VOL.25 まちづくりに命をかけた、那珂湊(なかみなと)の愛Bリーガーに捧ぐ

 日ごとに秋が深まっていますが、「夏フェス」って皆さんはご存知でしょうか。
「夏フェス」とは、夏に各地で開催される音楽フェスティバルのこと。
 特設の野外ステージや室内のステージで、国内外から集まったアーティストたちのライブが次々に開催され、自由に移動をしながら自分が見たいステージに参加できる夢のようなイベントです。

 日本の夏の風物詩のひとつとなった「夏フェス」ですが、その人気を築きあげてきた「日本4大フェス」は、「フジロックフェスティバル」、「サマーソニック」、「ライジング・サン・ロックフェスティバル」、「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」。

 今回紹介するのは、「ロッキン」こと「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」の開催地・国営ひたち海浜公園がある『ひたちなか市』です。

 茨城県のほぼ中央部からやや北東に位置するひたちなか市は、1995年の合併特例法前の94年に、旧勝田市と旧那珂湊市が合併し発足しました。東京―仙台を結ぶ国道6号は市の西側を、海岸よりには国道245号が通じており、ともに交通の枢軸をなすとともに、近年では、常磐自動車道に加え北関東自動車道、東水戸道路と高速道路も整備。首都圏や北関東からのアクセス良好で、ドライブにうってつけです。

 今回のコラムで筆者は、これ以上まちを語るつもりはありません。今回は「まちの人」にクローズアップし、私が感銘を受けた愛Bリーグの偉人「那珂湊焼きそば大学院」初代学長の成松 茂氏(H28.1.5没(享年68歳))を紹介させていただきます。

 成松氏との出会いは、平成25年6月。当初、「那珂湊焼きそば那珂湊喰(く)愛(らぶ)」の市民活動名で、愛Bリーグ関東・甲信越支部のオブザーバー会員として参加されていました。
同支部の役員をしていた筆者は、成松氏とまちづくりについていろんな話をさせていただきましたが、印象的だったのは、人生の大先輩でありながら筆者から何でも吸収しようというスタンス。父の教え「己に自信がある偉い人間は、人前で決して威張らない」を痛感したものです。

 翌年、支部の準会員となった際は、愛Bリーグの「楽しくなければまちづくりではない」に触発され、「愛する那珂湊を元気にするために大学を開設する。でも、みんな大学より大学院への憧れがあるから、『那珂湊焼きそば大学院』名で活動をする」と、この上ない高揚感で語っていたことを思い出します。

 そして、平成27年に正会員となり、念願のB-1グランプリに出展することとなりました。
 しかし、B-1グランプリへの出展はいばらの道でした。
「第10回B-1グランプリin十和田大会」の予定来場者数は30万人(実数は33.4万人)。その方々に那珂湊の素敵さ、楽しさ、元気をPRしなければなりません。ネックとなったのは、出展団体として50人以上の那珂湊人の参加が必要であることと、それまで手弁当でのイベント出展でこつこつ蓄えてきた資金では足りないこと。「人と活動費」という、市民活動で一番大事な要素の再整理が必要となりました。

 そこで成松氏を筆頭に、人については、「まちづくりは人づくり」の考えのもと、高校生たちにまちづくりの大事さ、楽しさを知ってもらい、卒業後もまちづくりに関わってもらおうと地元の高校に働きかけ、2校から高校生20人以上の協力を得ました。
 資金集めでは、地元経済界をくまなく周り、多くの援助を受けました。
まちづくりへの熱い想いに市民が動かされ、賛同した結果、平成27年10月3、4日に開催された「第10回B-1グランプリin十和田大会」に挑むことが叶ったのです。

 大会当日、ブース前ではまちを愛する仲間たちと共に、2日間で合計12時間もの間、立ちっぱなしで那珂湊のまちをPR。各団体それぞれに割り当てられるステージPRでは、成松氏自らが高校生を引き連れてステージに立ち、元気にPRをされました。
 しかし、そのとき成松氏の身体はすでに病魔にむしばまれていました。十和田大会終了後、ようやく治療に専念しましたが、大会から3カ月後、この世を去りました。

 個人的には、筆者のような「役にたつ人」でなくてはいけない「役人」と、職業として政治に携わる政治家という所謂、税金から給与をいただいている方々は、世のため、人のため、まちのために命を削るくらいの想いがなければならないと思っています。

 しかし成松氏は、運送業出身の民間人でした。その民間人が那珂湊のために己のことを省みず突き動かされた志に、筆者は敬服しております。
 奇しくも、成松氏も生前携わった「未来につなぐ地域の産業」をメインテーマに、全産業を一堂に集め開催する「ひたちなか市産業交流フェアー」が来る11月4日(土)、5日(日)に開催されます。
成松氏が、生涯愛し守ったまち「ひたちなか市」にドライブはいかがですか。

 最後に、成松氏の思いは、「那珂湊を大勢の方に知ってもらい、来ていただいて、まちが元気になること」です。その一助となる「B-1グランプリ」支部大会の誘致を、ひたちなか市と「那珂湊焼きそば大学院」が協働で目指していると伺っています。
 この場で約束をさせていただくと、「ひたちなか市」の詳しい紹介は「関東・甲信越B-1グランプリinひたちなか」実現の時までしまっておきます。何故なら、それが成松氏が一番喜ぶ時だから・・・・・・「土橋君、ひたちなか市を書くタイミングは今ではない」と笑いながら言われそうです。

 成松学長。11月4日に会いに行きます(合掌)

※写真中央のまいわいを着ているのが成松氏

今後の土橋の見聞予定地及びイベント出展予定

平成29年11月3日 山梨ベーコンフェスティバル(甲府市)
平成29年11月4、5日 ひたちなか市産業交流フェアー(茨城県ひたちなか市)
平成29年11月25、26日 2017西日本B-1グランプリin明石(兵庫県明石市)
平成29年12月2日 中央大学硬式野球部OB会 平成29年度総会(東京都千代田区)
平成29年12月8日 第15回 全国バスマップサミットinやまなし(甲府市)
平成29年12月9日 公共交通フェスティバル(甲府市)
平成29年12月23日 第4回 千葉ロッテマリーンズ監督 井口 資仁野球教室inこうふ(甲府市)
平成30年2月4日 第3回 スクラム甲府スポーツアカデミーin甲府(甲府市)

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土橋 克己/山梨県甲府市役所職員

1973年生まれ、甲府市出身。中央大学商学部(硬式野球部)卒業。甲府市役所に勤務する傍ら2008年、「甲府鳥もつ煮でみなさまの縁をとりもつ隊」結成。10年、ご当地グルメによるまちおこしの祭典「B-1グランプリin厚木」で最高賞のゴールドグランプリ獲得。11年、NPO法人こうふ元気エージェンシー設立。2014年、「甲府ん!路地横丁楽会」を立ち上げ、甲府市中心街の路地―横丁文化の魅力を発信する活動に取り組む。

【土橋克己フェイスブック】
https://www.facebook.com/katsumi.dobashi
【甲府鳥もつ煮でみなさまの縁をとりもつ隊ホームページ】
http://www7b.biglobe.ne.jp/~torimotsu/
【甲府ん!路地横丁楽会フェイスブックページ】
https://www.facebook.com/kofunrojiykocho?fref=nf

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