2019.07.04 Thu
【熊本県】一家に1本、万能すぎる“御国酒”をお土産にいかが?

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熊本県民の台所に欠かせないお酒があるって、ご存知ですか?
この「赤酒 (あかざけ) 」は、日本古来の製法を用いたお酒。米を原料に清酒と似た工程で仕込み、木灰を入れることで保存性をアップ。時間の経過とともに赤みを帯びることから名付けられました。江戸時代、肥後細川藩では「御国酒」として保護され、熊本でお酒と言えば、赤酒を指したそう。
口に含むと、みたらし団子のように芳醇な香り、とろりと甘い口当たり。お酒 (酒税法上は雑酒①) ではあるものの、私たち熊本県民はおもに「みりん」代わりとして使っています。赤酒を使うと、魚の煮付けは生臭さが消えて身はふっくら。野菜の炊き合わせは色鮮やか、麺つゆに用いればまろやかな味わいに仕上がります。「赤酒2:醤油1」をベースに好みで水や砂糖を足すだけと至ってシンプルな調合で、料理の腕を格上げしてくれる優れモノなのです。みりんにはない調味効果が料理人の間で口コミとなり、今では全国のプロ向け料理酒として重宝される存在に。
そしてもう一つ、熊本ではお正月のお屠蘇酒としても欠かせません。年末になると数種類の薬草を調合した「屠蘇散」を添えたボトルがスーパーや酒屋、百貨店の一角に並びます。正月に赤酒の屠蘇を酌み交わし、新年の始まりを祝うのです。ちなみにお酒好きな私のオススメはミルク割りで、好みの割合で混ぜるとカルーアミルクのような風味良いカクテルを楽しめますよ。
その万能さを知れば、きっと手放せない存在となるはず。熊本へお越しの際は是非、お土産に。
取材協力/ 瑞鷹 (ずいよう) ※画像は720ml / 680円 (税込734円、2019年7月現在)

Posted by
三角由美子 Yumiko MISUMI
東京・熊本でフリーペーパーの編集者を経て、フリーライターとして活動(熊本在住)。畳職人の長女として生まれ育ち、現在も畳のある暮らし。きもの・漆器・和菓子・お香・仏像・寺院巡りなど、ニッポンの伝統文化にトキめいています。
著書/『熊本カフェ散歩』、『くまもとの海カフェ山カフェ』
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