バードウォッチングしにマイカーを走らせる Vol.4

鳥取県在住でマイカーライフを楽しんでいる、イラストレーター伊吹春香さんと愛車との日常をお届けする、第四弾。今回は新しく手に入れた双眼鏡とともに、バードウォッチングドライブへ。鳥たちを探しに湖畔ウォーキングを楽しんだり、足湯につかったり。マイカーがあるだけで休日の過ごし方が広がります。

秋のお散歩&バードウォッチング

ついこの間まで暑かったのに、いきなり朝晩が冷えてきて、ついに暖房のスイッチを押し始めた11月中旬。例年よりも遅めですが少しずつ木々も紅葉してきて、暦の上では冬の季節になりました。秋が短くなったなぁと思いますが、まだ本格的な冬(雪)が来るまでは秋の気分で行きたいと思います。

川辺を見ると、ススキやセイタカアワダチソウが風に揺れ、茶色や黄色のグラデーションで美しく彩られています。水面に浮かぶカモなどの水鳥たちも気持ちよさそうです。どうやらカモやハクチョウなどの飛来は冬の訪れを告げる風物詩らしく、冬はバードウォッチングに適した季節なんだとか。ということである晴れた日、ちょうど仕事がひと段落したタイミングで、気分転換のバードウォッチングドライブに出かけてみることにしました！

水鳥が集う東郷池へ

私が住んでいる鳥取県には、いくつか有名な野鳥観察スポットがあるのですが、今回は湯梨浜町の「東郷池」をチョイス。私が住んでいるところから車で40分くらいのところにあります。東郷池は、池の周りに複数の公園が点在していて、広々とした駐車場もあり、ドライブで非常に巡りやすいところになっています。東郷池には年中いろんな鳥がいるらしいのですが、ネットの情報によるとやっぱり冬はカモ類が多いようです。

一番最初に訪れたのは「あやめ池公園」。ショウブ、フジ、スイレンなど、春から夏にかけていろんな花が咲いて綺麗なんだそうな。(公園の存在は知っていましたが初めて来ました)。訪れたときは、12月からのイルミネーションの準備をしているようでした。公園の横を流れる川は池と繋がっていて、カモたちが沢山いたのですが写真には収められず…。

公園内の小さな池の方には色んな種類のカモが泳いでいましたが、特に首が緑色のマガモが本当に綺麗で、本やネットで見るよりも何倍も美しかったです。 こちらも写真は撮れず…。

公園を歩いていると足元にどんぐりがいっぱい。秋ですねぇ。

「東郷湖羽合臨海公園あやめ池公園」
東郷湖羽合臨海公園の東岸に設けられた公園。色とりどりのハナショウブをはじめ、フジ、スイレン、タマノカンザシなどが咲く花の名所です。隣接するあやめ池スポーツセンターにはトレーニングルームやカヌーセンターなどがあり、日常的にスポーツも楽しめます。
■所在地　 鳥取県東伯郡湯梨浜町藤津650
■HP https://www.togo-rinkai.com/

温泉地ならではの公園

次に向かったのは「めぐみのゆ公園」。あやめ池公園から車で数分です。
ここも初めて訪れたのですが(車で通過したことは何度もあり)、温泉スタンドや、温泉たまごをつくれるところや、天然温泉の足湯などの施設があってすごくいいところでした！ 温泉スタンドでは100円で95リットルの温泉を購入できるらしく、滞在していた間にも温泉を汲みにきた人が何人もいらっしゃいました。温泉たまごを作るところでは、ちょうどたまごをお湯に浸けている方がいたので写真を撮らせていただきました。20分くらいでできるそうです。池を眺めながら入れる足湯は24時間稼働しているとのこと(清掃日を除く)。ちょうどいい熱さで最高に気持ちいい…。東郷池は岸辺や池底から温泉が沸いているので、池の周りには色んなところに足湯が設置されています。

さて、肝心のバードウォッチングですが、ここでは水辺で寛ぐ鳥たちの様子を見ることができました。鳥たちを見ていて気づきましたが、一羽だけでいることがほとんどなく、みんな二羽以上で行動していました。この黒いカモも(ネットで検索したらクロガモというやつに一番似ていましたが、判然とせず)つがいで行動していました。つがいと言っても、どっちも雄(※ネット検索による判断)っぽいですが。鳥に詳しい人がいたら一気に色んな情報の解像度が上がるとは思いますが、マイペースな方が楽しいのでよしとします。

先ほどあやめ池公園で見つけたマガモも発見！ 双眼鏡で見れば綺麗な模様もゆっくり観察できました。基本カモしかいないし、地味ではあるけど、ときどき飛んだり、魚を捕りに潜ったり、常に何か動いている鳥たちの姿はずーっと眺めていられます。意外に楽しい、バードウォッチング！
その後、しばらくこの公園をうろうろして鳥を観察。いい写真が撮れないかなと機会を窺っていましたが、鳥たちは人の気配を少しでも感じると、あっという間に遠くにいってしまいます。そういえば昔、鳥の写真を撮ることが趣味の人が、一日中ずーっと粘ってやっととれた奇跡の一枚を見せてくれたことがありました。野生動物を撮るには、その瞬間を待つ忍耐力が必要なんですね。

「東郷湖羽合臨海公園めぐみのゆ公園」
東郷池を眺めながら入れる足湯や、温泉たまごを作れる施設、温泉を汲める温泉スタンドなどがある温泉地ならではの公園。ドライブ休憩にとてもおすすめです！
■所在地　 〒689-0732　 鳥取県東伯郡湯梨浜町長和田
■HP https://www.yurihama.jp/soshiki/10/24228.html

シャッターチャンスは逃したけれど、鳥を眺めるひと時はゆるりとします

最後に少しだけ車を移動させて、公園ではなくただの駐車場スペースに。とにかくこの東郷池の周りは無料駐車場が沢山あって、ドライブするものとしてはすごくありがたい！ 池の周りをぐるぐる巡れる感じがいいですね。車を降りて池の方に近づくと、なんと、こんな近くにカモたちがいるではありませんか！ しかも陸で日向ぼっこ？しています。シャッターチャンスと思い少しずつ距離を詰めていきましたが、近付くと案の定、すぐに飛び去ってしまいました。
残された小さな羽毛と白いフンの上で去っていくカモをしばし眺めながら、野生動物の撮影なんて生半可な気持ちで出来るわけないと、コラム用のベストショットを撮るのは諦めました。でもいいんです、鳥を撮るためにきたのではなく、観察しに来たのですから。
そうこうしているうちに、あっという間に日が暮れて、カモたちも鳴きながらどこかに帰って行き始めました。温泉宿の灯りが水面に反射してとっても幻想的です。あぁ、私もお湯に浸かりたい…。でもこの日はお風呂セットを持ってきていなかったので、日帰り温泉はまた今度ということで。最近は17時台にはもう真っ暗、やっぱりもう冬はすぐそこですね。

散歩も兼ねたバードウォッチングは気分転換にぴったり！

今回初めてバードウォッチングをしてみてわかったことは、意外に歩くので運動になるし、鳥を観察することで見える景色がいつもと変わるし、心身ともにとてもリフレッシュできるなと感じました。あと、野鳥を綺麗に写真に収めるのがいかに難しいかもよく分かりました！　ちなみに今回、バードウォッチング用に双眼鏡を購入したのですが、これさえあれば逃げていく鳥もゆっくり観察できますよ(笑)。
ここ数年運動不足が加速しているので、今後もこの双眼鏡とともにときどき散歩ドライブへ行きたいと思います。秋の湖畔ウォーキングもできたし、足湯にもつかれたし、何だかとっても癒されたひとときでした！ 次はどんなドライブに行こうかな、楽しみです♪

イラストレーター伊吹春香
鳥取県出身・在住。1990年生まれ。東京の短大卒業後、鳥取に戻り広告代理店でデザイナーとして勤務。2019年4月からイラストレーターとして独立。広告やパッケージデザイン等を手掛けたり、オリジナルグッズなどを制作・販売している。
https://www.instagram.com/illustrator_ibukiharuka/