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新潟県の特産品といえば、まず何を思い浮かべますか?きっと多くの人が「お米」と答えるのではないでしょうか。おいしい空気と水、恵まれた気候条件で作られる新潟のお米は最高ですが、それだけが名物でないことは声を大にしてお伝えしたい!数あるおすすめの中でも、今回はB級グルメ「タレカツ丼」をご紹介します。
全国的には卵でとじたカツ丼が一般的ですが、ここ新潟では甘辛醤油ダレのカツ丼がスタンダード。明治時代に流行した西洋料理カツレツを起源とすることから、薄めの豚肉を使用しています。細挽きのパン粉をまとわせてサクサクに揚げ、醤油ベースの甘辛いタレにさっとくぐらせたタレカツを、アツアツのご飯にのせたらタレカツ丼の完成。ちなみに、この醤油ダレはお店ごとに工夫が凝らされていて、銘々に企業秘密の隠し味があるそうです。
タレカツと白ご飯だけという気持ち良いまでの潔さ。ここにキャベツや海苔といった添え物が一切不要ということは、実際に食べてみれば誰もが納得するはず。まずカツは、甘辛い醤油ダレを含んだ衣が適度にカリッとした食感を残し、ペロリと何枚でも食べられそうなくらい軽やか。一方、ご飯は甘じょっぱいタレと油がしみ込んで、主役級のおいしさに昇華しています。もはやカツとご飯はどちらがメインなのか判断できないくらい、お互いの良さを最大限に引き出しあっている……シンプルながら究極の組み合わせがタレカツ丼なのです。
おいしさの秘訣は、ハイクオリティなお米にあり。新潟のお米は、約90の酒蔵の日本酒をはじめ、米菓や米粉スイーツなど、この地ならではの食文化を生み出してきました。ということは、注目すべき特産物はやはりお米ということになるのかもしれません……。
ともあれ、新潟に来ておいしいものが食べたければ、「タレカツ丼」という選択肢は最高だと思います。ぜひガツガツかき込んで食べちゃってください!

Posted by
渡辺 まりこ
新潟県三条市在住のフリーライター。地域情報誌やWebメディアを中心に活動中。「発酵」に魅せられ、発酵料理教室も主宰しています。