
関西には、思わず息をのむような美しい景色が広がる絶景ロードが数多く存在します。季節ごとに表情を変える自然の中を走り抜ける爽快感は、ドライブならではの醍醐味です。しかし、いざ「絶景ロードへ行こう」と思っても、「どこにどんな道があるのか分からない」「家族で楽しめるルートはどれだろう」と、行き先に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。せっかくの休日、計画倒れになってしまうのは避けたいものです。この記事では、関西エリアにある数々の絶景ロードの中から、一度は走ってほしいおすすめの10選を厳選してご紹介します。ドライブ好きのドライバーはもちろん、家族や友人とのお出かけにもぴったりのコースばかりです。ぜひ、次のドライブ計画の参考にしてください。
TABLE OF CONTENTS
目次
絶景ロード10選(関西編・前半)
①メタセコイア並木(滋賀県)

滋賀県高島市にある「メタセコイア並木」は、農業公園「マキノピックランド」を縦貫する県道にあり、約2.4kmにわたって約500本のメタセコイアが植えられています。まっすぐに伸びる道路と、整然と続く並木の光景は圧巻です。この並木は、昭和56年に地元の果樹生産組合によって植えられたのが始まりで、地域の人々の手によって大切に育まれ、現在の美しい姿になりました。
その美しさから、平成6年には読売新聞社の「新・日本街路樹百景」にも選ばれており、関西を代表する絶景ロードとして多くのドライバーに愛されています。遠景にそびえる野坂山地の山々との調和も見事で、まるで絵画の中を走っているかのような気分を味わえるでしょう。
<map>https://maps.app.goo.gl/4GKsmQyygRcmaHtQ7
②大台ヶ原ドライブウェイ(奈良県~三重県)

奈良県と三重県にまたがる「大台ヶ原ドライブウェイ」は、標高1,500m級の山岳地帯を駆け抜ける、まさに天空の道です。国道169号線から「大台ヶ原ビジターセンター」までを結ぶ約17.2kmの道のりで、かつては有料道路でしたが、現在は無料で通行できます。
この道路は、近畿地方で最も標高の高いドライブルートの一つです。道幅が狭い箇所や急カーブが続くため運転には注意が必要ですが、視界が開けた場所から望む山々のパノラマは格別です。年間降水量が非常に多いこの地域は、日本有数の原生林を育んでおり、手つかずの雄大な自然が広がっています。終点のビジターセンター周辺にはハイキングコースも整備されており、ドライブの目的地として自然散策を楽しむのもおすすめです。春は新緑、夏は涼やかな高原、秋は一面の紅葉、冬は霧氷と、季節ごとに異なる大自然の姿を満喫できます。
<map>https://maps.app.goo.gl/JLM1aRXSMz2pfeYz5
③高野龍神スカイライン国道371号(和歌山県)

和歌山県の世界遺産「高野山」と名湯「龍神温泉」を結ぶ「高野龍神スカイライン」は、全長約42.7kmの山岳絶景ロードです。標高800mから1,300mの尾根を縫うように走り、空と山々が織りなす壮大な景色を楽しみながらドライブできます。
路面はきれいに整備されており、走りごたえのある中低速コーナーやヘアピンカーブが続くため、運転好きのドライバーにはたまらないコースです。道中には展望台が点在しており、車を停めてゆっくりと景色を眺めることができます。春は生命力あふれる新緑、秋には山全体が色鮮やかに染まる紅葉と、季節ごとの美しさは格別です。高野山や龍神温泉といった観光地へのアクセスルートとしても便利で、ドライブとあわせて歴史探訪や温泉を楽しむのもおすすめです。ただし、標高が高いため冬期は路面が凍結する可能性があり、走行には注意が必要です。
<map>https://maps.app.goo.gl/bvKcBrCr32vDNqbj6
④白浜〜すさみ海岸線・国道42号(和歌山県)

和歌山県の南紀白浜からすさみ町へと続く国道42号線は、雄大な太平洋を間近に望みながら走れる海沿いの快走路です。特に、白浜エリアを抜けてからすさみ町に至る区間は交通量が比較的少なく、自分のペースで快適なシーサイドドライブを楽しめます。
ルート周辺には、中央に穴の空いた奇岩「円月島」や、真っ白な砂浜が美しい「白良浜」、畳を敷き詰めたような岩盤が広がる「千畳敷」など、日本を代表する景勝地が点在しています。車を停めて、それぞれの絶景をゆっくりと楽しむのがおすすめです。さらに南下すれば、串本町の「橋杭岩」にも足を延ばせます。大小40余りの岩が海に向かって一直線に並ぶ光景は、自然が作り出した芸術作品です。見どころが多いため、1日で走り抜けるのはもったいないかもしれません。時間に余裕を持って計画を立て、和歌山の美しい海の景色を心ゆくまで満喫しましょう。
<map>https://maps.app.goo.gl/PpMven88MGfr94N86
⑤表六甲ドライブウェイ(兵庫県)

神戸市街と六甲山の山頂を結ぶ「表六甲ドライブウェイ」は、港町神戸の景色を一望できる人気のワインディングロードです。市街地から山頂へ向かって、いくつものヘアピンカーブを駆け上がる道のりは、走りごたえ十分です。
この道路は、神戸市灘区と北区を結ぶ生活道路としての役割も担っています。道中にある「鉢巻展望台」は絶好のビュースポットで、昼間は神戸の街並みから大阪湾までを見渡せ、夜には「1000万ドルの夜景」と称されるきらびやかな夜景を楽しめます。ドライブウェイの先には六甲山の各施設が点在しており、牧場や植物園、アスレチックなどを楽しむことも可能です。家族やカップルでのドライブにもぴったりのルートと言えるでしょう。
<map>https://maps.app.goo.gl/Schd9yCVtpaWf8Sm7
絶景ロード10選(関西編・後半)
⑥奥琵琶湖パークウェイ(滋賀県)

滋賀県の琵琶湖北岸を走る「奥琵琶湖パークウェイ」は、四季折々の自然美を満喫できる約18.8kmのドライブコースです。春には、樹齢20年から25年の桜が約3,000本咲き誇り、満開のトンネルの中を走り抜けられます。秋には燃えるような紅葉が広がり、琵琶湖に浮かぶ竹生島やエリ漁といった風景との美しい対比を楽しめます。沿線には自然歩道も整備されており、ハイキングにもぴったりです。
一番の見どころは「つづら尾崎展望台」からの眺望です。ここからは奥琵琶湖の雄大な景色を一望でき、その美しさは格別。この展望台は「恋人の聖地」にも認定されており、びわ湖の水運で活躍した「丸子船」のモニュメントが訪れる人々を迎えてくれます。なお、現在は菅浦ゲートから「つづら尾崎展望台」までのみ通行でき、展望台から岩熊ゲート方面へは一方通行です。岩熊ゲート側からは進入できないため、お出かけの際はご注意ください。
<map>https://maps.app.goo.gl/JUgM8BMeMiusBi598
⑦淡路サンセットライン・県道31号(兵庫県)

兵庫県の淡路島西海岸を南北に走る県道31号は、通称「淡路サンセットライン」と呼ばれています。その名の通り、夕暮れ時には瀬戸内海に沈む夕日を眺められる、感動的なドライブコースです。
関西方面から明石海峡大橋を渡ってすぐ、淡路ICを降りると県道31号に繋がります。ここから始まる海岸線のドライブでは、播磨灘の穏やかな海をすぐ隣に感じながら、心地よい時間を過ごせます。特に明神岬の周辺はガードレールが低く、より一層海を身近に感じられるでしょう。道中には尾崎海水浴場や多賀の浜海水浴場など、駐車場を備えたスポットが数多く点在しています。好きな場所に車を停めて、きらめく海を眺めながら休憩するのもおすすめです。どこまでも続くかのような海岸線を走り、締めくくりにふさわしい絶景の夕日を堪能してみてはいかがでしょうか。
<map>https://maps.app.goo.gl/nvEBbwL9qZydTLq19
⑧五月山ドライブウェイ(大阪府)

大阪府池田市にある「五月山ドライブウェイ」は、大阪平野を一望できる手軽な絶景ロードです。市街地からのアクセスも良く、気軽に走りに行ける点が魅力です。道中には「秀望台」「五月台」「日の丸展望台」という3つの展望台があり、それぞれ異なる角度からの景色を楽しめます。特に秀望台や五月台からは大阪平野のパノラマが広がり、天気の良い日には遠くに大阪湾や京セラドーム大阪まで見渡せます。春は桜、秋は紅葉の名所としても知られ、四季を通じて訪れる人々を魅了します。
また、五月山ドライブウェイは夜景スポットとしても有名です。眼下に広がる無数の白い灯りがきらめく様子は、まさに宝石箱のよう。大阪国際空港に離着陸する飛行機の光が、夜景に彩りを添えます。通行は22時までなので、時間を確かめてから訪れましょう。
<map>https://maps.app.goo.gl/gF8wyGVyczPFMH4A7
⑨但馬漁火ライン・県道11号(兵庫県)

兵庫県の日本海側、豊岡市から新温泉町まで続く海岸線を「但馬漁火ライン」と呼びます。特に、日和山海岸から香美町香住までの県道11号は、日本海の荒波が創り出したダイナミックな景観が続く絶景ルートです。
この道の名前は、夏から秋にかけて見られるイカ釣り漁船の「漁火(いさりび)」に由来します。夜の海を幻想的に照らす光景は、この土地ならではの風情です。道中はカーブやアップダウンが多いものの、点在する小さな漁港や美しいビーチ、変化に富んだ海岸線の風景がドライブを一層楽しくしてくれます。道沿いの展望台や駐車場に車を停めれば、荒々しい断崖や奇岩が織りなす迫力満点の景色を間近に感じられます。「日本の渚百選」に選ばれた「竹野浜」や、「日本の夕陽百選」に選ばれた「今子浦」など、見どころも豊富。自然の造形美を存分に味わえるドライブコースです。
<map>https://maps.app.goo.gl/DjxCvFUGPCkWbPGv9
⑩美山かやぶき由良里街道(京都府)

京都府南丹市美山町を走る「美山かやぶき由良里街道」は、日本の原風景ともいえる農村風景の中を駆け抜ける、心安らぐドライブコースです。この街道は、大野ダムから「かやぶきの里」を経由し、自然豊かな芦生(あしう)へと至る由良川沿いのルートで、平成20年には「日本風景街道」にも登録されました。沿道には、風情ある茅葺き屋根の民家やのどかな田畑が広がり、まるで昔話の世界に迷い込んだかのような気分を味わえます。
きらびやかな絶景とは一味違い、どこか懐かしく、穏やかな気持ちにさせてくれるのがこの道の魅力です。清らかな由良川の流れを横目に、ゆったりと車を走らせれば、日々の喧騒を忘れさせてくれるでしょう。心癒される風景を求めて、のんびりとドライブを楽しみたい方におすすめです。
<map>https://maps.app.goo.gl/7hHj3AWACDR7qcaWA
(まとめ)
関西エリアには、海や湖、山、そして里山と、それぞれに個性豊かな表情を持つ絶景ロードが数多く存在します。ただ目的地へ向かうだけでなく、道中の景色や空気感を味わうことこそ、ドライブの醍醐味と言えるでしょう。
次の休日はどこへ行こうか迷ったら、この記事で紹介した道を訪れてみてはいかがでしょうか。アクセルを踏み込めば、きっとそこには、まだ見たことのない感動的な風景が広がっているはずです。安全運転を心がけ、特別な思い出に残るドライブをお楽しみください。

Posted by
Drive! NIPPON編集部
Drive! NIPPONは、「クルマでおでかけするすべての大人たちへ」をコンセプトに、日本各地の魅力的な観光関連情報の発信とともに、素敵な「ドライブ」「旅行」「おでかけ」を演出する様々なサービスを提供していきます。
RECOMMENDED
関西エリアのおすすめ記事

