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  • Drive Nippon vol.20

土橋克己の「地方見聞録」

都市におけるガラパゴス~路地横丁のディープな世界

 私は今、甲府の地域資源である「路地横丁」をPRする「甲府ん!路地横丁楽会」活動を展開しています。大学教授や会社経営者、芸能人、会社員、公務員など多彩な「楽会員」が、横丁を飲み歩いて情報収集をするほか、路地横丁ツアーを企画して市民や観光客を案内。路地横丁文化の掘り起こしに取り組んでいます。

 私が初めて出会った路地横丁は、吉祥寺の野球部寮の近くにあった「ハーモニカ横丁」。間口の狭い小さな店がハーモニカの吹き口のように並んでいるこの横丁は、レトロな空間に人情が溢れ、大学時代の私の“城”でありました。

 「横丁」は往来の多い通りから一歩路地に迷い込んだ先にあり、そこにはタイムスリップしたかのような景色が広がっています。私は良い意味での「都市におけるガラパゴス」と位置付けています。
 なぜなら、狭い路地に多くの建物が並んでいる横丁は、今の建築基準法に適合しない場所が少なくありません。現在では、新たに造りだそうとしても、造ることができない場所であり、空間なのです。

 「横丁」では、見ず知らずの人ともすぐに打ち解けて、会話が始まります。どこの誰なのかは関係ありません。のれんをくぐれば、自分を締め付けている属性から解放されて社会的地位もなくなり、一人の人間としての自分が確認できます。隣に座った方と一晩限りのディープな会話をしてみるのも面白いですよ。別れ際には「また来年の今日、この場所で」なんて約束を交わして……

 最近、「横丁」が中年だけでなく、幅広い世代で人気になっていて、若い女性客や来日中の外国人が急増しています。

 日本には、昔ながらの歴史ある横丁もあれば、地元の人しか知らないようなこぢんまりとした横丁もあります。
 ここで、実際に私が行って素敵な空間だと感じた横丁を紹介します。

●北海道函館「大門横丁」
 函館駅から徒歩5分の繁華街である大門地区の屋台村。きらびやかな通りには居酒屋やジンギスカンなど様々な店が集結

●青森八戸「みろく横丁」
 八戸屋台村みろく横丁は市内に8つある横丁のうち、東北新幹線八戸駅開業の直前、平成14年11月に新たに整備された唯一の横丁

●東京赤羽「OK横丁」
 JR赤羽駅東口から2分ほど歩いた一角。100メートルに満たない細い路地沿いに、 20数件の居酒屋、スナックなどがずらっと並ぶ。仕事を終えた サラリーマンや地元の人などで賑わう

●東京新宿西口「思い出横丁」
 新宿区西新宿1丁目にある商店街。やきとり横丁、またかつての俗称ションベン横丁の名称が知られている。空襲の跡がまだ生々しい1946年ごろにでき、闇市にそのルーツを持つ

●東京新宿東口「ゴールデン街」
 およそ2000坪ほどの狭い区画に低層の木造長屋が連なっており、200軒以上の小さな飲食店が密集している

●東京恵比寿「恵比寿横丁」
 築40年の旧山下ショッピングセンターを改装し、寂れた印象だった場所を横丁にした
 
●東京大井町「東小路飲食店街」
 大井駅東口を出てすぐ、線路沿いに広がるにぎやかな横丁。60軒ほどの居酒屋やスナック、食堂が立ち並ぶ


●大阪「ジャンジャン横丁」
 地下鉄動物園駅から通天閣へと続く商店街。大阪のソウルフードである串カツの名店が多い

 横丁が東京に多く点在しているのは、江戸時代に五街道の宿場町としてあまたの人が往来したからでしょう。新宿、千住、板橋、品川の江戸四宿周辺に、今も人の集う路地の文化が色濃く残っているようです。

 「横丁」・・・「丁」には「行き交う」という意味があります。だから横町でなく横丁。

 近代化の進む街の片隅で、その一角だけ異空間であるかのように、「横丁」が繰り広げる独自の世界へ足を踏み入れてみてはいかがでしょう。
 勇気を出して一歩足を踏み入れてみると、その魅力から抜け出せなくなってしまうかもしれません……
のイメージ写真

今後の土橋の見聞予定地及びイベント出展予定

7月23、24日 徳島ひょうたん島水都祭2016(徳島市)
9月11日  やまぼこ探検隊 甲府市中心街を探れ(甲府市)
9月24、25日 2016東海・北陸B-1グランプリin坂井(福井県坂井市)
11月19、20日 2016西日本B-1グランプリin佐伯(大分県佐伯市)
12月3、4日 B-1グランプリスペシャルinお台場

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土橋克己/山梨県甲府市役所職員

1973年生まれ、甲府市出身。中央大学商学部(硬式野球部)卒業。甲府市役所に勤務する傍ら2008年、「甲府鳥もつ煮でみなさまの縁をとりもつ隊」結成。10年、ご当地グルメによるまちおこしの祭典「B-1グランプリin厚木」で最高賞のゴールドグランプリ獲得。11年、NPO法人こうふ元気エージェンシー設立。2014年、「甲府ん!路地横丁楽会」を立ち上げ、甲府市中心街の路地―横丁文化の魅力を発信する活動に取り組む。

【土橋克己フェイスブック】
https://www.facebook.com/katsumi.dobashi
【甲府鳥もつ煮でみなさまの縁をとりもつ隊ホームページ】
http://www7b.biglobe.ne.jp/~torimotsu/
【甲府ん!路地横丁楽会フェイスブックページ】
https://www.facebook.com/kofunrojiykocho?fref=nf

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土橋克己/山梨県甲府市役所職員

1973年生まれ、甲府市出身。中央大学商学部(硬式野球部)卒業。甲府市役所に勤務する傍ら2008年、「甲府鳥もつ煮でみなさまの縁をとりもつ隊」結成。10年、ご当地グルメによるまちおこしの祭典「B-1グランプリin厚木」で最高賞のゴールドグランプリ獲得。11年、NPO法人こうふ元気エージェンシー設立。2014年、「甲府ん!路地横丁楽会」を立ち上げ、甲府市中心街の路地―横丁文化の魅力を発信する活動に取り組む。

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