【山形県】サバ缶と納豆、タマゴの異色の組み合わせ。山形の郷土料理「ひっぱりうどん」

※ 掲載記事に関して
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、紹介する施設によっては営業時間の変更や休業、イベントの延期・中止が生じる場合があります。また、情報は記事掲載時点のものです。お出かけの際は、事前にHPなどで詳細をご確認ください。

山形県人は、無類の麺好きというのはご存知でしたか?子供から高齢の方まで、みんな麺類が大好き。蕎麦はもちろん、ラーメンの消費量は日本一で、お店の数もかなりあるんです。だから自宅でも外食でも、けっこうな確率で麺類を食べています。

麺類の種類はたくさんありますが、我が家で休日の昼食によく登場するのは「ひっぱりうどん」です。「ひっぱり」とは、茹で上がったうどんを鍋に入れたまま直接“ひっぱって”食べることから名付けられたそう。鍋から直接なんて、ちょっとズボラなようにも思われそうですが、最後まで熱々が食べられるのでちょっと寒い日には体がポカポカになれるんですね。

ひっぱりうどんは、なんといってもつけダレが特徴的。具材は、納豆、サバの水煮缶、タマゴ、長ネギ、しょう油。それを器に入れて、よく混ぜたら完成です(しょう油の量はお好みでOK)。納豆にサバの水煮缶、タマゴ……聞いただけでは、おいしそうに思えない組み合わせですよね(笑)。しかしそこにうどんを入れて、ひと口食べればビックリ!クセの中にある旨味たちの相性がバツグンで、とってもまろやかな味わいに。タマゴがある分、熱々のうどんがよく絡んで、本当においしいんです。

個人的にしょう油は、山形の醸造元が販売する「味マルジュウ」を愛用しています。こちらは、鰹、宗田鰹、サバ、煮干しの4種の一番ダシを抽出し、しょう油と合わせたもの。それぞれのダシの旨味がたっぷり入っているので、めんつゆのように使うこともできます。山形の郷土料理として有名な「芋煮」を作るときにもこのしょう油は欠かせません! 

山形のスーパーにはひっぱりうどん用に少し太めの乾麺が売っていて、我が家ではそれを常備していますが、冷凍うどんやそうめんで代用してもおいしいですよ。サバの水煮缶が苦手な人は、ツナ缶でも。一味をたっぷりかけたり、海苔や天かすをプラスするなど、アレンジも自由自在。材料さえあれば、サクッと作れる料理なので「今日は料理をしたくないなぁ〜」という日には、ピッタリのメニューです。

Posted by

中山 夏美

山形県在住ライター。結婚、出産を機に2020年に東京からUターン。アウトドア誌、カルチャー誌をメインに執筆中。山形では「real local山形」というWEBメディアで移住者のインタビューを担当している。

  • twitter SHARE
  • facebook SHARE
  • Line SHARE
» language / 言語