
※ 掲載記事に関して
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、紹介する施設によっては営業時間の変更や休業、イベントの延期・中止が生じる場合があります。また、情報は記事掲載時点のものです。お出かけの際は、事前にHPなどで詳細をご確認ください。
北海道の最南端に位置する松前町は、松前藩の城下町そして1万本の桜が彩る道内屈指の桜の名所としても知られています。松前城から至近の好立地に建つ「温泉旅館 矢野」は町一番の老舗宿。まろやかな自家源泉と、蝦夷あわびや松前産本マグロ、ウニといった津軽海峡の美味が心を癒やしてくれるはず。最近は藩主料理や、大女将と女将の松前漬け食べ比べなど、ワクワクする食体験も充実。歴史とグルメ旅に出かけてみませんか。

8~12月限定の松前産本マグロに舌鼓。味が濃い蝦夷あわびも
マグロ漁の盛んな津軽海峡。松前では8~12月に本マグロが水揚げされ、脂ののった新鮮な味わいを堪能できます。マグロのコースでは刺身や漬け、炙りのほか、市場には出回らないマグロの心臓や腸などが地元漁師の味わい方で提供され、新たな感動に出会えそうです。
ちょっと小ぶりで味の濃い蝦夷あわびは、酒蒸しやお味噌汁で満喫。また食文化を深く知るなら「藩主料理」のランチがおすすめ。あわび飯や松前漬けなどの郷土料理がずらりと並ぶおめでたい逸品です。

先代が掘り当てた温泉は、体の芯から温まるまろやかな湯
松前で天然温泉を楽しめるのは町内で2カ所だけ。2代目が苦労して掘り当てた茶褐色のナトリウム泉が、大浴場と露天風呂にたっぷりと注がれています。少々塩気のあるお湯はまろやかな湯ざわりが特徴。湯上がり肌はつるつるで、体の芯からぽかぽか温まります。湯冷めをしにくいので、マグロ漁に出かける前の漁師さんたちも浸かりにくるほどだとか。ほかにもサウナと、井戸水を使った水風呂があり、旅の疲れをリフレッシュできます。

松前城や三大桜を窓から眺める、落ち着いた和室
国鉄の駅前に旅館が集まっていた昭和20年代、松前城の近くに宿を構えたのは初代女将の先見の明。鉄道が廃線になった今、お城ビューの同宿は観光拠点として抜群の立地を誇ります。客室はすべて和室で、松前城や三大桜を正面に望む客室や、シャワーブース付きのシンプルな客室などタイプはさまざま。食事はお城を眺められる大広間やレストランでゆったりと味わえます。

ロビーはまるで郷土資料館!松前藩ゆかりの甲冑や千両箱がずらり
貴重なお宝が展示されたロビーも同館の見どころです。松前藩の殿様や家老の蔵、北前船にあった骨董品が並ぶ様子は、郷土資料館さながら。甲冑や千両箱といったゆかりの品々にまつわる物語をスタッフにたずねてみては。またお土産コーナーでは「手づくり松前漬」をぜひ。お正月の定番ともいえる松前漬は松前町の郷土料理で、町内にするめ裁断機があるのだそう!大女将による醤油味と女将の塩味を食べ比べしながら、旅の思い出に浸ってみませんか。
