【島根県】ホッカホカの湯気が立ちのぼる、アツアツのお寿司!松江の秋冬の名物「蒸し寿司」

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島根県の県庁所在地・松江市。「松江の名物料理は?」と言われたら、何を思い浮かべるでしょうか。宍道湖産のしじみ汁?出雲そば?もちろん、これらも有名ですが、今回は県外の方には恐らくあまり知られていない「蒸し寿司」をご紹介しましょう。

「蒸し寿司」とはその名の通り、アツアツに蒸し上げたお寿司のことです。秋冬になると、松江市内のお寿司屋さん各店に季節限定メニューとして出回ります。木製や竹製のセイロに詰められたちらし寿司のような出で立ちで、「いただきま〜す!」と蓋を開ければホカホカと湯気が立ちのぼる、あたたかいお寿司です。

この「蒸し寿司」とはもともと、関西地方発祥の料理だそう。松江市内の寿司店で「冬の名物」として出されるのは、松江の寿司職人が上方で職人修業を行い、そこでレシピを受け継ぎ、地元に戻って開業した後で自店のメニューに取り入れて広めていった、というような経緯があるようです。

温かなすし飯の上には穴子、えび、桜でんぶ、みつばなどが色とりどりに敷き詰められ、見た目も華やかです。お店によっては、魚のアラ汁が付いてくるところもあります。冬の寒いさなかにアツアツの蒸し寿司とアラ汁をハフハフといただくと、自然と身も心も芯からホッと温まり、幸せな気分になれます。

ちなみに私自身が子供の頃、母が「今日は出前を取るよ」という場面では決まってこの「蒸し寿司」が定番でした。寿司の出前と言えば、寿司桶に握りや太巻・細巻・いなりずしなどが詰められた「助六」が一般的かと思いますが、子供時代の私にとってはこの「蒸し寿司」のほうが断然、身近な料理だったのです。

「蒸し寿司」を食べられるお店は関西地方も含めると年々、減少しつつあると言われています。松江市内のいくつかの寿司店では、現在でもいただくことができます。お店によって通年提供、テイクアウトにも対応などスタイルが異なりますので、松江の「蒸し寿司」を食べてみたい方はグルメレビューサイトなどで事前にリサーチしてみてから、お店選びをすることをおすすめします。

Posted by

景山 真理

島根県松江市生まれ・在住。Webメディア・紙媒体でフリーランスのライターとして活動しています。専門領域はデジタルマーケティング、コンテンツマーケティング、ECのセールスメルマガ、デジタルトランスフォーメーション。

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