宮城県

  • はらこめし

    宮城県を代表する秋の味覚「はらこめし」は、炊き込まれたご飯の上に脂ののった鮭の身と大粒のはらこ(卵)を贅沢にのせた亘理町発祥の郷土料理です。主な調理法として、まず醤油や酒、砂糖などを合わせ、一口大の鮭の切り身を煮て、次に煮汁にはらこを軽く通し、その煮汁を使ってご飯を炊き、身とはらこをのせて完成となります。古くは、荒浜の漁民が、貞山堀の工事臨検で訪れた初代仙台藩主伊達政宗公(安土桃山時代から江戸時代前期)に、鮭のはらこをご飯に炊き献上したところ大変喜ばれ、側近に吹聴したことが世に珍重された始まりと伝えられています。また、阿武隈川河口にある川口神社の秋祭りにおいて、五穀豊穣と豊漁を感謝するため新米と遡上した鮭を合わせ調理し、神饌として捧げ食べられたものが始まりであるとも言われています。近年では町内のいたるところで「はらこめし」ののぼりが立ち、多くの観光客がその味を求めて訪れています。

    亘理町
    http://www.town.watari.miyagi.jp
  • けの汁

    「けの汁」は豊里町の二ツ屋地区に伝わる郷土料理です。毎年1月中旬になると、大根やジャガイモ、タケノコ、焼き豆腐、油揚げ、ワラビ、ささげ(豊里特産のインゲン豆のような赤い豆)など十数種類の材料を使い、みそやしょうゆなどで味付けをした「けの汁」が家庭の食卓に上がります。江戸時代後期に、二ツ屋地区に移り住んだ盛岡藩の領民が始めたとされる固有の食習慣で、小正月の習慣として今も受け継がれています。似た材料を使う同名の汁物が青森県の郷土料理として知られていますが、二ツ屋地区では「カユの汁」とも呼ばれ、昔あった飢餓を思い出し、当時の辛苦を忘れないよう米飯をやめ、正月16日だけカユと汁を食べ昔の苦を偲ぶ習慣が今に残ったことが語源ともいわれています。野菜の旨みと調味料で出る味わい深い美味しさ、豊里町のしかも二ツ屋地区だけで作られている幻の郷土料理「けの汁」を今後も世代を越えて受け継いでいきたいです。

    豊里コミュニティ推進協議会
    https://miyagi-toyosato.jp/
  • ほや雑煮

    ほや雑煮は、塩漬けにした「ほや」を焼いて干して出汁をとり(現在は、蒸しほやを使用)、焼いた角餅の上に、戻した「ほや」と地元海産物や野菜等を盛り付け、なると(練り物)、せり、いくらをのせた雑煮です。具材は地域や各家庭によっても異なりますが、主には、宮城県産米を使った角餅、ほや、たこ、ほたて、あわび、はも(あなご)、つぶ貝、せり、大根、ニンジン、なると(練り物)や紅白かまぼこの上に、「河北せり」といくらをたっぷりとのせます。蒸しほやは出汁をとる目的と、橙色の色合いから、鏡餅の上に乗せる橙(だいだい)と同様に子孫が代々繁栄することを祈念しているという説もあります。世界三大漁場の1つである三陸・金華山沖で獲れる豊富な海の幸を存分に楽しめる石巻地域の郷土料理です。

    一般社団法人石巻圏観光推進機構
    https://www.umimachi-sanpo.com/

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Drive! NIPPON編集部

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