VOL.24 和食と一緒に楽しみたい、清酒酵母で仕込む島根ワイナリーの和のワイン

ワインのラベルに「甲州」という文字を見ると、山梨方面を思い浮かべてしまう人も多いのではないでしょうか？
正直、私自身もワインのボトルに甲州とあれば、そちらの方面で造られているものでは？と思ってしまいます。

「甲州」というブドウの品種は、山梨で発見され、現在ワイン用だけでなく生食用として主に山梨県で栽培されていますが、実は島根や山形などでも栽培されているんだそうです。
今回は、そんな「甲州」をはじめとする質の高いブドウを栽培する、島根県の島根ワイナリーさんのおもしろいワインを紹介します。

■島根ワイナリー「清酒酵母仕込 甲州」
島根県産の甲州種ぶどうを100%使用し、ワイン酵母ではなく、清酒の酵母でじっくりと醗酵させたという珍しい白ワイン。日本酒を連想させるボトルデザインや、グラスに注いだ時の色合いからして、口にするまで、ワインだということをうっかり忘れてしまいそうになります。
飲んだ瞬間、これはワインだ！と確信しながらも、あれ、日本酒の要素もあるなと。ただ、これが清酒酵母だと事前にわかって飲んでいるからわかるのかもしれません。
日本酒も好きな私からすると、なんとも不思議な相性だけど、和と洋の良いとこどりで絶妙にまとまっている印象。ワイン独特の酸味がマイルドで口当たりが軽く、奥からはフルーティーで甘酒のようなほのかな甘味。辛口と言えど、ただキリッとしているのではなく、さまざまな面が楽しめる優しくすっきりとした味わいが堪能できます。

日本酒っぽさはさりげなく感じる程度なので、ワインは好きだけど、日本酒が苦手という方でも気にせず飲めると思います。またマイルドな飲み口なのでワインの酸味が少し苦手な方にもぜひ試してもらいたい一本。
この日本ならではのワイン。和食がならぶ普段の食卓にもオススメです。

島根観光で人気の出雲大社から車で約5分という好立地にある島根ワイナリー。島根の地から最高のワインを生み出すために、ブドウ栽培から醸造まで日々技術を磨くことを欠かさず、ワインコンクールでは数々の受賞歴を誇る島根県を代表するワイナリーの一つです。施設内には、ワイン製造の工程を見学できるワイン醸造館やしまね和牛が味わえるバーベキューハウス、売店など島根のワインを楽しむためのコンテンツが充実しています。島根観光でのお土産にワインをチョイスしてみてはいかがでしょうか。