地を目指します。

鹿沼は古い建物をリノベーションした個性豊かなカフェが点在し、“カフェのまち”としても知られています。その先駆けとなったのが「日光珈琲 饗茶庵（きょうちゃあん）本店」。1999年の開業以来、鹿沼のカフェシーンをけん引してきた人気店です。

閑静な住宅街の一角、「根古屋路地」とよばれる小道に佇む一軒家カフェは、まるで隠れ家のよう。ヴィンテージ家具が配された寛ぎの空間で、自家焙煎の香り高いコーヒーや自家製ケーキ、丸一日かけて煮込んだ特製ソースのオムライスなど、長く愛されているメニューを味わうことができます。

日光珈琲 饗茶庵本店の詳細

住所 栃木県鹿沼市上材木町1737 　営業時間 11:00～19:00（18:00L.O） 　定休日 月曜日、第1・3火曜日（祝日の際は翌日） 　駐車場 普通車12台（無料・共有駐車場） 　URL http://nikko-coffee.com/shop/kyoucyaan 　

夜景遺産の社でマジックアワーを過ごす/足利織姫神社

Ⓒ一般社団法人 足利市観光協会

カフェで一休みした後は、車を１時間走らせて足利市へ。織姫山の中腹に建つ「足利織姫神社」を参拝しましょう。ここは産業振興と縁結びにご利益がある神社。夜のライトアップと夜景の美しさから「夜景遺産」にも登録されています。

一の鳥居から229段の階段を登りきると、足利市街地を一望する境内にたどり着きます。秋冬の空気が澄んだ日には富士山まで見晴らせるビュースポットです。中でもおすすめは夕景から夜景へと移り変わるトワイライトタイム。空が夕焼けから深い青に染まるわずかな時間、街の灯りが最も美しく輝きます。17時以降は社殿もライトアップされ、いっそう幻想的な雰囲気に。

足利織姫神社の詳細

住所 栃木県足利市西宮町3889 　営業時間 社務所の受付時間は午前９時〜午後４時　境内は24時間 　定休日 無休 　駐車場 織姫観光駐車場（普通車8台、軽自動車5台・無料）、織姫駐車場（普通車30台・無料） 　URL https://www.orihimejinjya.com/ 　

光と花、香りのコラボレーション！進化したイルミネーション世界に包まれる/あしかがフラワーパーク

すっかり日も落ちた頃、神社をあとにして向かうのは、樹齢160年の大藤や四季折々の花々で知られる「あしかがフラワーパーク」。毎年10月から2月にイルミネーションイベント「光の花の庭」が開催され、500万球を超える光が夜の花園を幻想的に彩ります。

そして数々のアワードを受賞してきたこのイルミネーションが、2025-26年にはさらに進化。新たに香りの演出が加わり、五感で楽しめる空間にアップデートしています。なかでも注目は「奇蹟の大藤」。実際の大藤から採取した香りをもとにしたリアルな香りと光の演出で、季節を超えて光の花が満開に咲き誇ります。開催時期ごとにテーマが変わり、その季節の輝きに出会えるのも魅力。光と花がおりなす芸術空間を満喫しましょう。

あしかがフラワーパークの詳細

住所 栃木県足利市迫間町607 　営業時間 10：00～17：00　光の花の庭15：30～20：30（土日祝は21：00） 　定休日 なし（2月の第3水・木曜日と12月31日は休園） 　駐車場 6000台（無料臨時駐車場） 　URL https://www.ashikaga.co.jp/ 　

もし泊まるなら…古都歩きも楽しいスポットへ/足利市街

Ⓒ国宝 鑁阿寺　画像提供：一般社団法人 足利市観光協会

イルミネーションを鑑賞したあとは、足利市に一泊。翌日は歴史ある街並みを楽しむのもおすすめです。足利は、室町幕府を開いた足利家発祥の地。“小京都”ともよばれる歴史ある町には、往時を忍ばせる街並みや建物が今も残ります。街中を通る石畳通りは、日本最古の学校「史跡足利学校」と国宝「鑁阿寺(ばんなじ)」を結ぶ道。風情ある通りの両側にはカフェやお香の店、着物店などが並び、散策にぴったりです。

足利市の詳細

URL https://www.ashikaga-kankou.jp/ 　

＜まとめ＞

古峯園から鹿沼の市街地へ向かう途中には、豊かな自然が残る秘境のような「大芦渓谷」があります。大小20もの滝が点在し、なかでも、上流の大滝の見晴台から望む滝と紅葉のコラボレーションは見事。アーチ型の白井平橋に枝を広げる「大もみじ」も撮影スポットとして人気です。ドライブの途中に立ち寄ってみては？