
台風や天気の急変が多い秋のシーズン。ゲリラ雷雨に遭遇する可能性も少なくありません。もし、ゲリラ雷雨に遭遇したとき、あなたは慌てずに対応できるでしょうか。車の運転中にゲリラ雷雨に遭遇した場合、視界不良、冠水、スリップ事故などの危険性も高まるため、十分な知識と事前準備が必要です。今回は、ゲリラ雷雨発生時の注意事項や事前の確認ポイントなど身を守る方法について解説します。
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目次
ゲリラ雷雨対策!事前準備と確認ポイント

ゲリラ雷雨は事前に調べれば避けることもできます。ここでは、お出かけ前に調べておきたい天気予報、車の装備の安全点検、安全なルート選びについて解説していきます。
①お出かけ前に天気予報の確認

お出かけ前に雨雲レーダーや気象情報を確認することで、ゲリラ雷雨をある程度予測できます。中でも、大気の状態が不安定な地域は大雨や突風などの可能性が高いので注意が必要です。また、雷注意報も注目してほしいポイントです。気象庁では雷の発生しやすい地域も確認できます。雨雲レーダーや気象情報はテレビやスマホのアプリなど様々なツールでの確認が可能。スマホのアプリを使えば、外出中でもゲリラ雷雨の発生を予測することもできるので便利です。
②車の装備の安全点検

車の安全点検も大切です。特にワイパーやタイヤ溝、ライトなどの確認はしっかりしておきましょう。ワイパーのゴムの不備は視界不良、タイヤの溝のすり減りは、雨で車がすべってしまう原因になります。ワイパーのゴムの交換目安は半年から1年に1回、ワイパー本体(ワイパー+ワイパーブレード)は1年に1回が目安です。ワイパーは消耗品です。雨の日の視界を保つためには定期的な交換が大切です。タイヤの溝も4㎜を切ると性能が低下するといわれていますので、溝の点検は外出前に確認しましょう。また昼間であっても雨の日は薄暗いためヘッドライトを使用することがあります。ライト類は運転者のためだけでなく、周囲に自分の車の存在を知らせる役目も果たします。正しく点灯するか、外出前にチェックしておくと安心です。
③安全なルート選び

過去に被害があった場所や冠水しやすい低地などを避けたルート選びも重要なポイントです。冠水しやすい場所は、地表が低くなっている、水たまりができやすいなどの特徴があります。そのため、ルート選びでは過去に冠水した場所は避けるのがおすすめ。他にも、高速道路や山道にも注意が必要です。高速道路は一般道路よりも速度が出るため、視界が悪くなりやすく事故のリスクが高まります。山道は土砂崩れに巻き込まれる可能性も。カーナビやアプリでルートを決める際は、安全に走行できるルートに加えて、通行止めがないかも確認しておきましょう。
ゲリラ雷雨に遭遇!命を守る5つの行動

ゲリラ雷雨に遭遇してしまった際、命を守るためには事前の心構えが必要です。ここでは、減速と車間距離の確保や安全な場所に停車させる、突風に注意するなど走行中での注意点について解説していきます。また、道路冠水の危険がある場所の走行は避ける、雷がなっていたら安全な屋内に避難することも大切です。
①減速と車間距離の確保

ゲリラ雷雨で視界が悪くなった場合、減速と車間距離をとることが大切です。雨で路面が濡れるとタイヤとの間に水の膜ができ、ハイドロプレーニング現象が発生します。ハイドロプレーニング現象が発生すると、ブレーキやハンドルのコントロールが効かなくなり危険です。路面が濡れてるときは減速することでハイドロプレーニング現象の発生を軽減できます。また、前方の車との衝突リスクを避けるためにも、車間距離をしっかりと確保することが大切です。
②道路冠水の危険がある場所の走行は避ける

過去に道路冠水が発生した場所は再発しやすいので、危険の少ない走行ルートを選びましょう。道路冠水によって水深がタイヤの半分以上になると、エンジン停止の恐れがあります。中でも、電気自動車やハイブリッド車では、駆動用バッテリーに浸水すると車両が停止する可能性があるため、注意が必要です。特に冠水路は、車の中からでは水の深さの判断が難しく、逃げ遅れる危険も。被害に遭わないためにも冠水路になりやすい場所を理解しておくことが重要です。
冠水路になりやすい場所は、高架下やガード下や交差点のアンダーパスなど。中でも、アンダーパスは冠水の危険が大きいので注意が必要です。他にも、河川の氾濫に巻き込まれないために、できるだけ河川沿いの道路を走行するのは避けましょう。安全対策として、道路冠水の危険を感じたときは、速やかに高台に避難することが大切です。
③安全な場所に停車させる

車の運転中に身の危険を感じたら、安全な場所に車を停車させましょう。停車する場所は、一般道だとコンビニや広い駐車場、高速道路ならSAやPAが最適です。ゲリラ雷雨や台風などの災害時には退避スペースが設けられる場合もあるため、必要に応じて活用しましょう。
しかし、周囲に停車できる場所がない場合は路肩に止める方法もあります。路肩に停車するときは、ハザードランプを点灯し、できるだけ広いスペースに車を止めてください。
④突風に注意する

橋の上やトンネルの出入り口付近は、急な天候悪化の可能性があるため注意が必要です。トンネルの入り口では天候に問題がなくても、出口ではゲリラ雷雨に遭遇する場合も少なくありません。大雨だけでなく、強風ではハンドルをとられることも。トンネルに入る前から速度を抑えて、十分に車間距離をとり、周囲の状況を把握しながら走行しましょう。橋の上も同様です。
⑤雷がなっていたら安全な屋内に避難

雷がなっている場合、屋内に避難することも考えましょう。コンクリートや木造の建物の中にいれば感電するリスクは低く安全に避難できます。車の中でも雷対策にはなりますが、金属部に触れると感電のリスクがあるので注意しましょう。
緊急時の対応方法

タイヤが完全に水没すると車体が浮いて移動ができなくなります。車内まで水が入ってきた場合は、慌てずに車のエンジンを停止させましょう。エンジンを切っておかないと感電や火災の原因となるので注意が必要です。水圧でドアや窓があけられないときに備えて、シートベルトカッターと一体型となった緊急脱出用のハンマーを用意しておくと安心です。一部車種のドアガラスはフロントガラスと同様に合わせガラスになっていることがあります。合わせガラスはハンマーで割ることが出来ないので、あらかじめ、自分の車のガラスを確認しておきましょう。
出典:国土交通省ウェブサイト (https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001317808.pdf)
浸水した車の事後処理

もし車が水に浸かってしまったら、見た目上は問題がないように見えても、感電事故や車両火災が発生する恐れがあります。たとえ運転ができたとしても、電気系統に損傷を受けている可能性もあるので、自動車の整備工場に車の状態を伝えて相談しましょう。
(まとめ)ゲリラ雷雨時の運転は慎重に。止まる決断を優先させよう
ゲリラ雷雨に遭遇してしまったときは、安全を第一に考えて行動することが大切です。気象情報を見るとゲリラ雷雨の可能性がある地域をある程度特定できますので、できるだけ安全に走行できるルートを選びましょう。危険を感じたら、車を止める決断をすることが命を守ることにつながります。脱出用ハンマーやシートベルトカッターなどの用意もしておくと安心です。今回の記事を参考に、停車場所や停車する方法などを確認し、悪天候時の無理な運転は避けることが大切です。

Posted by
Drive! NIPPON編集部
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